2018年10月18日 更新

イングリッシュガーデンを巡る旅 ~ヒドコート・マナー・ガーデン Vol.3 ~

裕福なアメリカ人、ローレンス・ジョンストンが一代で造りあげた著名なイングリッシュガーデンのひとつであるヒドコート・マナー・ガーデン。世界中のガーデン・ファンが愛してやまないその庭園の魅力とはいったいどのようなものなのでしょうか。今回は庭園の中に存在する数多くの『ROOM』のレポートをお届けします!

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影響力、そして支配力が強い母と呼ばれ、また初めは息子の庭造りにあまり賛成ではなかったガートルードですが、こんな素敵な庭をプレゼントされるのはとても嬉しかったのではないでしょうか。

また、黄色はガートルードが一番好きな色であったようで、そのカラーをメインとしていることから、ジョンストンの母への愛情がふんだんに感じられるエリアとなっています。
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ご覧のように、ジョンストンはメインカラーの黄色に、ブルーを組み合わせてこのエリアを植栽しています。

黄色と青色は反対色ですから、通常この2色を庭に使うとメリハリの利いたコントラストが生まれるのですが、ジョンストンの選んだ淡い色彩の組み合わせは庭をおだやかに、そして優しい印象に仕上げています。

レイアウトやデザインはもちろんのこと、ジョンストンの優れた色彩感覚が良く分かるエリアとなっています。

レッド・ボーダー

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ヒドコート・マナー・ガーデンの中でもインパクトのあるカラーリングで、忘れられないエリアのひとつとなるのがレッド・ボーダーです。

1910年から1914年のあいだに造られたこのボーダーは、もともとは『スカーレット・ボーダー』と呼ばれており、緋色をメインとしたカラーリングだったそう。
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その時代の著名なガーデンデザイナーであったラッセル・ぺージは、1934年に発表した彼の記事の中で、『ほとんどすべての植物は、夏を思わせる赤とオレンジの色彩でまとめられている』とレッド・ボーダーについて書き残しています。

ラッセル・ページの残した文章から想像すると、かつてこのエリアは明るい印象を持つボーダーであったのかもしれません。

現在ではオレンジや青みがかったピンク、ワインレッドなど、大人の雰囲気のあるダークな色調が特徴的で、さまざまな色彩をバランス良く取り入れつつ、随所にフォルムの際立つリーフを使って、シックでありながらもダイナミックな印象に仕上げています。
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ハッとひと目を惹く華やかな色彩で、あでやかでありながらも上品さを失わないレッド・ボーダーの植栽とカラーリングのテクニック。

ひとつのカラーをメインとした庭造りを目指すガーデナーの方には、ぜひじっくりと見て頂きたいエリアのひとつです。

ガゼボとロング・ウォーク

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レッド・ボーダーの中央に植えられた芝生を歩いて行くと階段にぶつかり、ここを昇ると1914年に造られたふたつのガゼボに辿り着きます。

左右対称に造られたこのふたつのガゼボですが、内部はまったく異なる内装が施されています。
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この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi