モッコウバラとは?
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モッコウバラ(木香バラ)は、中国南西部原産のトゲのないつるバラ。学名は「Rosa banksiae(ロサ・バンクシア)」。1800年初頭に中国からイギリに持ち込まれ、植物学者でキューガーデンの顧問でもあったジョセフ・バンクス卿の夫人の名前から名付けられたとか。日本に伝わったのは江戸時代だと言われています。
一季咲きの原種系のバラで、一般的なバラよりも少し早い時期、毎年4月~5月に枝いっぱいに2~3cmほどの小さな花をたわわにつけます。
性質はとても強健。成長が早く、常緑の葉が良く茂るので、フェンスやアーチに枝を誘引して楽しむのに向いています。
モッコウバラには白花と黄花があり、よく見られるのは黄色い花を咲かすモッコウバラ。いわゆる”バラ”らしくない花なので、バラだとは気付かないこともあるかもしれませんね。
一季咲きの原種系のバラで、一般的なバラよりも少し早い時期、毎年4月~5月に枝いっぱいに2~3cmほどの小さな花をたわわにつけます。
性質はとても強健。成長が早く、常緑の葉が良く茂るので、フェンスやアーチに枝を誘引して楽しむのに向いています。
モッコウバラには白花と黄花があり、よく見られるのは黄色い花を咲かすモッコウバラ。いわゆる”バラ”らしくない花なので、バラだとは気付かないこともあるかもしれませんね。
モッコウバラの特徴
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バラなのにトゲがない
モッコウバラの最大の特徴は、トゲがないことではないでしょうか。そのうえ、枝もしなやかなので、狭いアプローチ沿いやフェンスへの誘引、子供が遊ぶ庭などにも向いています。トゲがないので、「つるバラに憧れるけれどトゲがちょっと苦手・・・」と考えている方にもおすすめです。
常緑で葉も見ごたえがある
常緑でやや光沢のある葉が美しく、花のない時期もフェンスや壁面を美しく演出することができます。新緑の頃は黄緑色のみずみずしい葉が茂り、とてもきれい。隣の家との境界などに植えて目隠しとして利用するのにも向いています。
病害虫に強い
モッコウバラは一般的なバラに比べると病害虫に強いのも大きな魅力。高温多湿の日本の夏にも強く、病気にもかかりにくいため、バラ初心者さんや忙しい方でも育てやすいと思います。
ただ、いくら強健と言っても、他のバラと同様、たまにチュウレンジバチがつくことがあります。卵を産み付けた後の枝の傷に日ごろから注意し、幼虫に気付いた時はすぐに駆除しましょう。
ただ、いくら強健と言っても、他のバラと同様、たまにチュウレンジバチがつくことがあります。卵を産み付けた後の枝の傷に日ごろから注意し、幼虫に気付いた時はすぐに駆除しましょう。
放任でもよく育つ
モッコウバラは、根付くと勢いよく育ちます。あまり手を焼かなくてもあちこちからシュートが伸び、どこまでも伸びていくので、多少放任で育てても大丈夫。逆に、伸びすぎに注意したほうがよいでしょう。
肥料にもそれほど気を使わなくてもよく育ちます。逆に、肥料をやりすぎると葉ばかり茂って枝が伸び、花が少なくなることも。我が家の黄モッコウバラは1年に1回程度緩効性肥料を与えるだけで、花もたくさんつき旺盛に育っていました。
肥料にもそれほど気を使わなくてもよく育ちます。逆に、肥料をやりすぎると葉ばかり茂って枝が伸び、花が少なくなることも。我が家の黄モッコウバラは1年に1回程度緩効性肥料を与えるだけで、花もたくさんつき旺盛に育っていました。
モッコウバラの種類
モッコウバラには黄花と白花があり、それぞれ一重と八重の品種があります。
黄モッコウバラ
小さな黄色い花が丸いボンボンのように房咲きになり、花の時期はボリューム満点。花はナチュラルでとてもやさしい雰囲気。淡い黄色い花と繊細さもある緑の葉が、どのような庭にもなじみやすく、空間を明るくしてくれます。
八重の黄モッコウバラが最も多く植えられているのではないでしょうか。
八重の黄モッコウバラが最も多く植えられているのではないでしょうか。
白モッコウバラ
黄色い花を咲かせるモッコウバラよりも少し遅れて花が咲く白モッコウバラ。黄モッコウバラに比べると香りがあります。グリーンの葉と白い花の対比がとても美しく、清楚な雰囲気が魅力です。
モッコウバラの楽しみ方
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生育旺盛なモッコウバラ。つるの長さは8m程になることもあります。そのため、庭に植えて2階のベランダまで誘引することも可能。消毒などもほとんど必要ないので、あまり手間をかけずに広い壁面を美しく演出することができます。
若い枝は枝垂れるように垂れ下がるので、つるをいったん高い位置まで引き上げて優雅に枝垂れる姿を楽しむのもよいでしょう。長いつるを生かして家の周りの長いフェンスに沿わせたり、アーチに誘引したり。さまざまな楽しみ方ができます。
冬の間は多少葉が少なくなりますが、他のつるバラとは異なり常緑のため、目隠しとしても使えます。
一方、つるが成長するのが早く生育旺盛なので、鉢植えでコンパクトに育てるのは無理があるかもしれません。鉢植えの場合も、大きめのトレリスや壁面、ベランダの手すりなどに誘引して育てたほうがモッコウバラらしい美しさを引き出せます。
若い枝は枝垂れるように垂れ下がるので、つるをいったん高い位置まで引き上げて優雅に枝垂れる姿を楽しむのもよいでしょう。長いつるを生かして家の周りの長いフェンスに沿わせたり、アーチに誘引したり。さまざまな楽しみ方ができます。
冬の間は多少葉が少なくなりますが、他のつるバラとは異なり常緑のため、目隠しとしても使えます。
一方、つるが成長するのが早く生育旺盛なので、鉢植えでコンパクトに育てるのは無理があるかもしれません。鉢植えの場合も、大きめのトレリスや壁面、ベランダの手すりなどに誘引して育てたほうがモッコウバラらしい美しさを引き出せます。
モッコウバラの育て方
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植え付け場所
モッコウバラはつるが長く、大きく育ちます。そのため、狭い場所に植えてしまうと、勢いよく伸びるシュートをひたすら剪定することになってしまいます。美しく茂る葉や花の姿を楽しめるように、ゆったりと伸びることのできる広いスペースに植えましょう。
つるバラなので、壁面やフェンスなど、つるを誘引する場所が必要です。パーゴラの屋根部分に誘引してもいいですね。
つるバラなので、壁面やフェンスなど、つるを誘引する場所が必要です。パーゴラの屋根部分に誘引してもいいですね。
日当たり
半日以上日が当たる場所に植えましょう。ただ、根元にあまり日が当たらなくても、伸びたつるによく日があたるようになると生育旺盛になります。
あまり日当たりのよくないじめじめした場所では、いくら強健なモッコウバラと言えども黒点病などになりやすくなるので注意しましょう。
あまり日当たりのよくないじめじめした場所では、いくら強健なモッコウバラと言えども黒点病などになりやすくなるので注意しましょう。
土
鉢植えの場合はバラの培養土を使うと楽です。自分で用意する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜた水はけのよい土を用意しましょう。一般的な草花用培養土でも構いません。
地植えにする場合は、あらかじめ堆肥や腐葉土と緩効性化成肥料をすき込んでおきましょう。
地植えにする場合は、あらかじめ堆肥や腐葉土と緩効性化成肥料をすき込んでおきましょう。
水やり
鉢植えの場合は、表面が乾いたらたっぷりと。地植えの場合は特に必要ありませんが、乾燥がひどい場合や植えつけ直後はたっぷりと与えてください。
肥料
花後の6月~9月に、月1~2回緩効性化成肥料やバラ用肥料などを与えます。油粕や骨粉などでも構いません。
株の様子を見ながら、肥料が十分足りているようだったら特に与えなくても大丈夫です。
10月以降は肥料を与えずに育てます。
株の様子を見ながら、肥料が十分足りているようだったら特に与えなくても大丈夫です。
10月以降は肥料を与えずに育てます。
病害虫
強健で病害虫に強いのがモッコウバラの魅力。あまり気にせず育てられます。
もし、チュウレンジバチの幼虫などがついたら、市販のスプレー式殺虫剤をかけるか、幼虫がついている葉を切り落としておけばよいでしょう。
もし、チュウレンジバチの幼虫などがついたら、市販のスプレー式殺虫剤をかけるか、幼虫がついている葉を切り落としておけばよいでしょう。
開花時期
モッコウバラの開花時期は4月~5月頃。一般的なバラシーズンよりも一足早く満開になります。
花が終わると花びらがハラハラと散り、その後は実がつかないので、花がらを摘まずにそのままにしておいても大丈夫。お手入れも楽ですね。
花が終わると花びらがハラハラと散り、その後は実がつかないので、花がらを摘まずにそのままにしておいても大丈夫。お手入れも楽ですね。
つるの剪定
他のつるバラとは異なり、モッコウバラは花が咲いた後に剪定を行います。モッコウバラの花芽分化時期は6月~7月頃。前の年に伸びた枝に花芽がつくため、花後に剪定をすると翌年たくさんの花を楽しめます。
つるを長く伸ばしたいときは、途中から出るシュートも何本か残しながら、余分な枝を切り落としましょう。
それ以上大きくしたくない場合は、花が咲いた枝を半分くらい切り戻して構いません。
木に勢いがあると、太いシュートがあちこちからどんどん出てきます。あっという間に1~2mほどに伸びているということも。道路や隣の家の敷地などに飛び出さないように、この場合は剪定時期にこだわらず、まめにチェックして切り落とします。
つるを長く伸ばしたいときは、途中から出るシュートも何本か残しながら、余分な枝を切り落としましょう。
それ以上大きくしたくない場合は、花が咲いた枝を半分くらい切り戻して構いません。
木に勢いがあると、太いシュートがあちこちからどんどん出てきます。あっという間に1~2mほどに伸びているということも。道路や隣の家の敷地などに飛び出さないように、この場合は剪定時期にこだわらず、まめにチェックして切り落とします。
なかなか花が咲かないのは?
モッコウバラの小さな苗は、植え付けてしばらくの間、あまり花がつきません。ただ、3年ほどして株が充実してくると生育も良くなり、一気に花が咲き始めます。それまではじっと我慢。花の咲き乱れる姿を思い描いて、株が充実するのを待ちましょう。
最初から花が咲いている株を購入するという方法もあります。長いつるをぐるぐると巻いた行燈仕立てにしたものが売られているので、花後に植え替えをしましょう。
株が充実しても花が少ないという場合は、剪定の時期が悪いということも考えられます。冬に剪定をしてしまうと、花が咲く予定の枝を切り落としてしまうことがあるため、夏前に剪定を済ませるようにします。それ以降は、勢いよく伸びるシュートを根元から切り落とすだけにしておきましょう。
また、肥料の与えすぎで葉ばかり茂ってしまうことも。あまり肥料を与えなくてもよく育つので、少し控えてみてもよいかもしれません。
最初から花が咲いている株を購入するという方法もあります。長いつるをぐるぐると巻いた行燈仕立てにしたものが売られているので、花後に植え替えをしましょう。
株が充実しても花が少ないという場合は、剪定の時期が悪いということも考えられます。冬に剪定をしてしまうと、花が咲く予定の枝を切り落としてしまうことがあるため、夏前に剪定を済ませるようにします。それ以降は、勢いよく伸びるシュートを根元から切り落とすだけにしておきましょう。
また、肥料の与えすぎで葉ばかり茂ってしまうことも。あまり肥料を与えなくてもよく育つので、少し控えてみてもよいかもしれません。
壁面やフェンス、アーチに誘引するには?
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花をたくさんつけるための誘引方法
花を多くつけるためには、水平方向あるいは斜め上方向につるを誘引します。モッコウバラのつるはトゲもなく柔らかいので、誘引も容易です。元気の良い若い枝を伸ばしたい方向に誘引しましょう。
若くて細い枝は下向きに垂れて伸びることもありますが、そのままにしておいても大丈夫です。
若くて細い枝は下向きに垂れて伸びることもありますが、そのままにしておいても大丈夫です。
樹形の作り方
勢いのある株は、花後、いたるところから太いシュートが伸びてきます。根元ではなく途中で切ると、残った枝から再びシュートが伸びてきてしまいます。残しておきたいシュート以外は根元から切り取り、残した枝がある程度伸びたら、伸ばしたい方向に誘引してください。
古い枝は木質化していきます。伸びすぎた場合は切り戻し、新しい枝を育てましょう。
壁面に沿わせるときは、株元からシュートが出てきたら斜め上方向に誘引しましょう。美しい扇形に広がる樹形を楽しめます。
古い枝は木質化していきます。伸びすぎた場合は切り戻し、新しい枝を育てましょう。
壁面に沿わせるときは、株元からシュートが出てきたら斜め上方向に誘引しましょう。美しい扇形に広がる樹形を楽しめます。
壁への誘引方法
つるバラを壁に沿わせるには、あらかじめ壁面にトレリスやワイヤーなどを設置しておかなければなりません。そこに麻ひもで枝をくくりつけていきます。
ワイヤーを張るときは、雨どいの留め具や窓枠などを上手く使いましょう。壁にフックを取り付ける方法もあります。接着剤でつけることができるフックであれば、壁に穴をあけることもないのでおすすめです。
ワイヤーを張るときは、雨どいの留め具や窓枠などを上手く使いましょう。壁にフックを取り付ける方法もあります。接着剤でつけることができるフックであれば、壁に穴をあけることもないのでおすすめです。
フェンスへの誘引方法
メッシュフェンスに誘引する場合は、枝をフェンスの格子に通さないように気をつけましょう。枝が細いうちはフェンスに絡めておいても問題ないような気もしますが、枝がだんだん太くなると木質化していき、フェンスから外すのが大変なことに。木の重みでフェンスも変形してしまいます。誘引するときは、麻ひもなどでくくりつけるようにしましょう。
アーチへの誘引方法
アーチに誘引するときは、シュートを2~3本、斜め上方向へ向かって交差させながら上まで引っ張っていきます。枝を直立させてしまうと、下の方には花が咲かず、シュートが収まるスペースも限られてしまいます。八の字を書くように交差させながら、アーチの上に持っていきましょう。
アーチを覆いつくすようにこんもりと茂ったら、暴れて飛び出すシュートを剪定しながら形を保ちます。
アーチの足元左右から1本ずつ植えてもいいですが、生育旺盛なので、アーチの大きさによっては片側からつるを持っていくことも可能です。
アーチを覆いつくすようにこんもりと茂ったら、暴れて飛び出すシュートを剪定しながら形を保ちます。
アーチの足元左右から1本ずつ植えてもいいですが、生育旺盛なので、アーチの大きさによっては片側からつるを持っていくことも可能です。
トゲもなく病気に強いモッコウバラ。虫も付きにくく育てやすいので、「つるバラで覆われた玄関やアーチに憧れる!」という人は、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。