2017年3月22日 更新

知れば知るほど深い!【苔の生態】

「苔」には独自の生態があり、それを知ることで育てやすくなります。全国至る所でみかけるコケですが育てるとなると難しいです。生態についてと、「盆栽」に使用する際におすすめのコケを選んでみました。美しい画像も必見です!

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苔の生命力の強さ

Free photo: Forrest, Macro Photography, Moss - Free Image on Pixabay - 1846892 (643)

文明が滅び、地球上から人間がいなくなったら…?
人間が存在していなかった時代の自然環境に、何年で戻ることが出来るのでしょうか?

真っ先に、建物はコケの緑で覆われ、旺盛なつたの葉が絡まっていくことが想像できます。人間が滅びると、たった5年で、地球の地表と建物はコケや植物で覆われます。

その20年後には、建築物が倒壊し始め、地球はもとの緑豊かな生態系を取り戻す、と言われています。植物の生命力恐るべし。

強く、静かに、着々と子孫を増やしていく。神秘的にも見え、得体の知れない不気味さも感じる…。しかし、人間の手で育てようとすると簡単に消えてしまう。

適応する環境に胞子がたどり着けば、いとも簡単に地表を覆い、緑豊かな絨毯を広げてくれる。コケは知れば知るほど興味深いものです。
Free photo: Forest, Moss, Norway - Free Image on Pixabay - 483206 (641)

自然界の中では至る所で見かける、生命力が強いコケ。でも、自分の手で育てようとすると、生えて欲しくないゼニゴケがはびこってしまったり、白色にミイラ化したり、チリチリに葉が巻いてしまったり…。

コケがしっかりと自分に合った土地に胞子を着地させないと生育できない性質があります。いずれにしても、苔の生育には温度と湿度の管理が重要になってきます。生態を知れば盆栽の下で繁殖させることに成功します。
Free photo: Moss, Dew-Drop, Just Add Water - Free Image on Pixabay - 1842055 (644)

苔の生育方法

苔は光合成をする植物ですが、体の本体に繊維管(根から養分を取り込む器官)はなく、根の様に見える部分は、「仮根」と呼ばれ、ほとんど水分を吸い上げる力はなく、体を支えているのみの機能です。

コケの生育環境を整えるのには、空中湿度を高めることが大切です。自然界でも、流れる滝のそばや森や林の中など空中湿度が高い所で良く育ちます。養分の取り入れ方は、雨が降った時に、体の表面から養分・水分を取り入れています。
Free photo: Moss, Macro, Moss Flower, Plant - Free Image on Pixabay - 1842069 (871)

苔の分類

苔は、蘚類、苔類の大きく2形態に分類されます

蘚類(せんるい)
直立型で、盆栽の下草によく使われるのはこの形態です。スギゴケ・タマゴケなどに代表される蘚類は見た目が樹木を思わせる様な趣で胞子嚢をのばし受粉を待つ姿は風情があり下草として重宝されます。胞子嚢を伸ばすのは蘚類です。

苔類(たいるい)
這うように広がります。ジャゴケ・ゼニゴケなど、じめじめした場所に広がる厄介な苔です。見た目が海藻に似ていて、地表をすき間なく覆ってしまうため、土の通気性が悪くなり、見た目も悪く駆除するのが困難です。
※苔類の中に角が生えたような突起を出すツノゴケ類がありますが、盆栽では他の苔類と同様に使われません。

苔の繁殖方法とは?

蘚類は、朔柄(さくがら)を伸ばし先端から胞子を飛ばします。コケの胞子は紫外線やかなりの低温、乾燥にも強いことが知られています。
胞子の大きさは、20マイクロメートルほどです。小さく肉眼では見えません。風に乗り、時には成層圏でも見られるほど高く広範囲に飛散します。受精の時期にはコケの胞子がたくさん飛散していると考えられます。「日照」「気温」「湿度」と自分の生育環境にあった場所にたどり着くことが出来た胞子のみが繁殖することが出来るのです。

盆栽に使用するコケ

ヤマゴケ「アラハシラガゴケ」

ヤマゴケ「アラハシラガゴケ」

こんもりと丸く茂る美しいコケです。「景色盆栽」によく使われます。

・直射日光は苦手で日陰を好みます。
・空中湿度が高い環境。
・地表は、水はけが良い場所。
・山の木の根元などで見かける。都会ではあまり見かけない。
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