2017年3月22日 更新

水耕栽培を始めよう! (ミニトマト編)

インテリア感覚で栽培ができる「水耕栽培」が最近、流行っています。その中でも「ミニトマト」は初心者向けで、比較的チャレンジしやすい植物かと思います。そんな理由から挑戦してみました。

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「水耕栽培」とは? 

<ミニトマト(水耕栽培)>

<ミニトマト(水耕栽培)>

今回、最初に試したのは、ペットボトルでの栽培を前提にした、キットです。「植物は、光と水と空気で育つ」を合言葉に謳っていて、正直、眉唾かもしれないと思いました。ちなみに、写真は、その解説書どおりのセッティングをして、約1か月後のものです。

写真は、ペットボトルの蓋に当たる部分、僅かに「アップサンド」という土(砂)がありますが、発芽し、発根したら、土は一切使わず、その大部分は水(正確にはハイポネックスの養液)で育てます。つまり、「水耕栽培」とは、土の代わりに水で育てる栽培方法のことを指しています。

水耕栽培の特徴は、土を持ち込まないので、室内でも手軽に育てられることが最大の特徴でしょうか? それ以外には、野菜やくだもの類は水耕で育てた方が苦みが少なく、あるいは、甘味が多くなるともいわれています(証明はされていない? )。いちごやトマトは確かに、農家で水耕をやっている所もあったように思います。

水耕栽培での育て方

<ミニトマト(ペットボトル型:発芽)>

<ミニトマト(ペットボトル型:発芽)>

さっそく、育て方をご紹介します。

<種まき>
このペットボトル型の場合、キャップのへこみの部分に数粒のトマトの種を入れて、砂で、覆土します。水、数滴をかけ、湿らせておくと、1-2週間で、芽が出てきます。写真は、記録によると、7/19に種まき、 25日に発芽したとあるので、まさに解説書の通りでした。
<水やり(肥料)>
ペットボトルの水は、週に一度入れ替えます。本葉がでてきた時点で、肥料(ハイポネックス)も溶かして入れます。実は、これが水耕栽培の大きなポイントの一つです。ハイポネックスなら、何でもよいという訳ではなく、6.5-6-19(チッソーリンサンーカリ)という配合のものを1000倍の水に薄めて使います。

ガーデニングミニ知識(栄養分の基本)

ハイポネックスなどは、用途に合わせ、配合している栄養分の比率が変わっています。それらは、大きく3つに分かれ、目的も分かれていると言われています。

1.チッソ…...葉や茎の成長を促進する
2.リンサン...花や実の成長を促進する
3.カリ….......根を丈夫にする

特に「水耕栽培」では、水に根を浸し切った状態にするので、根腐れを防ぐのが最大のポイントとなります。なので、「カリ」の含有率が多い、6.5-6-19(チッソーリンサンーカリ)を使うという訳です。たとえば、同じ「ミニトマト」でも、普通に土で育てるなら、「リンサン」の配合が多いものを使うのがセオリーになると思います。
<ミニトマト(最盛期)>

<ミニトマト(最盛期)>

<収穫>
最初に実をつけ、収穫できたのは12/24日でした。温かい室内で育てたにも関わらず、何と、5か月掛かりました。このキットには約3か月半で、収穫できるとはあるので、途中、栽培しつつも、半ば、諦めていました。

ところが、最盛期には、こんなに実りました。この写真は、なんと、4/14なので、種まきから約9か月後です。その時、付けていた実の数だけで、ざっと20個はあるでしょう。トータルでは、その倍、40個位、頂けたと思います。

とても美味しかったです。気のせいかもしれませんが、水耕栽培だからか、それとも、新鮮だからなのか、酸味も甘味も買ってきたものより、強かったように思われます。まさに「ガーデニング」の醍醐味です。

ミニトマトの一般的な育て方(地植え)について見てみましょう

ここで、ミニトマトの一般的な育て方(地植え)「アイコ」についておさらいを兼ねて、見てみましょう(種袋の説明より)。

<アイコの特徴>
肉厚でゼリーの少ない、長い卵のような型が特徴のミニトマトです。房どりも可能で、果実の割れも少なく、病気に強く、実つきがいいという特徴があります(栽培初心者には向いていると思われます。)

<発芽までの日数>
4-6日。非常に短いです。そういった点でも水耕栽培初心者には適しているかもしれません。なぜなら地植えと違い水耕だと、芽が出るまでが最大の勝負だからです。過去に「いくら待っても芽が出ない」種類の植物は沢山ありました。「ミニトマト」は、色々な種類を色々な方法で試してみましたが、「発芽」に至らなかったものは、ないと記憶しています。

<地温の発芽適温>
20-30度。小松菜と同じ位です。冬場であれば、マルチング等で地面を温めないと発芽しないでしょう。当方はすべて室内で発芽させているので、暖房等あるためか、特に気にしていませんでしたが、毎回成功しています。

<生育適温>
20-30度。こちらも寒い時期にも育てたいという、室内派、水耕派には栽培しやすい温度だと思います。
<ミニトマト「アイコ」8/24>

<ミニトマト「アイコ」8/24>

<種まき>
発芽温度(地温)20-30度が必要なため、低温期の場合、加温や過湿をし、ポットに種2-3粒を蒔き、本葉が1-2枚になる頃までに間引きし、苗木1本にします。定植は、花が咲いたころに、プランターだと35cm、地植えだと50cm間隔で植えつけます。

<栽培管理>
畑づくりは、1 平方メートルあたり、苦土石灰 150g(酸性を嫌うということ、ニンジンより量が多いのでより酸性には弱いと予測される) 、完熟たい肥 3kg と有機配合肥料80g を施します。株が伸びてきたら、支柱が必要になります。

<収穫>
開花後、35日くらいで色づきます。その後、色が熟してから収穫します。


<地域別のまきどきと収穫期>
寒地、寒冷地では3月中旬-4月中旬が蒔き時で、収穫は7月下旬から10月初め位です。温暖地では、3月と4月の2か月間が蒔き時で、収穫は6月末から10月中旬位までできます。暖地に至っては、2月末から5月初旬まで種まきが可能で、収穫は6月中旬から11月中頃まで行えます。
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榊 春樹 榊 春樹