雑貨と植物のコーディネートを楽しもう!

植物を植えるのは鉢だけではありません。かごや缶など、土が入るものなら何でもOK。いろいろな雑貨とのコーディネートを楽しみながら、センスよく見せるコツなどをご紹介します。

雑貨を鉢に使ってみましょう

鉢植えを置くときにまず考えるのは、植物の置き場所と、どんな植物をどんな鉢に植えようかということではないでしょうか。店頭だけでなく、インターネットで検索するとおしゃれな鉢がたくさんありますよね。テラコッタの鉢だけでも、さまざまな色・形・サイズがあるので目移りしてしまうことと思います。

どんなものでも鉢になる?

確かに、植木鉢は通気性やサイズなどが植物の生育に適していますが、植物を植えられるのは植木鉢だけではありません。土が入り水に強くて排水性を保てれば、なんでも鉢にできるのです。

穴をあけられない器だったら、鉢カバーにしてしまうこともできます。水やりのたびにたまった水は捨てるのでひと手間かかりますが、おしゃれな器でそろえると、ただの植木鉢に植えるよりも雰囲気アップ。

例えば、ホーロー(琺瑯)の器。ホーローは鉄などの金属にガラス質の釉薬を焼き付けたものですが、強度がありさびなどにも強いため、鉢カバーにも使えます。ホーローのジョウロや鍋、水差しなど、なんだって大丈夫。
その他にも、穴を開けたブリキ缶や木の箱、かごなど、どんなものでも鉢になります。ぜひ、気に入った器を使ってみましょう。

鉢にする雑貨を選ぶポイントは?

ポイントは、器と植物の相性を考えること。

通気性があまりよくない器の場合は、湿り気のある土を好むミントなどの植物やアイビーなど丈夫な葉物が向いています。反対に、かごなど通気性がよい器にぴったりなのは、乾燥に強い植物。
器の色や形、雰囲気なども意識して、自分だけのオリジナルの一鉢をコーディネートしてみてください。

ナチュラルさが魅力!木の箱に植える

樽の形をしたものなど木製の植木鉢、よく見かけます。オリーブのような大型の植物を植えても素敵だし、ベランダに置くとどことなくセンスの良いカフェのように雰囲気になるので、取り入れてみたいアイテムですよね。

木製の植木鉢だけでなく、木製のボックスにグラウンドカバー的なグリーンを植えたり、ナチュラルな花を植えたりするのもおしゃれです。

水抜け穴がないものだったら、小さめの鉢に植えた植物をボックス内に並べてコーディネートしても良し。底がすのこ状になっている箱だったら、ヤシガラシートなどを敷いて土がもれないようにしてから植え付ければ大丈夫です。

水が抜けやすいように、レンガなどを置いて地面との間に少しスペースを取りましょう。ディスプレイ用のチェアなどがあれば、その上に置いてもいいですね。

木の鉢のメリットとデメリット

木製の植木鉢のよい点は、素焼きや陶器の鉢に比べると軽くて扱いやすいことではないでしょうか。カジュアル感が増すのも魅力ですよね。
デメリットは、数年使っていると、だんだん劣化して木が腐ってくること。防腐処理済みでも、毎日水やりをしていれば、ある程度の劣化は防げません。数年たったら植え替えすることを前提として植えましょう。

男前にもカジュアルにも。ブリキの器

カジュアルでこなれた雰囲気を出せるのがブリキの器。ブリキのジョウロやバケツなども鉢カバーにすることができます。
ちょっと錆びてきた風合いもアンティークっぽくて味がありますよね。底が抜けたバケツなんて最適です。ブルックリンスタイルの男前インテリアや、ナチュラルな庭にもよく似合います。

無塗装のブリキはさびやすいので、ちょっと注意も必要です。ベランダやテラスに置くときは、錆がベランダの床につくと着色してしまうことも。下にテラコッタタイルなどを置いて、直接色がつかないように一工夫するとよいでしょう。

多肉植物にぴったり!雑貨に寄せ植え

多肉植物の寄せ植えには、植木鉢よりも雑貨がぴったり。木のプレートや小物に留めつけて育てることができるのも、水やりをあまり必要としない多肉植物ならでは。
本を開いたかのようなこんな器。多肉植物やグリーンを植えるのにぴったりです。

このような個性的な雑貨に植える時は、器の形を生かすのがポイント。器が見えなくなるくらいこんもりと育つものよりも、育ちがゆっくりめの植物が向いています。
物語の1ページを作るようなイメージで、多肉植物の森を作ったり色合いを楽しんだり。想像力を働かせてみてください。

キッチン雑貨も植木鉢に変身!

パンジーやアリッサム、プリムラなどの花が植えられているのは、なんとキッチン雑貨!アンティークの水差しや鍋、洗面器が鉢として使われています。あるいは、鉢カバーとして、ビニールポットに入った花をコーディネートしているのかもしれません。
いずれにしても、鉢に描かれた模様の色合いと花がぴったり。こんな自由な楽しみ方もいいものです。

このような陶器の雑貨と植物をコーディネートするときは、器のテイストを揃えて統一感を持たせるのがポイント。普通の植木鉢の中に、突然一つだけ花の植えられた陶器の水差しが混ざっていても浮いてしまいます。
数で見せるか、目立つ場所に1つだけディスプレイするか。どちらかの方法がおすすめです。

赤毛のアンの世界!?自転車のバスケットに植える

本物の自転車ではなくディスプレイ用の自転車ですが、バスケット部分に植えるのも素敵です。まるで赤毛のアンの世界のよう。スペースがある庭やエントランスにぴったりです。
野原で摘んできた花のイメージで寄せ植えにしてもいいですね。周りに植える植物にもストーリー性を持たせるとより一層楽しめます。

「鉢」や「器」のように土を入れることができない、このバスケットのようなものに植える時は、ヤシガラシートや不織布などを敷いて土がこぼれないように加工してから植え付けましょう。
排水性がよいので、乾燥気味の環境を好む植物にもおすすめです。ハンギングバスケットのつもりで植えてください。

絵をかくように壁面を飾ろう

ジョウロのような形の壁掛け式の器に植えられたのは、ワイヤープランツ。そのまわりを白い額縁のような板で囲んで、1枚の絵のようになりました。

壁面を飾るのはつる植物だけではありません。このように、背景になる塀や壁がある場合は、絵をかくように壁面を飾ってみてもいいですね。
このような場所には、上に伸びる植物よりも、下に垂れる植物が向いています。白い額からはみ出しても、立体的な絵のように見えるのではないでしょうか。

赤いジョウロと白い壁、グリーンの植物の色の対比が美しいディスプレイ。ぜひ取り入れてみたいアイディアです。

アイアンのディスプレイスペース

同じく、壁面を飾るアイディアとして取り入れてみたいのが、アンティーク風のアイアン製ディスプレイスペース。植物を植えた小さな鉢だけでなく、何を植えていない鉢を飾っても絵になります。
このように、何も置かなくても絵になるようなスペースを作っておくと、緑が少ない冬でも庭やベランダが寂しくならないのでおすすめ。植物を置くことでより引き立つデザインを選びましょう。

アイアンだと繊細なイメージがありますが、古びたペイントを施した木の棚を設置してもいいですね。塗装の色次第でカントリー風にも、シャービー風にも自由自在。真っ白や黒い塗装にすると、モダンな雰囲気にもなります。

器と花の色合わせを楽しもう

器の色と花の色をコーディネートすると、同じ花でもイメージが全く変わります。

例えば、ブルーのロベリアに水色に塗装した木の器を合わせたり、白い器に鮮やかなグリーンを合わせたり。
テラコッタの植木鉢をアクリル絵の具で塗ると、簡単に花と器をコーディネートできます。この場合、色がたくさんある寄せ植えよりも単植の方がコーディネートが簡単。複雑な色合いのペチュニアやビオラに合わせて、色を調合してみるのも楽しいものです。

色だけでなく、素材のイメージも合わせるとセンス良く見えます。青い染付の陶器の器に和のイメージがある植物を合わせると、涼し気な雰囲気になって和モダンな雰囲気に。観葉植物を植えるのもおすすめです。
流行りの和モダン住宅にぴったりの鉢植えになるので、試してみてください。

素焼きの鉢は古びた雰囲気を楽しむ

素焼きの鉢ってまとめておいてあると統一感があって美しいもの。でも、新しい鉢だとなんだかきれいすぎて…ということがあります。

アンティーク風の雑貨が好きな方だったら、植木鉢も古びた雰囲気にすると相性ぴったり。粗い素焼きの鉢は古びた感じを出しやすいのでおすすめです。

白いアクリル絵の具をスポンジでかすれたように塗るとアンティークっぽい印象になりますが、使い込んでいくうちにだんだん古びた感じになっていくのも捨てがたいもの。そんな経年変化も楽しみましょう。
空の鉢をいくつか重ねてディスプレイしても、自然素材だと様になります。

小物もフル活用!小さな椅子はおすすめ

幼稚園にあるような小さな椅子。さりげなく庭に置いて鉢を置いてみてはいかが?
少し褪せたようなペイントが、ナチュラルな雰囲気を盛り上げ、花のあふれる鉢を置いても、グリーンやハーブの小さな鉢を置いても絵になります。

ポイントは、椅子に対して大きすぎる鉢を置かないこと。バランスが悪いと、椅子がただの「台」になってしまい、おしゃれな雰囲気ではなくなってしまいます。ペイントの色に合わせて花の色も選びましょう。その点、グリーンは何にでも合うので便利です。

アイアンのチェアやベンチなども、下に置くと埋もれてしまうような小さな鉢を置くのに丁度いいので、スペースがあれば取り入れてみてください。

ハンギングバスケットのあるピクチャーウィンドウ

ピクチャーウィンドウで庭が絵のように!実際の窓ではなく、仕切りにこのような仕掛けをしてみてもいいですね。
枝で編んだバスケットを利用したハンギングバスケットは、重く見えがちな大きめハンギングバスケットを軽やかな印象にしてくれます。

かごのような器に植える時は、ヤシガラ製のシートなどを敷き込んで、土がもれないようにしておきましょう。
ただ、自然素材のかごは毎日の水やりなどで傷みやすいのが難点。かごが傷まないように内側にビニールシートを敷き込んで、水がもれないように加工すると鉢カバーとして使えます。直接植えるよりもよいのではないでしょうか。
雑貨と植物の楽しみ方は無限大!ぜひ、いろいろトライしてみてくださいね。