春たくさんの花を付けるかどうかは冬の管理次第
皆さん、秋のバラは楽しめましたか?美しい花を鑑賞し終わると急に寒くなりましたね。今回は冬から春の花の時期直前までバラをどのように管理すればいいかを解説していきます。
なお、この記事では関東以西の平地を目安に時期設定をしてます。雪国にお住まいの方は、冬の剪定や植え替えといった作業を早めに行わなければなりません。雪が降って、根雪になる前に済ましておいてください。
なお、この記事では関東以西の平地を目安に時期設定をしてます。雪国にお住まいの方は、冬の剪定や植え替えといった作業を早めに行わなければなりません。雪が降って、根雪になる前に済ましておいてください。
そもそも休眠期とは?
春から秋まで成長を続けてきたバラも、気温が下がるにつれて徐々に成長スピードが落ち、本格的な寒さが来る頃にはほとんど活動してない状態になります。これを「休眠期」と言います。
一般的にバラは最高気温が7℃、最低気温が4℃を切る日が数日続くと休眠期に入ります。それが暦の上でいつぐらいになるのかはその年の気候やお住いの地域によって異なります。
それでは休眠期を迎えたバラは、具体的にどんな変化が現れるのでしょう?
一番わかりやすいのが落葉です。そして株も水をあまり必要としなくなります。
「休眠期=手間をかけなくていい時期」と思われがちですが、違います!この休眠期こそ春にたくさんの花を咲かすために色々とメンテナンスを行う時期なのです!
ところが温暖な地域ではバラが一向に落葉する気配がないなんてこともありますよね。そういった場合はどうすればいいのか迷ってしまうところですが、休眠期ではないにしても活動は鈍ってます。春に向けて株全体をメンテナンスする意味でも葉をむしって強制的に休眠期にしましょう。
一般的にバラは最高気温が7℃、最低気温が4℃を切る日が数日続くと休眠期に入ります。それが暦の上でいつぐらいになるのかはその年の気候やお住いの地域によって異なります。
それでは休眠期を迎えたバラは、具体的にどんな変化が現れるのでしょう?
一番わかりやすいのが落葉です。そして株も水をあまり必要としなくなります。
「休眠期=手間をかけなくていい時期」と思われがちですが、違います!この休眠期こそ春にたくさんの花を咲かすために色々とメンテナンスを行う時期なのです!
ところが温暖な地域ではバラが一向に落葉する気配がないなんてこともありますよね。そういった場合はどうすればいいのか迷ってしまうところですが、休眠期ではないにしても活動は鈍ってます。春に向けて株全体をメンテナンスする意味でも葉をむしって強制的に休眠期にしましょう。
休眠期の日常の管理
休眠期の日常の管理を項目ごとにまとめておきます。
水やり ・・・ 鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾いたら気温の高い昼間に水をやりましょう。地植えの場合は基本よほど晴天が続いて地面がカラカラにならない限りは水やりは不要です。
肥料 ・・・ 必要ありません。
病害虫 ・・・ 病気・害虫ともに少ないですが、無いというわけではありません。異常を見つけたら早めに対処しましょう。落ちた葉をそのままにしておくと、病害虫のもととなりますのでちゃんと捨てましょう。
寒冷地 ・・・ 雪が積もる前に剪定や囲いなどを設置してください。気温が-10℃を切る場合は鉢植えを凍らせないように移動させてください。
水やり ・・・ 鉢植えの場合は、土の表面が完全に乾いたら気温の高い昼間に水をやりましょう。地植えの場合は基本よほど晴天が続いて地面がカラカラにならない限りは水やりは不要です。
肥料 ・・・ 必要ありません。
病害虫 ・・・ 病気・害虫ともに少ないですが、無いというわけではありません。異常を見つけたら早めに対処しましょう。落ちた葉をそのままにしておくと、病害虫のもととなりますのでちゃんと捨てましょう。
寒冷地 ・・・ 雪が積もる前に剪定や囲いなどを設置してください。気温が-10℃を切る場合は鉢植えを凍らせないように移動させてください。
12月はつるバラを仕立てる
オベリスクへの誘引
12月も下旬になると関東以西ではつるバラの剪定と誘引の適期です。
なぜこの時期に行うのかと言うと、誘引の作業は枝を大きく動かして曲げます。その際、伸びたばかりのみずみずしい枝だとポキっと折れてしまいます。この時期だと寒くなってバラの枝が硬くなるので曲げやすく折れにくくなるからです。これより後になると新芽が出てくるので作業中に傷つけるおそれがあります。12月下旬から遅くても1月いっぱいくらいまでには行いましょう。
なぜこの時期に行うのかと言うと、誘引の作業は枝を大きく動かして曲げます。その際、伸びたばかりのみずみずしい枝だとポキっと折れてしまいます。この時期だと寒くなってバラの枝が硬くなるので曲げやすく折れにくくなるからです。これより後になると新芽が出てくるので作業中に傷つけるおそれがあります。12月下旬から遅くても1月いっぱいくらいまでには行いましょう。
つるバラを剪定して枝を整理
誘引作業の前に剪定をします。
ここで12月ならまだ葉がたくさん付いていると思いますが、まず葉は全てむしり取りましょう。もし蕾がついているなら蕾も取り除きます。
次に切る枝なんですが、まず細い枝や枯れた枝をカットします。次に新しい枝は先端の細くなった部分は芽から少し上をカット、古枝から新しく伸びた枝は2芽ほどつけて短めにカットしましょう。
枝を整理して新旧交代をはかりましょう。
ここで12月ならまだ葉がたくさん付いていると思いますが、まず葉は全てむしり取りましょう。もし蕾がついているなら蕾も取り除きます。
次に切る枝なんですが、まず細い枝や枯れた枝をカットします。次に新しい枝は先端の細くなった部分は芽から少し上をカット、古枝から新しく伸びた枝は2芽ほどつけて短めにカットしましょう。
枝を整理して新旧交代をはかりましょう。
なぜ枝を誘引する必要があるのか
枝から芽が出てきた様子
剪定が済んだらいよいよ誘引を行いますが、つるバラはなぜ誘引する必要があるんでしょうか?
通常バラは枝の上の方に花枝を付ける性質がありますが、つるバラは、枝をとても長く伸ばします。自然のままに任せていると、一番見やすい高さには枝と葉だらけ。花は枝の先端のとんでもない高さに付けることになります。こうなってしまうとせっかく花が咲いても何だか残念。どうせなら、人の目線の高さでたくさんの花を見たいですよね。
実は枝の下の方にも花を咲かせる方法が有るんです。それが誘引です。バラの枝は、横方向あるいは斜め方向になると葉の付け根から脇芽を出すという性質を利用するのです。数多くの脇芽の先にはそれぞれに花枝が付きます。こうやって下の方にある枝にも花がたくさん咲くようになるんです。
通常バラは枝の上の方に花枝を付ける性質がありますが、つるバラは、枝をとても長く伸ばします。自然のままに任せていると、一番見やすい高さには枝と葉だらけ。花は枝の先端のとんでもない高さに付けることになります。こうなってしまうとせっかく花が咲いても何だか残念。どうせなら、人の目線の高さでたくさんの花を見たいですよね。
実は枝の下の方にも花を咲かせる方法が有るんです。それが誘引です。バラの枝は、横方向あるいは斜め方向になると葉の付け根から脇芽を出すという性質を利用するのです。数多くの脇芽の先にはそれぞれに花枝が付きます。こうやって下の方にある枝にも花がたくさん咲くようになるんです。
誘引の手順
それでは誘引の手順について説明していきます。共通する部分は、まずは太くて勢いのある枝から誘引し、その隙間を細い枝や短めの枝で埋めていくということです。
フェンスや壁面に誘引する場合 ・・・ 枝を水平方向に誘引します。枝同士、一定間隔を開けて留めていきます。この時、太くて勢いのある枝が一番目を引く高さになるようにすると春、開花した時見事です。
アーチや縦長のトレリスに誘引する場合 ・・・ 枝をS字に誘引します。まずは太い枝をS字にクロスさせながら留めて残りの枝を空いているところに枝が斜めになるように誘引します。
オベリスクに誘引する場合 ・・・ 螺旋状に巻きつけるように誘引します。巻き方は太い枝から右回り・左回りを交互にやるとキレイに仕上がります。残りの枝は空いているスペースにバランスを見ながら巻きつけます。
フェンスや壁面に誘引する場合 ・・・ 枝を水平方向に誘引します。枝同士、一定間隔を開けて留めていきます。この時、太くて勢いのある枝が一番目を引く高さになるようにすると春、開花した時見事です。
アーチや縦長のトレリスに誘引する場合 ・・・ 枝をS字に誘引します。まずは太い枝をS字にクロスさせながら留めて残りの枝を空いているところに枝が斜めになるように誘引します。
オベリスクに誘引する場合 ・・・ 螺旋状に巻きつけるように誘引します。巻き方は太い枝から右回り・左回りを交互にやるとキレイに仕上がります。残りの枝は空いているスペースにバランスを見ながら巻きつけます。
1月~2月は植え替えの適期
バラはこの時期に必要に応じて植え替えをします。一般的に植物の植え替えは成長期の初期に行うんですが、バラの場合は寒い冬の休眠期に行います。
まずお手持ちのバラが植え替えが必要かを見極めましょう。次の場合は植え替えが必要です。
・枝の状態
黄色っぽい枝が多い。(品種にもよりますが健康な枝は赤い色をしています)
・土の状態
株元の土に棒をさしてみて、さしにくい場合。(根詰まりの可能性)
水はけが悪い。(根詰まり、根腐れ、成長不良など)
・鉢底の状態
鉢底から根が出てきている。
健康に育っている場合でも定期的に土を入れ替えて順調に根から養分を吸い上げられるようにしてあげましょう。だいたい小さめの鉢ですと1年~2年に一度、大きめの場合は2年~3年に1度は植え替えしましょう。
まずお手持ちのバラが植え替えが必要かを見極めましょう。次の場合は植え替えが必要です。
・枝の状態
黄色っぽい枝が多い。(品種にもよりますが健康な枝は赤い色をしています)
・土の状態
株元の土に棒をさしてみて、さしにくい場合。(根詰まりの可能性)
水はけが悪い。(根詰まり、根腐れ、成長不良など)
・鉢底の状態
鉢底から根が出てきている。
健康に育っている場合でも定期的に土を入れ替えて順調に根から養分を吸い上げられるようにしてあげましょう。だいたい小さめの鉢ですと1年~2年に一度、大きめの場合は2年~3年に1度は植え替えしましょう。
鉢植えのバラの植え替え方
用土、植え付け方についてはこちらを参照してください。
バラの庭を目指して!初めてのバラ栽培 第2回 苗の植え付けかた - ガーデニングニュース.net
どんなバラを育てるかが決まったら、次は苗の植え付けです。バラがよく育つにはどういう植え付け方をしたらいいのか、鉢植えと地植えにわけて詳しく説明します。
ただし新しく苗を植え付ける際と異なる点もあります。以下が変更点です。
・古い鉢から株を取り出したらついてきた土は半分ぐらい手でもみほぐします。その際、土と一緒に細い根もちぎれてしまいますが大丈夫です。
・長く伸びすぎた根や傷んでしまった根はハサミなどでカットします。
・古い鉢から株を取り出したらついてきた土は半分ぐらい手でもみほぐします。その際、土と一緒に細い根もちぎれてしまいますが大丈夫です。
・長く伸びすぎた根や傷んでしまった根はハサミなどでカットします。
地植えの場合の植え替え方
地植えの場合は2年~3年に一度、周辺の土を入れ替えてやります。
土を入れ替えるのは株元から30cm離れたところ。深さ30cmの穴を株の周辺3箇所ほど掘り、堆肥を入れて土と混ぜ合わせます。堆肥を入れることにより栄養分が豊富になり成長具合も良くなります。
作業後は土をぎゅうぎゅう押さえないようにしてください。
土を入れ替えるのは株元から30cm離れたところ。深さ30cmの穴を株の周辺3箇所ほど掘り、堆肥を入れて土と混ぜ合わせます。堆肥を入れることにより栄養分が豊富になり成長具合も良くなります。
作業後は土をぎゅうぎゅう押さえないようにしてください。
1月~2月 春の一斉芽吹きに備えて剪定
つるバラの仕立てのところでも書きましたが、バラは放っておくとどんどん丈が伸びていってとんでもない高さのところに花が咲くようになってしまいます。また花が咲かない古い枝や細い枝をそのまましておくと全体的に栄養がじゅうぶんに行き渡らなくなって勢いが無くなってしまいます。そうなるのを避けるために、株が健康な状態を保てるために行うのが剪定です。
剪定を行う適期は、春の花の時期から逆算して、1月中旬から新芽が動き出す直前の2月のはじめあたりまでです。
剪定を行う適期は、春の花の時期から逆算して、1月中旬から新芽が動き出す直前の2月のはじめあたりまでです。
冬剪定の手順
剪定イメージ
上の写真をもとに説明します。写真では葉が付いていますが12月中旬以降休眠期で葉が落ちます。葉が落ちない場合は葉をちぎって強制的に休眠させてくださいね。
まず全体を扇型になるようにピンクの線で剪定します。どの程度まで切るかは、春になって花が咲く頃に鑑賞したい高さになるように成長分を差し引いた高さでとなります。だいたい今の株の1/3~1/2くらいになると思います。春に大株を購入されたのなら、購入した時の高さです。
次に小枝や枯れ枝、混み合った箇所などを切り落とします。写真だとブルーの線のところです。
なお剪定する際は、必ず株の中心から外側に向いた芽の少し上を切ってください。
まず全体を扇型になるようにピンクの線で剪定します。どの程度まで切るかは、春になって花が咲く頃に鑑賞したい高さになるように成長分を差し引いた高さでとなります。だいたい今の株の1/3~1/2くらいになると思います。春に大株を購入されたのなら、購入した時の高さです。
次に小枝や枯れ枝、混み合った箇所などを切り落とします。写真だとブルーの線のところです。
なお剪定する際は、必ず株の中心から外側に向いた芽の少し上を切ってください。
3月~4月に行う大切な作業
3月~4月、休眠期も終わりバラが活動を開始します。ここからが冬に行ったメンテナンスの成果が出てくる時です。5月のバラまであと少し。気を抜かずに管理しましょう。
よい花を咲かすためには芽かきをやろう
3月に入ると次々と新芽が出てきます。新芽が順調に育ってくれると嬉しいものですが、時には同じ箇所から複数の芽が出てくる場合があります。こういった芽は栄養が分散してしまい良い花が咲かないばかりか、混み合ってくると風通しも悪くなります。新芽は一つの箇所に一つまでとし、余分な芽は取り除きます。
またせっかく伸びてきた芽の先端が萎れたり枯れたりすることもあります。そのような芽はこれ以上伸びないので切り戻しを行ってください。
またせっかく伸びてきた芽の先端が萎れたり枯れたりすることもあります。そのような芽はこれ以上伸びないので切り戻しを行ってください。
暖かくなると病害虫にも注意
暖かくなると活動が盛んになるのは植物だけではありません。この時期になると害虫の活動も盛んになってきます。特に新芽が展開し始める時期は要注意。定期的に薬剤散布を行いましょう。
またうどんこ病や黒星病の発生も増えてきます。症状が出たら早めに対処しましょう。
またうどんこ病や黒星病の発生も増えてきます。症状が出たら早めに対処しましょう。
休眠期の管理が5月のバラの花付きを左右する
いかがでしたか?これまで5回にわけてご紹介した「初めてのバラ栽培」シリーズも終了いたします。
バラの栽培は要点を押さえれば決して難しいものではありません。ぜひこのシリーズを参考に美しい5月のバラを自分の手で咲かせてください。
バラの栽培は要点を押さえれば決して難しいものではありません。ぜひこのシリーズを参考に美しい5月のバラを自分の手で咲かせてください。