バラの庭の脇役たち!バラを彩るコンパニオンプランツを植えてみませんか?

素敵なバラの庭を作りたいけれど、バラは病害虫が多くて手入れが大変そう!その悩み、バラと一緒にコンパニオンプランツを植えることでかなり解決するかもしれません。バラの庭を素敵に彩るコンパニオンプランツをご紹介します。

バラと一緒にコンパニオンプランツを育てると良い理由

厳しい寒さの中、春に向かってバラの庭作りを計画中の方もいらっしゃると思います。今回は素敵なバラの庭には欠かせないバラのコンパニオンプランツについてご紹介します。

「コンパニオンプランツ」、耳にしたことがある言葉かもしれません。花や野菜と一緒に植えると良い影響がある植物のことです。具体的には、目的の植物が病気や害虫の被害にあいづらくなったり、成長を促進してくれたり、また野菜の味をよくしてくれる植物です。広い意味では、花などの見栄えをよくしてくれる要素も入ってきます。

なお、コンパニオンプランツによる病害虫の被害を防ぐ効果は完璧ではありません。あくまでも被害にあいづらくするレベルなので、必要に応じて他の手立ても講じてください。

バラのコンパニオンプランツ選びの条件

それでは、バラと一緒に植えるコンパニオンプランツを選んでいきましょう。バラに対して良い影響がある植物の中から次の条件を満たすものを選びます。

先ずは生育環境です。いくら効果があると言っても、バラと異なる生育環境を好む植物ではバラのそばで育ちません。バラを植えている、又は植える予定の場所でよく育つ植物を選びましょう。

次に考えたいのが開花期間です。バラの庭をより一層引き立てる意味でもバラと同じ開花時期の植物が望ましいです。また、それとは逆の発想で、バラの花が無い時期を彩る植物も素敵かもしれません。

そしてもう1点、見た目の美しさも重要です。いくらバラに良いからと言って横に玉ねぎを植えるのは見た目的にちょっと・・・ですよね。イメージは、イングリッシュガーデンのような彩りに満ちたバラの庭です。

以上を踏まえて、おすすめのコンパニオンプランツをご紹介します。

おすすめプランツ ① ローマンカモミール

全草にリンゴのような香りのあるローマンカモミール。草丈が低く別名「香りの芝生」とも呼ばれます。匍匐性のある多年草のハーブで、5月上旬から6月上旬にかけて八重咲きの白い花が咲きます。夏の暑さはちょっと苦手なようで、特に蒸れるといつの間にか無くなってしまいます。切り戻りをして風通しをよくして管理してください。

バラの根本に植えると、泥はね予防に効果があります。アブラムシを自分に誘引するので、バラにはあまり付かなくなります。

おすすめプランツ ② チャイブ

5月から7月にかけてピンク色の小さな球状の花を付けるチャイブ。ネギの一種で、アサツキよりも細く、葉を料理のアクセントや薬味にして使えます。草丈が20~30cmと低く非常に丈夫な球根植物で、植えっぱなしでも増えていきます。冬場は地上部分が枯れますが、暖かくなると芽を出します。また、花後に種が散り、発芽します。

ニンニクやネギ、ニラの類はバラに付く害虫を遠ざけてくれます。チャイブは黒点病、アブラムシ、ウドンコ病に効果があるとされています。

おすすめプランツ③ イエイオン

イエイオン、又はイフェイオンは、3月から4月にかけて白や薄紫、ピンクの可愛らしい星型の花を咲かせます。非常に丈夫で植えっぱなしで増えていきます。草丈が15~25cmの小型のユリ科の植物で、葉や茎を擦るとニラのような臭いがするためハナニラとも呼ばれます。

チャイブと同様にバラに付く害虫を遠ざけてくれます。イエイオンは特にハダニやオンシツコナジラミ、アブラムシに効果があるとされています。

おすすめプランツ ④ ラベンダー

初夏を彩る香りの花ラベンダーもバラの庭におすすめです。ラベンダーは種類が多く、色も白、ピンク、ブルー、赤紫などがあります。小型のもの、花穂の形が変わったもの、耐暑性のあるものなどさまざまな品種がありますので、お庭の環境に合わせて植えましょう。花期は5月から7月にかけて。夏場は株が弱るので、本格的な暑さが来る前に、花穂を刈り取って風通しを良くしましょう。

ラベンダーは、香りで虫を遠ざけます。

おすすめプランツ ⑤ マリーゴールド

6月から10月にかけて黄色やオレンジ色の花を咲かせるマリーゴールドもバラにとっては有効なコンパニオンプランツです。1年草でとても丈夫。成長力が旺盛なので、夏に草丈が伸び過ぎたら半分くらいの所で切り戻ししましょう。秋に再び花を付けますよ。

マリーゴールドは、アブラムシを遠ざけるほか、根から出る分泌液がセンチュウを遠ざけるので、是非植えておきたい植物です。

おすすめプランツ ⑥ イタリアンパセリ

サラダやスープに重宝するイタリアンパセリもおすすめです。セリ科のハーブであるイタリアンパセリは、種からの栽培が簡単なんです。春と秋に種まき用のポットに種をまき、本葉が4枚になったら植え付けましょう。必要な分だけ種を撒いて、育てて、収穫できます。花も咲きますが、葉を食用に使う場合は、花芽が出たら摘み取ってください。

イタリアンパセリは、害虫を遠ざけバラの香りを強くしてくれるそうです。

おすすめプランツ ⑦ ゼラニウム

ゼラニウムもバラのそばに植えたい植物です。丈夫で育てやすく、4月から11月頃まで非常に長い期間花をつけます。ゼラニウムを植えておけばバラの花が咲いていない時期でも庭に彩りがあります。花色も品種もたくさんありますが、おすすめは害虫誘引効果が一番高い白い花のものです。

ゼラニウムは、コガネムシやヨトウムシを誘き寄せ、バラに害虫が付きにくくしてくれます。

おすすめプランツ ⑧ ナスタチウム

ナスタチウムは可愛らし丸い葉に鮮やかな黄色や赤やオレンジの花が印象的な植物です。この独特な花と蓮のような葉を持つことから金蓮花(キンレンカ)とも呼ばれます。無農薬て栽培されたものはエディブルフラワー(食用花)としてもよく使われます。蔓性の1年草で、花は初夏から晩秋にかけて咲きますが真夏の暑い時期は休みます。

ナスタチウムは、アブラムシを自分に誘引し、アリを遠ざけてくれるほか、成分に硫黄とシアンを含むので抗菌作用があるといわれています。

おすすめプランツ ⑨ ラークスパー

5月から6月にかけて、真っ直ぐに伸びた茎に穂状に青や紫、ピンクに白の美しい花をつけるラークスパー。草丈は大きいもので1m近くあるので大型のバラと合わせると非常に見応えがあります。1年草で、葉にコスモスのような細い切れ込みが入っているのが特徴です。一重咲きと八重咲きとがあり、ヒエンソウやチドリソウという名で呼ばれています。

ラークスパーは、アブラムシ、スリップス、コガネムシを除けるのに効果があるとされています。

おすすめプランツ ⑩ ニゲラ

ここからはバラの美しさをより引き立てる植物をご紹介します。淡い色のバラに合わせたいのがニゲラです。花が終わると果実ができて、熟すと中から黒い種が出てくることからクロタネソウとも呼ばれます。

優しいふわっとした感じがとても素敵な花ですね。1年草でとても栽培が簡単で、草丈は30~80cm。風通しと日当たりのよい場所を好みます。春、4月から6月にかけて、ちょうどバラの花と同じ時期に白やブルー、ピンクの花を咲かせます。

おすすめプランツ ⑪ ジギタリス

イングリッシュガーデンでよく見かけるジギタリスも、バラとよく合う植物です。花は3月から5月にかけて開花し、草丈が1mほどになるので大型のバラと合わせると非常に見栄えがいいです。

夏の暑さに弱いので、2年草の扱いとなっていますが、本来は多年草です。全草にジギトキシンやギトキシンといった毒性成分を含んでいますので、ペットや小さいお子さまが誤って口にしないように注意してください。

おすすめプランツ ⑫ カンパニュラ・メディウム

白や薄いピンクに紫と爽やかな色のカンパニュラ・メディウムは、ヨーロッパで古くから栽培されてきた植物です。開花時期は5月から7月にかけて。草丈は50~100cmで花の形も可愛らしく、バラともとても合う植物です。

栽培は簡単ですが、この植物も暑さはちょっと苦手です。本来は多年草ですが、2年草の扱いとなっています。日光が好きで日陰では育ちません。

コンパニオンプランツで彩りのあるバラの庭を

いかがでしたか?

今回ご紹介したコンパニオンプランツは、いずれもバラの庭に合う植物を厳選しました。決して完璧ではありませんが、バラの病気や害虫の被害にあいづらくなったり、成長を促進してくれたりという効果も期待ができ、さらにバラの庭をより魅力的に見せてくれるまさに一石二鳥の植物です。

これまでバラは難しそうだからと思っていた方も、この春、コンパニオンプランツを植えて、彩りのある素敵なバラの庭を作ってみませんか?