2018年12月13日 更新

イングリッシュガーデンを巡る旅 ~ ベイトマンズ・ガーデン Vol.2 ~

イギリス人として初めて、そして最年少でノーベル文学賞を受賞し、数多くの作品を残した作家、詩人のラドヤード・キップリング。今回は彼の終の棲家となった、日本ではまだあまり知られていないイングリッシュガーデンのひとつでもある、ベイトマンズの庭園についてレポートします!

[PR]ご近所さんとはちょっと違う、個性的なお庭用品ならガーデンガーデン♪
 (13090)

噴水の水は次にご紹介するワイルド・ガーデンの先にある、クラシカルな水車小屋より重力によって供給されています。

また、この池に泳ぐ鯉は、ウィンストン・チャーチルの終の棲家であるチャートウェルより贈られたものだそうです。リリー・ポンドで魚の姿を眺めることができましたが、同じ品種なのかどうかは分かりませんでした。

チャートウェルもチャーチルの住まいとしてだけでなく、やはりガーデンとしても有名な場所なので、その繋がりでこの土地にやって来たのだろうかと想像してしまいました。

ワイルド・ガーデン

 (13093)

リリー・ポンド、そしてローズ・ガーデンの脇に作られたスプリング・ボーダーズと呼ばれる小道を通り抜けると、道はワイルド・ガーデンへと続きます。

かつてはキップリングが造ったテニスコートがあったというこのエリアは、邸宅の周りに存在する美しく区分けされた庭園とは異なり、今ではさまざまな低木や草花が植えられた野趣あふれるガーデンとなっています。
 (13095)

ワイルド・ガーデンの周囲は緑の静寂に包まれ、辺りはとてものどかな雰囲気で、まさにイギリスの田舎そのものといった光景を楽しむことができるでしょう。

10マイル(約16キロ)ほどのダッドウェル川に架けられた橋を超えてさらに奥へと進むと、キップリングがこの場所を購入したときから存在する水車小屋が見えてきます。

パーク・ミル ー 水車小屋 ー

 (13098)

キップリングは水車小屋のある土地に住む、という発想をとても好んでいたようです。
またそれだけではなく、電気の供給がままならないキップリングが暮らしていた時代には、この水車小屋はベイトマンズでなくてはならない存在だったのです。
およそ1750年に建てられたというこの水車小屋は1830年代に拡張されたものを、キップリングは車輪を取り除き、電気を起こすためにタービンを設置しています。
 (13100)

この働きにより家族が住む邸宅へ、60ワットの電球を10本点灯させるのに充分な電力を供給してくれたのです。
水車小屋は1975年にナショナル・トラストによって修復され、ダッドウェル川からの水によって動き、今は小麦を挽いて小麦粉を作っているらしく、この小麦粉はショップで購入することができるそうです。
75 件
[PR]ご近所さんとはちょっと違う、個性的なお庭用品ならガーデンガーデン♪

関連する記事 こんな記事も人気です♪

この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi