2017年8月10日 更新

イングリッシュ・ガーデンを巡る旅~シシングハースト・カースル・ガーデンを訪ねて~ Vol.2

イギリスのみならず、世界各国のガーデニング愛好家が訪れる、シシングハースト・カースル・ガーデン。オープンされた当初からその人気は衰える事はありません。誰しもを魅了するガーデンのレポートをお届けします!

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確かに新たに庭に迎えた花を、庭から排除してしまうのは難しく、勇気のいる事ですよね。
色々考えた末、自分で選び購入したのだから、丹精込めて育てたから、綺麗に花が咲いてくれたから、といった理由で、なかなか庭に植えた植物を取り除く事は出来ません。

しかしヴィタは、もし自分が選んだ花でも庭に合わないのであれば、それは取り除き、新たに何を植えるのかを考えなくてはいけないと言っています。
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真のガーデナーはある種残酷でなくてはならないし、また未来の理想とすべきガーデンについて、常に想像力を働かせねばならないと。

ヴィタとハロルドはこのように書き残したとおり、自分たちが満足するまで、何度も植えては動かし、また植えて、といった作業を繰り返し、庭を更に洗練したものへと変えていったのです。

ヴィタとハロルドの共同作業

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ハロルドが構造物を、ヴィタが植栽を、と無敵のチームワークで、シシングハーストを英国で最も有名なガーデンのひとつにした二人ですが、全く意見の相違がなかったのかと言えば、決してそうではないようです。

庭の主だったテーマに対しては、ほぼいつも同意して来た二人ですが、ハロルドは緻密な計算と、厳格なデザインを好んでいたので、ヴィタのロマンティックな植栽が彼の領域に入り込み、ハロルドが理想と思い描いていたデザインを侵食される事には、時々苛立ちを感じていたそうです。
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ヴィタのロマンティック過ぎる植栽に悩まされた時でも、結局はハロルドはヴィタの意見に同意し、ヴィタの植栽法が常に勝利を収めています。

けれども、それがシシングハーストをこのように魅力あふれるガーデンにしたひとつの理由と言えるでしょう。
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ヴィタは好き嫌いが非常に激しく情熱的で、自分の認めないものは絶対にガーデンに入れようとはしませんでした。

ヴィタはあるバラの品種について、どれほどそのバラが嫌いか書き記し、また絶対に自分のガーデンには入らせない! と、力強い言葉で書き残してあるほど。

またヴィタは新しいものや、虚飾に満ちた飾りやけばけばしいものも嫌いで、そのような類のものはシシングハーストでは一切見られません。

そのように情熱的で、自分の感覚を信じ、守り抜いて来たヴィタがいたからこそ、シシングハーストはいつの時代も流行に流される事なく、時の流れを止めたかのような魅力を常に保ち続けているのかもしれません。
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この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi