2017年10月1日 更新

イングリッシュ・ガーデンを巡る旅~ハンプトンコート・パレスを訪ねて~

ロンドン中心地からも行き来しやすい場所にあるハンプトンコート・パレス。ロンドンでの主要観光名所にもなっている場所ですが、こちらには一日かけて楽しめる広大なガーデンがあります。長い歴史を持ち、さまざまな異なるガーデンを眺める事の出来るハンプトンコート・パレスのレポートをお届けします!

[PR]ご近所さんとはちょっと違う、個性的なお庭用品ならガーデンガーデン♪
 (6846)

このプリヴィ・ガーデンは、宮殿の修復作業中に4年の年月をかけて1995年に復元されています。

今見る事の出来るプリヴィ・ガーデンは、ウィリアム3世の時代の1702年に設計されたプリヴィ・ガーデンのレイアウトや、ガーデンについての多くの記録が発見されたため、非常に正確に復元されているそう。

何故ガーデンの記録が多くあったのかと言うと、ウィリアム3世はガーデンの建築が完全に終わる前に亡くなってしまい、庭師や労働者たちは賃金が支払われない事を恐れ、彼らの仕事を出来る限り詳細に残していたのです。

残念ながら、多くの庭師たちの賃金は、その後を引き継いだメアリー2世の妹のアン女王から完全に支払われる事はなかったそうです。

ボードウォークとフラワーボーダー

 (6849)

ウィリアム3世とメアリー2世の時代を経て、ハンプトンコート・パレスに住んでいたジョージ2世の王妃であったクイーン・キャロラインは非常にガーデニングを愛した人として知られています。

彼女はボードウォークに沿って半マイル(約804メートル)に渡り、フラワーボーダーを作りました。

現在では、イギリスで最も長い、たくさんの種類の花が植えられたフラワーボーダーとなっています。
様々な花が咲き乱れるこのフラワーボーダーは、終わりが見えないほど長いもので、多くの花を眺めながらゆっくりと散策を楽しむ事が出来ます。

ポンド・ガーデン

 (6852)

こちらの通常の地面よりも低い位置に造られたポンド・ガーデンは、元々はヘンリー8世の為に造られた池がありました。

奥に見られるヴィーナスの銅像は、ハンプトンコート・パレスのハウスキーパーであったミセス・グランティーズの私室で発見されています。

極端に潔癖で厳しかったと言われる彼女は、絵画や銅像など、一般に見せるにはふさわしくないと感じるものを、そこへ隠していたのだそう。彼女の私室は『ミセス・グランティーズ・ギャラリー』と呼ばれたのだとか。

現在ではポンド・ガーデンは春には球根の花が芽吹き、夏には鮮やかな花が花壇に咲き誇るガーデンとなっています。

グレイト・ヴァイン

 (6855)

この場所に植えられているブドウは世界で最も古く、そして世界で一番大きい事で、グレイト・ヴァイン、『偉大なブドウ』としてその名を広く知られています。

このブドウは1768年、ジョージ3世のために、ランスロット・”ケイパビリティ”・ブラウンによって植えられたと言われています。

1800年にはブドウの胴体の周囲は330ミリメートルでしたが、1887年には既に1.2メートルを超えていたそうで、現在では3.65メートル、最長の枝は36メートル以上と言われています。
 (6857)

一般の人々は、19世紀からこのグレイト・ヴァインを見る事が出来たそうで、長い行列を緩和させるのに、1904~6年に、一般公開のための小屋として、グラスハウスが建てられました。

現在のブドウ用の建物(VIne house )は、1964年に建てられました。
ブドウは古い建築物と絡み合っていたので、古いグラスフレームのまわりに新しいグラスハウスを建てなければならなかったそうです。
1920年まで、ハンプトンコートのブドウは王室のものと厳しく定められていましたが、今では毎年9月にハンプトンコートパレスのショップで売られ、かつての王室のブドウを楽しむ事が出来ます。
収穫量は220から320キログラムと言われ、世界最大のブドウにふさわしい量ですね。9月にハンプトンコート・パレスに訪れる機会があったら、かつては王室専用だったブドウを食べてみたいと思います!
59 件
[PR]ご近所さんとはちょっと違う、個性的なお庭用品ならガーデンガーデン♪

関連する記事 こんな記事も人気です♪

この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi