2017年6月16日 更新

実は、想像以上に簡単!「枝豆」の栽培

「枝豆」、いわゆる大豆には、ある特性があり、土などの条件があまりよくないところ(=水耕栽培にした場合など)でも比較的育てやすいという特徴があります。これは「根粒(こんりゅう)」と呼ばれる大豆の仲間が持つ特有の器官、機能として知られています。その「簡単にできる」理由を実際の水耕栽培などを通して見ていきましょう。

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水耕栽培実践!

水耕栽培専用アイテム

水耕栽培専用アイテム

・今回の枝豆の場合、手順は下記のとおりになります。

1.種まきポット(ロックウールブロック)に種を蒔き、ケースに入れ水に浸し、クローゼットなどの真っ暗なところに置き、発芽促進

2.芽(根)が出てきたら、スチルウールごとコップ状の器(鉢の代わり)に移植。水やりをハイポネックスの養液に変更

3.大きくなってきたら、鉢上げ(サイズの大きい器に移植)。必要に応じて支柱等を実施

まず、1.で使用するのが、写真の黄色いプラスチックケースと、その中に入っている「ロックウールブロック」です。この「ロックウールブロック」は「高炉スラグと数種の岩石を高温で焼き、綿状にしたもの(大和プラスチック(株)製)」で、大型の園芸店等で見つけることができます。サイズが何種類かありますが、私がベランダガ-デンとして愛用しているのは、3X3X3の一番小さいサイズのものです。
<写真:なぜか蔓状になってしまった、不思議な、えだまめ>

<写真:なぜか蔓状になってしまった、不思議な、えだまめ>

このサイズを使う理由は、写真のとおり、黄色いプラスチックケースの一枠にサイズがピッタリなためです。ここが一つのポイントで、この状態で容器の蓋をすると、箱の中の状態をかなりの高湿度状態で保つことができます。ちなみに、この黄色いプラスチックケースは100円ショップ(ダイソー)で見つけたものです。

また、写真左側に写っているのがハイポネックスです。一般的なハイポネックスは「チッソ」「リンサン」「カリ」がバランスよく含まれているのですが、水耕栽培の場合、「カリ」の含有率が多い、6.5-6-19(チッソーリンサンーカリ)の配合のものを使います。これは水耕栽培は水に根を浸し切った状態にするので、根腐れを防ぐのが最大のポイントとなるためで、根の促進を促すと言われているカリの配合比率が極端に多いハイポネックスを1000倍に薄めて使います。

こちらもハイポネックスとはいえ、輸入品がベースらしく、大型の園芸店でないとなかなか置いていないようです。がんばって探してみてください。
 (2602)

鉢上げの様子・・・上記写真は、鉢上げ(サイズアップ)に伴い、より大きなガラスの器に移したものです。これも100円ショップで手に入れたもので、さほど高価なものではありません(と、いうよりも、一個100円です)。しかし、この大きさになると、倒れてしまうので、針金で支えてあります。完全水耕でやろうとすると、こんな日曜大工的な手間暇も掛かります。

反省と今後の展開

<2017/5/7 最新型「えだまめ栽培」>

<2017/5/7 最新型「えだまめ栽培」>

何年かに渡り、栽培してきた枝豆ですが、今までの記述の通り、この「完全水耕栽培」、いくつかの欠点もあります。今年になって新アイテム「(ココヤシ原料の)6倍に膨らむ土」を手に入れ、視野が広がっています(写真は、縦長のコップに、その「6倍に膨らむ土」を入れ、枝豆の種をまいたもの)。

完全水耕栽培は、芽が出るまでは、水、芽が出てからは、水耕栽培で使用していた「カリ」の含有率が多い、6.5-6-19(チッソーリンサンーカリ)の配合の1000倍水溶液となります。いずれにしても、生涯、水分ひたひたな状態で育てます。
 (2609)

しかし、これは
・発芽時までの水分調整が難しく、発芽促進が難しい
・根粒菌のため、水溶液が濁り、見た目もよくない。かつ、その菌をなくしてしまうのは、明らかにマイナスなので、水溶液の入れ替えはやりたくない(やらない)
・大きくなってくると茎が支えられないので、針金等で特殊な支えを作る必要がある
などの欠点があります。

それを踏まえ、2017/5/7 最新型「えだまめ栽培」を思いつきました。写真のとおり、まだ、実験段階ですが、もし、これから「ベランダガ-デニング」として、「枝豆」を育てたいのいう方には、こちらの方法(「6倍に膨らむ土」)をお勧めします。

利点
1.発芽の確率UP・・・冒頭で書いたとおり、あまり過湿すぎると、枝豆(大きな粒の豆一般かも知れません)は、発芽前にカビ等が発生して、発芽に至らないケースが多々あるようです。しかし、今年5月に入ってからの実験で、この「6倍に膨らむ土」で試したところ、ほぼ着実に発芽しています。
2.コップ内の養液がなくなる・・・上記、2015/6/15の画像をよく見ると分かりますが、コップ内の液はかなりドロドロした感じになっています。これは、この記事のテーマでもある「根粒菌(こんりゅうきん)」が多くあるためで、逆の言い方をすると、安易に洗浄できないというジレンマがあります。

正直、見た目にあまり衛生的とはいえないので、当時、かなりのジレンマがありました。今回の「6倍に膨らむ土」は通常の畑の栽培とかわりませんので、これも解消されるはずです。
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この記事を書いたひと

榊 春樹 榊 春樹