2017年12月25日 更新

グラウンドカバーとしてもおすすめ!クリスマスローズの育て方や切り花で楽しむ方法

クリスマスローズの魅力は上品で複雑な色合いの花ですが、常緑の葉もガーデンを彩るグリーンとして優秀です。クリスマスローズの基本情報や育て方、切り花で楽しむ方法などをご紹介します。

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クリスマスローズとは?

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クリスマスローズとは?

クリスマスローズ(学名 Hellebprus×hybridus)は、キンポウゲ科ヘレボルス属(クリスマスローズ属)の多年草。
クリスマスローズには多くの原種があることが知られています。それら原種の自生地は東ヨーロッパ~西アジアにかけて。真っ白の花が咲くニゲルは、イタリア~バルカン半島にかけて自生しています。草丈30~40cmの原種アトロルーベンスは旧ユーゴスラビアやスロベニア。グリーンの花が鈴なりに咲くアゥグチフォリウスの自生地は地中海沿岸です。

現在クリスマスローズとして売られているのは、ヘレボルス・オリエンタリスを親として交配したオリエンタリス系の園芸種がほとんどです。真冬に白い花をつけるニゲル系(ヘレボルス・ニゲル)もよく見かけます。手に入りにくいですが、クリスマスローズ専門店では原種系のものを扱うところもあります。

複雑な色合いの花が魅力

クリスマスローズの花に見える部分は、実は花ではなくがく片。アジサイなどと同様に葉が花のように変化したものです。そのため、普通の花のようにすぐに散ってしまうことがなく、長期間楽しめるのです。

クリスマスローズの花(がく片)は派手ではありませんが、上品で複雑な色合いが魅力。品種改良により、一重だけでなく八重咲きの花形やサーモンピンク、黒に近いえんじの花色など、さまざまな園芸品種が生み出されていて、マニアもいるほど人気があります。
さらに、種から育てると株ごとに個性の異なる花が咲く楽しみもあります。

クリスマスローズの名前の由来

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「クリスマスローズ」という名前の由来は、花の少ない冬のヨーロッパで、クリスマスの頃にバラのような花を咲かせるから。ここで言うクリスマスローズは、オリエンタリスではなく「ヘレボルス・ニゲル」のこと。うつむきがちに咲く清楚なバラのような姿のニゲルは、寒い冬の時期に庭を彩ってくれる貴重な花だったのではないでしょうか。

一方、現在主流ともいえるヘレボルス・オリエンタリスには、「レンテンローズ」という別名があります。これは、キリスト教で4月をレンテン節と呼ぶため。「ヘレボルス・オリエンタリス」は、ヨーロッパで4月頃に花を咲かせるためレンテンローズと呼ばれています。

このように、正確にはクリスマスローズと呼ばれるのは「ヘレボルス・ニゲル」なのですが、現在は、ニゲル系もオリエンタリス系も含めて「クリスマスローズ」と呼んでいます。

清楚な花とはうらはら!根には強い毒があり要注意

実は、クリスマスローズの根には強い毒があるのです。学名のヘレボルスとは、ギリシャ語で「Helenin=殺す」と「bora=食べ物」を組み合わせた言葉。クリスマスローズの根から採れる毒を含んだ汁を狩りに使ったり、戦争に用いたりしたのだとか。
クリスマスローズは根に「ヘレボレイン」という、薬の原料にもなる有毒物質を含有していて、古代ギリシャでは薬草としても使っていたそうです。

全草に毒があるので、子どもやペットが誤って口にすることがないよう気をつけましょう。切り花を生けておいた水も誤って飲むことがないように注意してください。

クリスマスローズの基本情報

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クリスマスローズは寒さに強く、明るい半日陰でよく育つ丈夫な常緑性の多年草です。夏は木陰、冬は日当たりのよい落葉樹の足元などを好みます。
草丈は、オリエンタリス系が20~30cmほど。ニゲル系はもう少し小型で15~25cmほどです。

クリスマスローズはクリスマスの頃に咲く花だと思われがちですが、実際に咲くのはもう少しあと。オリエンタリス系とニゲル系では花の時期が異なり、オリエンタリス系の花期は2月頃~4月頃。ニゲル系は12月頃~3月頃にかけて花をつけます。

秋から翌春にかけてがクリスマスローズの成長期。夏の間は半休眠状態になりますが、常緑の葉はそのまま残ります。

クリスマスローズをよく見ると、花のつく茎と葉が別々に地面から出ているものが多いと思います。これを無茎種と呼び、株元から出た同じ茎に葉と花がつくものを有茎種と呼んでいます。園芸店などでよく見かけるハイブリッド種は無茎種、アーグチフォリウスなどの原種系ヘレボルスは有茎種です。有茎種と無茎種では、葉のお手入れの方法などが多少異なるので注意しましょう。

クリスマスローズの育て方

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