2019年2月14日 更新

イングリッシュガーデンを巡る旅 ~ パラム・ハウス&ガーデンズ Vol.2 ~

14世紀からの長い歴史を持ち、3つのファミリーによって引き継がれてきたパラム・ハウス。エリザベス朝時代のエレガントさを保ち続ける邸宅や内部の壮大なコレクションを始め、ガーデンにも見どころがいっぱいです。今回はクラシカルとモダンが美しく融合した、パラム・ハウスの庭園のレポートをお届けします。

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ウォールドガーデンを取り囲む、18世紀から存在するという歴史ある壁を活かし、グリーン、シルバー、そしてホワイトで構成されたエレガントな植栽は、見ているだけでため息がでるほど美しいものでした。

多くの品種を持つ白い花でまとめたエリアは、イングリッシュガーデンの中でもよく見かけるものですが、ボーダーで取り入れるのは少し珍しいかもしれません。
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パラム・ハウスのボーダーはたくさんの花々を楽しめるよう充分な奥行きと距離があり、このホワイト・ボーダーの周囲は芝生となっているために白と緑のコントラストがとてもエレガント。

少し古びたレンガと植物の色彩のコンビネーションも素晴らしいもので、いつまでも眺めていたいエリアでした。

ウェンディ・ハウス

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ピアソン夫妻が3人の娘たちのために建築家のヴィクター・ヒールに依頼し、1928年に造られたコテッジがウェンディ・ハウスです。こちらの内部はすべて子ども用の大きさにできているそう。

今のオーナーであるレディ・エマ・バーナードは小さい頃、このウェンディ・ハウスに寝泊まりしたくてたまらなかったんだとか。

その後パラム・ハウスの持ち主となった彼女は、子どもたちがまだ小さかった頃はここに泊まり、ゴースト・ストーリーを話すことが夏の夜の催しだったそうです。
こんなに可愛らしい子ども用のコテッジが庭の中にあるなんて、本当に羨ましい限りです。

ノース・ボーダー

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パラム・ハウスのカラーリングで意識されているキーワードは、『タペストリー』だそう。

幾つもの色を組み合わせ、そこから新たな表情を作り上げていく方法は、まさに室内を彩るタペストリーと同じ仕組みなのかもしれません。

このノース・ボーダーではホットカラーを使い、あでやかでありながらエレガントなシーンを作り上げていました。
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そこでは個性的なリーフを多く取り入れ、また植栽では高低差を出してドラマティックな景観に。落ち着きのあるダークな色彩を多く取り入れ、とてもシックな印象です。

ホットカラーと言えばビタミンカラーのオレンジや黄色が多く使われる他のガーデンとは異なり、大人の雰囲気を持つ色合いをミックスさせて、オリジナルにまとめられたカラーリングが特徴でした。

ベジタブル・ガーデン

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数多くの見どころがあるパラム・ハウスのガーデンですが、中でもインパクトがあったのがベジタブル・ガーデンです。

その名のとおり、野菜を作るのがメインであるエリアですが、パラム・ハウスではウォールドガーデンのひとつのエリアの中に、ヘッジで囲った花壇をいくつも作り、カラーやスタイルで分けています。
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この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi