2018年11月2日 更新

単調にならない植栽のコツは?フォルムや葉の色を考えたガーデニング

ガーデンに植える植物を選ぶとき、好きなものばかり選んでなんだか単調な印象になってしまうという悩みはありませんか?植物には葉の形や色、全体のフォルムなどさまざまな要素があります。ぜひ、植物の持つさまざまな要素に目を向けて、変化のある庭を作ってみましょう。

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植物の葉は「緑色」だけではありません。宿根草は、花が咲いている期間よりも葉だけの時期の方が長いもの。花が好き!という方は「花の色」優先で選びがちですが、実はその後の庭を左右するのは「葉の色」ということになります。

花のない、葉っぱだけの時期でも”なんだかいい感じ”の庭にするコツは、この「葉の色」を単調にさせないこと。

変化をつけるためにもってこいなのが、美しい色合いの葉を持つ「カラーリーフプランツ」と呼ばれる植物です。
斑入りや銅葉など、寄せ植えでもお馴染みのカラーリーフ。最近ではさまざまな品種が出ているヒューケラなど、多彩な植物が店頭に並んでいますよね。

例えば、濃い緑色の葉を持つ植物ばかりだと庭が暗く沈んで見えがち。そんなときは、ライムグリーンや斑入りの葉を持つ植物を植えてみましょう。暗い日陰では、明るく光が当たっているように見せる効果があります。
同じような緑の葉が茂る場所も、銅葉のカラーリーフを一株植えるだけで大人っぽいおしゃれな雰囲気に変わります。

ただ、全体をカラーリーフで構成するのはかなり高度なテクニック。カラーリーフはあくまでポイントとして使用するのがおすすめです。
慣れてきたら、幅広い色合いの葉を取り入れてみましょう。

■カラーリーフの種類

・斑入り葉
・シルバーリーフ
・青緑葉
・銅葉(ブロンズ)
・紫葉
・黄葉・ライム葉
・黄金葉
・新芽や紅葉など時期によって色が変わる葉

フォルムを変える

Kaoru Sakamoto (12323)

via Kaoru Sakamoto
庭や寄せ植えを構成する要素として、色以上に重要なのが「フォルム」です。

寄せ植えでも人気のある、フォルム(形状)の違う植物の組み合わせ。こんもり茂る花とグラス類を組み合わせると、大人っぽい雰囲気の寄せ植えになりますよね。
庭の植栽もこれと同じ。ラインの美しいグラス類や茂みを作る植物、ホスタのように中心から展開する植物など、フォルムの異なる植物を組み合わせると、見どころの多い庭になります。
個性的なフォルムの植物を植えるときは、対比するような、まったく違うフォルムの植物と隣り合わせると形の面白さが引き立ちます。

全体の形だけでなく、葉の形にも注目してみましょう。針葉樹のような葉を持つローズマリーやラベンダー、丸い葉を持つゼラニウムなど、茂みを作るような植物でも葉の形が違うとずいぶん雰囲気が変わります。

どんなフォルムの植物があるのか、ざっと挙げてみました。複数の要素を持つ植物もありますが、明確に分ける必要はなく、ぱっと目に入った時の印象で分けていいと思います。
パンパスグラスのように大きく繁るグラス類は、印象が強くなりすぎるので注意。どれくらいの草丈になるのか考えて選びましょう。
■さまざまなフォルムを持つ植物

・茂みを作る植物・・・ハーブ類、あじさいやゼラニウムなど多くの植物
・放射状のラインが特徴の植物・・・グラス類、球根類など
・縦に1本のラインを作る植物・・・ユリ、トクサ、竹など
・中心から葉が展開する植物・・・ホスタ、シダ類など
・茎の先に大きな葉をつけて広がる植物・・・クリスマスローズなど
・絡まりながら上又は横に伸びる植物・・・つるバラ、クレマチスなど
・垂れ下がる植物・・・トレニア、グレコマなど
・地面を覆うように広がる植物・・・グラウンドカバープランツなど

高さを変える

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「植物の高さ」も重要な要素です。

高さの異なる植物を花壇に上手に組み合わせている例が、ボーダー花壇。手前に背の低い植物を縁取りのように配置し、奥に行くにしたがって背の高い植物を植えていくのが特徴です。この植栽方法は、やや奥行きがあって細長い形をした花壇に適しています。

ただ、家庭の庭では、もっと狭くて不定形な場所が多いもの。そのような場所でも、背の低い植物と高い植物を組み合わせてみると立体感が生まれます。
スペースが取れない場所でも、壁面を利用してつる性の植物を使えば大丈夫。

こんもり茂る植物+つる植物の組み合わせや、草丈の低いグラウンドカバープランツ+上に伸びる植物+シンボルツリーなど、高低差を意識してみましょう。

雰囲気を変える

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和風や洋風、ナチュラル、華やか、南国風など、特に花が咲く植物を選ぶときは、植物の持つ雰囲気に惹かれて選ぶということが多いのではないでしょか。

葉の光沢も植物の雰囲気を左右します。ツバキのような光沢のある葉は硬い印象。ラムズイヤーのように光沢のない毛の生えたような葉は柔らかい印象です。実際に触った感じもそうですよね。

花の色やフォルムだけでは表しようのない「雰囲気」という要素。庭全体のイメージに統一感を持たせるには、あまり変化させないほうがよいかもしれません。

ただ、思い込んでいるイメージとは違い、合わせてみると意外とぴったり!ということもあるものです。

季節による姿

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常緑か落葉か。木を選ぶときもそうですが、これは一年を通してみると庭の姿を大きく変える要素のひとつ。新緑や紅葉などは、四季がはっきりとしている地域ならではの楽しみ方ですよね。

庭作りでは、常緑の植物と落葉する植物、さらに花の咲く時期や季節ごとの葉の色の違いなどを考えて組み合わせます。(雪の積もる地域では冬は雪景色になりますが…)

気候の良い時期は華やかでも冬になると全て枯れてしまう庭には、常緑の植物を植えてみましょう。植える場所は、小路やエントランス、室内から見える場所など、まずは良く目にする目立つところに。あとは季節の花を加えるだけで、冬でも華やかな印象に変わります。

■常緑の植物

コニファー類、ツバキ、キンモクセイ、ツゲ、アベリア、ツツジ類、アカシア類、ローズマリー、クリスマスローズ、ツワブキ、ヒマラヤユキノシタ、タマリュウ、ハツユキカズラ、アイビー など
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