2018年9月1日 更新

スコットランドでガーデンを楽しもう!~ フォークランド・パレス&ガーデン Vol.2 ~

スコットランドの自然豊かな景色に囲まれた可愛らしい村、フォークランドにあるフォークランド・パレス。その長い歴史とドラマティックな風情を持つ宮殿とともに、ガーデンもこの場所の見どころのひとつとなります。今回はフォークランド・パレスのガーデンについてレポートをお届けします!

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ウォーター・ガーデン

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フォークランド・パレスでは、他にもパーシー・ケインのデザインによって造られたガーデンを見ることができます。

ケインは1955年、フォークランド・パレスの特色とも言えるテニスコートの手前に位置する場所にウォーター・ガーデンを作成します。こちらは長方形に区切られた場所の中で、そのスッキリとした直線のラインを活かして設計されているのです。

中央に作られたプール、そして通路のかたちに沿って植栽された、良い香りを放ちながら咲き誇るラベンダーと、壁の役割を果たしている整えられた垣根、そして石の壁に囲まれているウォーター・ガーデン。

このエリアはイギリスの庭園でよく見ることのできる、庭の中にひとつの独立した部屋のように見える『ROOM』としてその存在を際立たせています。
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2018年は世界的に暑い夏だったのか、いつもは肌寒く感じるスコットランドでも記録的に天候に恵まれていました。そのせいでしょうか、滞在した日にはラベンダーはすでに盛りは過ぎたころ。しかし最後の輝きを見せてくれたラベンダーを、たっぷりと堪能できました。

このウォーター・ガーデンは芝生のみずみずしさと儚げなラベンダー、そしてプール内に咲くスイレンの見事なコンビネーションを楽しめる場所となっており、現在でもテニスコートへ続くエリアとしてケインのシンプルでありながら非常にバランスのとれたレイアウトの美しさをじっくりと味わうことができるでしょう。

ハーブ・ガーデン

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かつてはその中央にいくつもの花壇があったことが、その時代の絵画によって分かるコートヤード(中庭)はケインにより、芝生で一面の緑となりました。

また彼は宮殿とその中庭を一望できる場所に、ルネッサンス時代の薬草庭園を模して、ハーブ・ガーデンを作成しています。
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このハーブ・ガーデンはフォークランド・パレスやその庭園の大きさを考えると、小さめなサイズと言えますが、その分素朴でありながらも洗練されたレイアウトで、ハーブ・ガーデンとともにコートヤードと宮殿を眺めることのできる素晴らしい場所に位置しています。

こちらのレイアウトはとてもシンプルで、一般の庭でも真似できそうなところも見どころのひとつ。広大な庭でも、小さめのサイズのガーデンでも、美しくまとめあげるケインのデザインがよく実感できるエリアとなっています。

自宅の庭にハーブ・ガーデンを作ってみたい、という方や、背丈のあまり高くない花を植えるときのバランスを知りたいと思っている方には、ぜひ参考にして頂きたいガーデンです。

グラスハウス

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ウォーター・ガーデンをテニスコートと挟むようなエリアに設置されているグラスハウス。こちらは広いフォークランド・パレスの庭園の中でひとつのフォーカルポイントのような役目を果たしています。

きらきらと光るグラスと輝くフレームの白さが美しいこのグラスハウスは、1890年に設計されたものを、1985年に再建したものとなります。
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グラスハウスの特徴的なデザインは、この時代から多くの人々のあいだで絶大な人気を誇ってきたマッケンジー&モンクール社のもの。

寒さが厳しいイギリスの庭園ではなくてはならないグラスハウスですが、1696年に導入された巨額のウインドウ税と1746年にガラス税のため、この時代の英国ではグラスハウスは一般の家庭では取り入れることは出来ず、非常に裕福な人々だけが手に入れることができたのだそう。
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この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi