大菊(おおぎく)とは菊を代表する一品種を指しています。花の中央を花弁がくるみこむように丸く大きく咲く特徴があります。「手綱うえ」と呼ばれる神馬の手綱模様に見立てた新宿御苑独自の様式を持つ植え方で、39品種311株の大菊を黄色、白、紅の順番に植えつけています。また、全体の花が揃っており、美しさとともに高い技術も伺えます。明治17年より作り始めています。
古くから肥後(熊本)地方で愛され作られてきた肥後菊は、一重咲きの古典的な菊です。主に武士の精神修養として発達してきたという経緯があります。その栽培方法、飾り方などは秀島流という熊本で確率された厳格な様式に基づいています。新宿御苑では昭和5年から作り始めました。
一文字菊(いちもんじぎく)は花弁数16枚程度一重咲き、大輪の菊です。花の形から「御紋章菊」とも呼ばれます。管物菊(くだものぎく)は、その名の由来のように筒状に伸びた花弁が放射状に開く大輪の菊で、別名糸菊とも呼ばれます。新宿御苑では大正十四年に作り始めています。
江戸菊花壇(えどぎくかだん)
江戸菊は、その名のとおり、江戸時代に江戸(東京の意味)で発展した古典菊の一つです。新宿御苑の菊花壇の中でも、最も古い歴史を持っており、花の咲き始めから様々に形(ものによっては色も)が変化していく特徴があり、そういった「花の変化」を観賞します。作り始めは明治11年です。
大作り花壇(おおづくりかだん)
初冬に出る芽を一年かけて枝数を増やしていきます。一株からなんと、数百に花を半円形に形よく仕上げていく方法で、「大作り」と呼ばれています。これも新宿御苑独自の様式で、全国各地で見られる千輪づくりのさきがけとなっているそうです。
新宿御苑の場合は、毎年、3つのこの巨大な株がお目見えします。
新宿御苑の場合は、毎年、3つのこの巨大な株がお目見えします。
菊の基本事項
キク科の半常緑多年草。菊と言った場合、通常はイエギクとよばれる栽培品種のことを指します。ここ新宿御苑御苑でもそうですが皇室の紋としても定められており、品格の象徴となっています。もともとは中国が原産で、薬用や食用として二千年も前からつかわれていました。日本では8、9世紀ごろ、平安時代から鑑賞用として栽培され始めました。
<種類>
まず、花の大きさから、「大菊」「中菊」「小菊」に分類されます。
〇大菊・・・直径18-20cm。大輪であり、「三本仕立て」と呼ばれる一輪一株で一つの鉢に三本を植える仕立て方で楽しまれることが多いようです。
〇中菊・・・直径9cm以上-18cm未満。もともとは江戸菊限定の呼称でしたが、現在は洋菊なども含まれます。
〇小菊・・・直径9cm未満。和菊に使われる呼び名で、ミニ盆栽などで楽しまれます。
まず、花の大きさから、「大菊」「中菊」「小菊」に分類されます。
〇大菊・・・直径18-20cm。大輪であり、「三本仕立て」と呼ばれる一輪一株で一つの鉢に三本を植える仕立て方で楽しまれることが多いようです。
〇中菊・・・直径9cm以上-18cm未満。もともとは江戸菊限定の呼称でしたが、現在は洋菊なども含まれます。
〇小菊・・・直径9cm未満。和菊に使われる呼び名で、ミニ盆栽などで楽しまれます。