【挿し芽で増やす夏の苗レッスン】美しい花や野菜を楽しむ5つのコツ

季節によって挿し芽できる植物ってどんな花があるのか、意外に知らないもの。花のほかにも、野菜の挿し芽の育て方簡単にできたら楽しいですよね!今回は、初心者でも簡単に挿し芽の5つのコツをプロのガーデンアドバイザーが紹介します。

1、挿し芽しやすい植物は何?

ここでは、ガーデニング初心者でも挿し芽しやすい植物をご紹介しています。条件さえそろえば、簡単に根が付きやすいので、ぜひ試してみてくださいね。

花苗の例

・マーガレット

・バコパ

・バラ

・ペチュニア

・ブラキカム

■挿し芽に必要な場所を切ります■
脇芽が2つほど付いている茎の上を切ります。挿し芽をする時、切り落とした脇芽から根が付くため、脇芽は2つ必要なのです。土に挿す時に、とても大事なポイントになりますので、しっかり覚えておきましょう。

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■下の葉は切り落とします■

根に必要な栄養分が葉に奪われないよう、葉は切り落とします。ちょうど、脇芽の所から根が出てくるため、余計な葉が付いている状態で土に挿してしまうと、腐る原因にもなりかねません。この作業はどの花苗でも同じですので、覚えておくと良いでしょう。

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野菜苗の例

・トマト、ミニトマト

・なす

・キュウリ

■野菜の場合■
野菜の挿し芽は、花の挿し芽とは少し勝手が違います。花をたくさん咲かせたい場合は、思いきって脇芽は切ったほうが良いのです。しかし、野菜の場合は花と真逆。トマトを例に挙げると、茎から2番目の脇芽のほうを切ってしまいます。そして、苗を成長させ実をたくさん付けさせるのです。ですが、挿し芽の方法は、花の場合とほぼ同じだと思いながらチャレンジしてみると意外と簡単。

「今年は夏の野菜の種まきが間に合わなかった」とガッカリしている人は、苗を1つだけ購入し、後は挿し芽で増やせばOKですよ。意外と知らない人も多いので、ぜひ試しに体験してみると良いですね。

2、育て方の簡単テクニックは?

発芽しやすい苗を選ぶ

ここでは、発芽しやすい花の苗をご紹介します。1年草ではないため、毎年美しい花が楽しめますよ。購入すると「ちょっとお高め」な苗もありますので、ぜひ自分でも挿し芽で増やしてみてくださいね。

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■マーガレット■
マーガレットは、春に咲く花として扱われることが多いですよね。でも、夏に1度切り戻しをして風通しの良い日陰で管理すると、秋にも可愛らしい花を楽しませてくれます。この時期に茎のあたりをよく見ると、新芽が出ているのに気が付くと思います。これは挿し芽をするのに絶好のチャンスです!ただ、冬の寒さにはあまり強くないので、霜に当たらないようにするのがベストです。

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■ワイヤープランツ■
これは花というよりも観葉植物と言ったほうが良いかもしれません。でも、寄せ植えやハンギングバスケットには欠かせない苗です。庭に定植してしまうと、とんでもない勢いで繁殖してしまうので要注意です。そのくらい丈夫な苗ですから、挿し芽をしても失敗が少ない初心者向けのかもしれませんね。挿し芽をすると、どんどん増えていくのでガーデニング寄せ植えなどが楽しくなりますよ。

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■バコパ■
小さな小花を咲かせるバコパも、挿し芽に向いている苗です。バコパだけでなく、ブラキカムも挿し芽しやすい花苗と言えます。寄せ植えや華やかな花壇の主役を引き立たせる脇役的な可愛らしい小花を咲かせるので人気です。優し気な雰囲気が好きなガーデナーにはピッタリの花苗で、ぜひ挿し芽でも成長を楽しんでくださいね。

パコパやブラキカムも、マーガレットと同様に夏になると花を付けるのを休みます。この時期に思いきって株を3分の1ほどカットし、風通しの良い日陰で管理し、挿し芽も作ってしまいます。親株は秋になると、また花が咲きだしてくるので楽しみですよ。挿し芽で成長した苗は、来春になるとしっかりとした苗に成長するので、2度楽しめるのでお得ですよね。

3、発芽しやすい環境を作る

挿し芽をした後、発芽しやすい環境を整えることはとても大切なポイントの1つです。今回の記事では、挿し芽しやすい方法を5つに分けてご紹介していますが、その箇所でもさらに細かく説明している所があります。せっかくなら、毎年美しい花を自分で育ててみるのもガーデナーとしての勉強にもなりますので、ぜひハエの成長していく姿を見守ってみてくださいね。

挿し芽しやすい土選び

挿し芽用の土選びは、種まきの時にご紹介した土と同じで問題ありません。むしろ、そのほうが根は張りやすいのです。できれば、夏の種まきを終わってポット上げが落ち着いた頃、挿し芽の作業を始めるのが時期的には丁度良いかもしれません。夏の暑さで、熱中症に注意しながら、早起きして涼しい時間帯に作業を進めるのがベストです。決して無理をせず、ガーデニングを楽しみましょうね。

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「プロトリーフ さし芽・種まきの土 5L」は、種まきに適した、栄養分のない清潔な土です。発芽を助けるよう、保水性のよいレシピです。さし芽にも種まきにもお使いいただけます。

肥料選び

ここで紹介しているのは、「肥料」ではなく「植物活力剤」です。根を切られ、葉まで切り落とされた茎は弱っています。弱っている茎にいきなり「肥料」を与えては逆効果です。根っこが付くまでは、時々で構わないので「食部活性剤」を水に薄めたものを与えて下さい。

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水やり

水やりも、種まきの時と同じ方法で与えるようにします。セルトレイの上から水を与えるのではなく、下からしっかりと吸水させて下さい。大事な事は、完全に水枯れをさせしまわない事です。水枯れをさせてしまうと、せっかく挿し芽をした茎たちが元気を失くしてしまいます。少し面倒でも、セルトレイの水が枯れていないか、しっかり見てあげてくださいね。

日光調整

日光調整に関しても、種まきの時とほぼ同じ方法で管理します。挿し芽をしたら、風通しの良い日陰で管理するのが理想的です。いきなり直射日光に当ててしまうと、挿し芽をした茎がシワシワになり吸水しにくい状態になります。茎が吸水しないということは、発芽する力も失ってしまうため、直射日光に当てるのは避けるようにしましょう。万が一、「うちには風通しの良い日陰なんてないわ」という人は、「よしず」や「すだれ」を使用して日陰を作ってあげて下さい。

4、挿し芽用の土がなくてもOK?

ここからは、挿し芽をした後の管理方法を簡単にご説明します。いきなり「土を使って挿し芽は難しそう…」と思っているガーデニング初心者でも心配する必要はありません。ガーデニングは失敗がつきもの。プロでも必ず成功するというものではありません。ですから、まずは気軽な気持ちで楽しむのが大切です。

コップの水だけでも差し芽できる

挿し芽って、実はコップの水だけでも発芽するって知っていましたか?例えば、観葉植物だと「アイビー」や「オリズルラン」などが特徴的ですよね。でも、コップの水に挿しておくだけ根っこが付く花もあるんですよ。

初心者は水での発芽からチャレンジ

初心者でも失敗しにくい花ならば、マリーゴールドがお勧めです。香りが苦手という人もいるかもしれませんが、とても丈夫で可愛らしい夏の花の代表です。マリーゴールドの中でも、花が小さめの可愛らしい種類もあります。しかも、ハーブ系の植物ですから虫よけにもなるので夏の寄せ植えや花壇にはピッタリ。試しチャレンジしてみると、コップから根っこが出てくる姿を見ることが出来て楽しいですよ。

5、根付いたかをチェックして定植

セルトレイの下から根っこが出てきてポット上げをし、そのポットの下からも根っこが出てきたら、いよいよ定植してOKのサインです。ポットから苗を抜く時には、根元から上に引っ張るのではなく、ポットを上にして苗を下から優しく抜きます。せっかく成長させた苗ですから、最後まで丁寧に扱いましょうね。

さて、今回は夏の種まきの方法だけでなく「夏の苗の挿し芽の方法」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ガーデニングは1年や2年で完成させるのではなく、何年も繰り返して自分の庭を完成させていくのが楽しみでもあります。失敗や成功を何度も繰り返しながら、花仲間たちと一緒に、ガーデナーとして楽しめたらステキだと思いませんか?