2018年4月9日 更新

イングリッシュガーデンから学ぶ、基本テクニック ~ おすすめの花 Vol.2 ~

ガーデナーにとっては自分の庭で花を楽しむのはもちろん、一般公開されているガーデンに滞在するのも心躍る体験です。そしてガーデン滞在はその庭の雰囲気を楽しむだけでなく、花選びにも大いに役立ってくれるのです。ここでは実際のイングリッシュ・ガーデンの実例からおすすめの花、そして植栽法のヒントをご紹介します。

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そのやわらかで繊細な姿からは想像しにくいのですが、実はポピーはなかなか丈夫な植物。たくさんの種を付けるために、イギリスでは植えた記憶もないのにポピーが咲いていることも多いのです。

下手をすると雑草扱いされることもあるポピーですが、色とフォルムを注意深く選んでみると、ガーデンの素敵なアクセントとして大活躍してくれます。

上の写真はスコットランドのボーダーズエリアに位置するポートモア・ガーデンズのボーダーガーデンですが、ここでは赤いポピーがとても効果的に植えられていました。

ポピーは種類によって1メートルほどの高さになるものもあるのですが、その高さと主張の強い色彩を生かし、赤をメインカラーとしたガーデンの中にポイントごとに植えられ、なんともドラマティックな景観を生み出していました。
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上の写真も同じくポートモア・ガーデンズになりますが、こちらはポタジェ、いわゆるキッチンガーデンの周囲を囲む花壇の写真です。

ここでは紫色のエレガントなポピーが、あざやかな赤いダリアと美しいグラデーションを描き、フロントに植えられた背丈の低い花と見事なコントラストを生み出しています。

このようにポピーは色や植栽法、また花びらの大きさやフォルムなどによって、与える印象が大きく変わってきます。

庭を優しい印象にしたい場合は小さな花びらと淡い色彩のものを選んでみましょう。小さめのポピーでしたら、まとめて植えても印象は派手過ぎず、ナチュラルなガーデンにもぴったりです。

また、ガーデンの中でインパクトのあるアクセントにするなら強いカラーで大きめの花びらを持つ種類を選ぶのがおすすめ。ポイントごとに植えると、庭の中でよりポピーの存在が際立ってくれるでしょう。

3.アスチルベ

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みずみずしく茂る葉の形状、すっと伸びる茎の先にはふわふわとした愛らしい花をつけているのがアスチルベです。

とても可憐で柔らかなイメージを持つこの植物は、スコットランドのガーデンで多く見かけたものになります。アスチルベはピンク、赤、白、紫などのカラーがあり、色彩によってガーデンの雰囲気が変わります。

降水量が多く、また天候があまり良くないスコットランドでも美しい花を咲かせてくれるアスチルベ。日本では半日陰やシェードガーデンに向いていると言われ、色鮮やかなアスチルベはガーデン内のちょっぴり淋しい日陰のエリアでも、華やかさに満ちた場所にしてくれるでしょう。
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上の写真はスコットランドのメルローズにあるハーモニー・ガーデンズで咲いていたアスチルベです。淡いピンク色がナチュラルさあふれるガーデンにぴったり似合っていました。

あざやかなピンク色をした花は多くありますが、ふわふわとした花を咲かせ、綿菓子のような甘く儚げな雰囲気はアスチルベならではと感じます。

自宅のガーデンをやわらかくフェミニン、そしてナチュラルな雰囲気にしたい方にはぴったりなカラーと言えるでしょう。
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また、アスチルベの魅力は色によって雰囲気が大きく変わり、組み合わせる花によっても庭の印象がぐんと異なるところです。

上の写真はスコットランドのポートモア・ガーデンズにあるロングボーダーにある花壇になりますが、このエリアは赤とグリーンのコンビネーションが美しいエレガントなカラーリングでまとめています。

やわらかい雰囲気が特徴のアスチルベも赤い色を選び、そこへ濃いトーンのグラデーションカラーと合わせると大人っぽいシックな印象に。

このようにさまざまなシーンを演出してくれるアスチルベは、ガーデンの心強い名脇役としてきっと活躍してくれるおすすめの花となります。

イングリッシュガーデンから、お気に入りの花を見つけよう

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ガーデン訪問は観光として楽しむことだけでなく、ガーデナーにとってはたくさん勉強できる場所でもあります。庭のレイアウトやエクステリアの使い方、カラーリングのテクニックなど、本やネット上からの知識だけでは気付かなかった点を知ることができる場所。

もちろんそれは花選びにも同じことが言えます。一般公開されているガーデンの規模はもちろん個人の庭と比べることは難しい大きさですが、植えてある植物は決して特別なものばかりではなく、すぐに手に入れることができる、身近な花がたくさん咲いています。

今まではあまり好みではなかった色やかたちを持つ花を、ガーデンで実際咲いているのを見ると、また違った印象を持つことも。さらには成長した際の高さやボリューム、他の花との相性まで確認することができるのです。

公開されているガーデンは、その持ち主の方の好みやセンス、ガーデナーたちの努力の結晶を堪能できる場所でもありますが、ぜひ自身の庭に新たな花を迎える絶好の機会としても活用してみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたひと

Hazuki Akiyoshi Hazuki Akiyoshi