冬のあいだにやっておきたい土づくりとは
冬に育てられる植物は少ないので、そのままにしているという方はいませんか?冬になって枯れた植物をそのままの状態にしておくと、次に新しい苗を植えようと思ってもすぐに植えることができません。土を良い状態にするには、更地の場合最低でも2週間かかります。できれば苗を植える1ヶ月前に準備しておきましょう。
今回は春から新しい苗を植える前に準備しておきたい土づくりや苗の選び方について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
今回は春から新しい苗を植える前に準備しておきたい土づくりや苗の選び方について紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
土づくりに必要な道具や材料
・道具
軍手
スコップ
土ふるい
・土
石灰
培養土
古い土を再生できる土
堆肥
軍手
スコップ
土ふるい
・土
石灰
培養土
古い土を再生できる土
堆肥
基本的な土づくり
昨年まで植えていた土は、栄養分がなくなり枯れた根っこや虫、雑菌などが残っています。そのまま新しい苗を植えてしまうと、病気にかかりやすくなり、栄養も不十分なのでうまく育ちません。春になる前に、新しい苗に適した土を準備しておきましょう。
1.土の中の異物ととりのぞく
更地の場合、大きな石やごみなどいろいろなものが混ざっています。まずは、手で大きな石を取り除き、できれば土ふるい(ざる)でこしておくといいでしょう。最初は手間がかかりますが、これをしておくだけで植物の成長を大きく左右します。
2.土を掘り起こす
使っていない土は、土が粘土状になっていることが多く通気性が悪くなります。できれば、土をすべて掘り起こし、スコップなどできれいにほぐしておきましょう。掘り起こしたあと、土に混ぜるだけで効く殺虫剤を混ぜておくといいでしょう。
3.新しい土を足す
今までにある土だけで足りない場合は、培養土などを足しておきます。
更地に植物を植える場合
1.石灰を入れ、土の酸度を中和する
何も手入れをしていない土は、酸性になりやすくなります。そのままの状態で苗を植えると植物が育ちにくく、病害虫にもかかりやすいです。土づくりを始める前に、まずこれから植える土がどれくらい酸性度が高いか、pH(ペーハー)を調べておきましょう。pHはホームセンターなどで販売している「酸度測定液」を使うと簡単に調べられます。
安いものであれば1000円以内で販売しています。pHを調べた後は、その測定値に合わせて石灰の量を決めていきます。だいたい1㎡当たり200g~300gが適量です。特に野菜を植える場合は、酸性に弱い植物が多いので石灰を入れておきましょう。石灰を入れた後すぐに苗を植えてはいけません。できれば2週間ほど経ってから植えるようにします。
安いものであれば1000円以内で販売しています。pHを調べた後は、その測定値に合わせて石灰の量を決めていきます。だいたい1㎡当たり200g~300gが適量です。特に野菜を植える場合は、酸性に弱い植物が多いので石灰を入れておきましょう。石灰を入れた後すぐに苗を植えてはいけません。できれば2週間ほど経ってから植えるようにします。
2.堆肥を入れる
石灰を入れたあとは、堆肥をいれます。堆肥はホームセンターで元から配合されているものが販売されていますが、自分で作ることもできます。また、堆肥をいれることで堆肥が土を分解し、植物が育ちやすくなります。堆肥をいれたあとは、土をもう一度掘り起こしておきましょう。
3.有機肥料を入れる
土の栄養となる肥料をいれます。ここで使う肥料とは、基本的にチッソ・リン酸・カリウムの3種類です。ホームセンターで販売している肥料はほとんどこの3つの肥料が含まれています。他にもカルシウム・マグネシウムなどが含まれているものもあります。簡単に使える粒状や液体になっている肥料の他にも、腐葉土・赤玉土などを自分で使い分ける方法もあります。
堆肥の作り方
1. 落ち葉や野菜のくず、稲のわらなどを用意します。
2. これに米ぬか・牛ふんなどを加えます。
3. 30cmくらいの高さに積み上げることができたら、水をかけながら踏み込んでいきます。
4. 2ヶ月ほど経つと発酵が進んでいくので、一度積み上げた堆肥を混ぜて水をかけておきます。
5. 堆肥が黒くなりボロボロと崩れてきたら出来上がりです。
2. これに米ぬか・牛ふんなどを加えます。
3. 30cmくらいの高さに積み上げることができたら、水をかけながら踏み込んでいきます。
4. 2ヶ月ほど経つと発酵が進んでいくので、一度積み上げた堆肥を混ぜて水をかけておきます。
5. 堆肥が黒くなりボロボロと崩れてきたら出来上がりです。
古い土を使う場合
一度植物を育てた土は栄養分が少なくなり、病害虫にかかりやすくなります。できれば新しい土を使った方がいいのですが、古い土をそのまま使う方法もあります。
1.異物を取り除く
更地の土づくりと同じように、土の中の異物をとりのぞきます。一度植物を植えた土は、植物の根や枯れ葉、虫や幼虫、小さな石などいろいろなものが残っています。まずはこれらをすべて取り除きます。細かいものは、土ふるいなどにかけると簡単にとりのぞけます。
2.土を殺菌する
異物をとりのぞいた土を、ビニールなどの上に広げます。夏は直射日光を当てて殺菌できますが、冬は日光が少ないため、別の方法で殺菌します。まず、熱湯を土にかけたあと、外に置いて風にさらします。2週間ほどで一度混ぜておきます。土を殺菌するのは、梅雨をのぞく夏と冬だけにしておきましょう。
3.堆肥や腐葉土などを混ぜる
殺菌が終わったら、土の再生材を加えます。土の再生材はホームセンターで販売しています。他にも、堆肥や腐葉土などを混ぜておくという方法もあります。
4.肥料を混ぜる
最後に、栄養分を補給しておきます。苗を植える前に粒状の肥料を土に混ぜておきます。粒状の肥料は徐々に土に溶け込んでいくので、しっかりと土に栄養を与えることができます。生育時期によりますが、月に1度は粒状の肥料を加えるようにしておきましょう。
苗の選び方
よい苗を選ぶことで、植物がうまく育つかどうかが決まります。花がたくさんついているからという理由だけではなく、細かな点をチェックした上で購入していきましょう。
根を確認する
苗は土から上に出ている葉や茎を見ることも大切ですが、根がしっかりと張っているか確認しておきましょう。土を掘り返すことはできないので、少し茎を揺らしてみるとわかります。ぐらぐらする場合はあまり根が張っていません。またポットの上を少し押したとき、固いと根が張っています。茎や葉が小さくても、根が張っていればこれからどんどん育っていきます。
茎が太く葉がしっかりしている
土から上を見る場合、茎をまずチェックしましょう。土から出ている茎が細いものや、葉の色がよくないものは枯れてしまうこともあります。できればつやつやとした緑色で黄色の葉が含まれていないものを選びましょう。大きな苗よりも、少し小さめの苗で全体がしっかりとしているものがよい苗です。
葉が虫に食べられた跡がない
できれば苗のうちは葉が虫に食べられていない物を選びましょう。苗やポットの中をよくみると、小さな虫がいることがあります。また葉の裏に小さな虫がたくさんついている場合や、黒く変色していることもあるので注意してみておきましょう。
冬の間に土づくりをしておけば、植物がよく育ち虫もつきにくい
冬は、育てられる植物が少ないからといって、庭やプランターをそのままにしている方も多いでしょう。土づくりがじっくりできるのは冬の間だけです。これから春に向けて、苗がうまく育つように早いうちから準備しておきましょう。冬の間に土づくりを行っておくと、植物がよく育ち病害虫も少なくなります。手入れをしていなかったから植物が育たなかった…ということがないように、今のうちから土づくりを始めておきましょう。