2017年6月6日 更新

バラの庭を目指して!初めてのバラ栽培 第3回 バラの仕立て方のアイデアと夏場の管理

初めてのバラの栽培、今回はバラをより美しく見せるためのさまざまな仕立て方のアイデアをご紹介します。またこれからの暑くなる季節です。バラをどのように管理するかもご紹介します。

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ちょっと変わった樹形をとお考えの方には、このスタンダード仕立てがおすすめです。

実はこれ、2つのパーツからできているのです。地面から伸びる1本の太くて長い枝の部分は台木といって土台となる部分(通常ノイバラなどを使用)です。そしてその先に株が広がる品種のバラの芽を接ぎ木します。園芸用のバラは、もともと丈夫なノイバラなどを台木としていますが、その台木に長いものを使ったのがスタンダード仕立てです。

上の方にボリュームが来るので視覚的にも変化あります。一株あればとても魅力的な空間作りができますよ。

バラの誘引のやり方

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バラのタイプは次の4つに分けられます。

・ブッシュローズ ・・・ 木立ち性のバラで誘引しなくてもいいタイプです。剪定をして樹形を整えます。
・つるバラ ・・・ 枝を長く伸ばします。何かに誘引して育てます。
・シュラブローズ ・・・ ブッシュローズとつるバラの中間体のようなタイプです。誘引したり、剪定して形を整えたりします。
・ミニバラ ・・・ 小型のバラです。樹形もコンパクトにまとまります。

ここで誘引を行うのはつるバラとシュラブローズです。

<誘引をする理由>
1番の理由は枝が長く伸びるからです。これらのバラは放っておくと伸び放題になってしまいます。でもそれだけではありません。

バラは通常枝の先に花を付けます。そのまま上に伸ばすと枝数は限られるので花数もそんなに多くはなりません。さらにつるバラやシュラブローズだとてっぺん付近だけしか花が咲かなくて見た目も今ひとつになってしまいます。

ここで、下の方にも枝を付けさせて花を咲かせる必要があります。バラの枝を横あるいは斜め方向に固定することで下の方の葉の付け根からも脇芽が出てくるという性質を利用して誘因によって花をたくさん咲かせるのです。

誘引によっていろいろな仕立て方ができます。最終的に自分のバラをどのように仕立てたいのかイメージしてみてください。

オベリスク仕立てのやり方

バラ「アンジェラ」

バラ「アンジェラ」

冬、オベリスクに巻きつけたところ
オベリスクは4本の支柱からなる園芸グッズでバラの栽培によく利用されます。わが家のつるバラ「アンジェラ」を例に、オベリスク仕立てのやり方を説明しましょう。作業は、葉や花のない冬に行うとやりやすいですよ。

1. 枝の伸びたバラを枝を横に広げた状態にし、株が中心になるようにオベリスクを立てる。
2. 下から順番にビニールタイなどで枝を留めながらオベリスクの外側をらせん状に巻いていく。
3. 枯れ枝や細すぎる枝はカットする。
バラ「アンジェラ」

バラ「アンジェラ」

5月花が咲きだした頃
春になると冬に葉が落ちた箇所から新芽が出てきてこんなにたくさん葉が出てきます。写真は開花し始めた時のもので、下の方にも花がちゃんと付いているでしょう。このあとさらに多くの花が咲きました。

新しい枝はある程度伸びたらオベリスクにらせん状に誘引しますが、新枝は折れやすいので私は暫くそのままにして枝が固くなってから巻きつけています。

このほかオベリスクは、ブッシュタイプの大型のバラの支柱代わりに用いたりもします。

憧れのバラのアーチ仕立て

バラ「ピエールドゥロンサール」

バラ「ピエールドゥロンサール」

バラのアーチ、憧れますよね。しかしつるバラやシュラブローズならどの品種でもいいかというと、実は他の誘引に比べて条件が多いのがアーチ仕立てなんです。なので、品種選定にあたっては次の点に注意しましょう。

・アーチの大きさに合う品種を選ぶ。
・枝がしなやかで扱いやすい品種を選ぶ。
・病害虫に強い品種を選ぶ。

仕立て方は、シュート(太い枝)をアーチの外側の面にS字になるようにくねくねと留めていきます。内側に枝が入るとアーチの下を人が通れなくなるので外側にゆるめに留めていきましょう。作業は1年中可能ですが、新しい枝は折れやすいので春から秋まではゆるめにカーブさせながら誘引し、冬になって葉が落ちたら本格的に誘引しましょう。

フェンスに這わせる

バラをフェンスに這わせる

バラをフェンスに這わせる

お家の外から見た時に一番目に付くのがフェンス。フェンスいっぱいに咲いたバラの花はとても見応えがあります。フェンス仕立ては大きくなる品種向き。太い枝を扱うので、作業は冬場、葉と花のない時期に行います。作業手順は次の通りです。

1. 作業の前に枯れた枝や3年以上経った古い枝、細い枝を切る。
2. その年伸びたシュートをなるべく地面と水平になるようにビニールタイなどで留めながら誘引していく。その時シュートとシュートの間隔は詰めすぎないように。

枝を真横に誘引することにより、春にはたくさんの花を付けます。
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