2018年11月1日 更新

イングリッシュガーデンを巡る旅 ~ キフツゲート・コート・ガーデンズ Vol.1 ~

エレガントで優雅な邸宅、周りを取り囲むロマンティックな庭園、そしてドラマティックな地形を活かしたレイアウト。キフツゲート・コート・ガーデンズは、多くのガーデン・ファンが憧れる、英国の中でも最も著名なイングリッシュガーデンのひとつです。今回はキフツゲート・コート・ガーデンズの魅力についてレポートします!

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普通のガーデナーであれば躊躇するようなアップダウンの激しい土地を、ヘザー・ミューアは1930年代に逆にその急斜面を活かして、このエリアを印象的な庭に仕上げています。

また、彼女は同じく1930年代には現在はウォーター・ガーデンとなっている場所にテニスコートを造るなど、数々の異なるレイアウトに挑戦しています。
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ヘザー・ミューアは1961年に、そして夫のジョン・ブキャナン・ミューアは1956年に亡くなっていますが、それよりも数年前の1954年に夫妻はキフツゲート・コートの大邸宅に比べるとこぢんまりとしており、ふたりで暮らすのに住みやすい大きさの家であるフロント・ロッジに移り住みました。

そしてふたりの子どもの長女であるヘザー・ダイアン・ビニー(ダイニー・ビニー)と、夫のジョン・アンソニー・フランシス・ビニーが、キフツゲート・コートに住むことになりました。

2代目、ダイニー・ビニー

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乗馬などを好んでたしなむ活発な少女であったダイニー・ビニーは、元々はあまりガーデニングに興味はなかったと言っています。

しかし彼女は母であるヘザー・ミューアの跡を継いで、キフツゲート・コート・ガーデンズの美しさを継続、そして発展させていくことになりました。

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1960年代にはヘザー・ミューアが造り上げた急斜面の庭に半円形のプールを配置し、地中海の雰囲気をも持つ独特な景観を造り上げます。

また、1930年代からチャリティーのために一般公開をしたこともあるキフツゲート・コート・ガーデンズを本格的に人々に開放したのも彼女の時代です。

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また、ダイニー・ビニーはポーティコの前に造られたホワイト・サンク・ガーデンに小さなプールと噴水を組み込むように再設計しています。

イギリスのTVのインタビューで観た彼女は、「ガーデニングの本は何の役にも立たないし(‼)、間違った情報が多い」とずばりと発言したりなど、とても威勢の良い、はきはきとした元気な女性という印象を受けました。

3代目、アン・チェンバーズ

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1974年、60歳になったダイニー・ビニーは、ヘザー・ミューアと同じようにフロント・ロッジに住まいを移します。そのため、この広大なキフツゲート・コートには1974年から1981年までは誰も住んでいない状態だったそうです。
そののちの1980年代、ダイニー・ビニーの長女であるアン・ヘザー・チェンバーズ(アン・チェンバーズ)と、夫のジョナサン・ガイ・チェンバーズがキフツゲート・コートに住むようになり、チェンバーズ夫妻が祖母から受け継がれてきた庭づくりを継承していきます。

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Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi