新年に開運植物を迎えてみませんか? 個性的観葉植物モンステラの育て方

モンステラは大型で存在感のある観葉植物です。ハワイアン・モチーフにもよく使われる独特な葉の形や、耐寒性や耐陰性に優れている上に風水的にも良いとされており、室内で育てる観葉植物の中でも人気があります。今回はそんなモンステラの育て方をご紹介します。

モンステラとはどんな植物?

皆さんは、モンステラという植物をご存知ですか?
名前は知らなくても、上の写真のような葉っぱは見覚えがあるという人も多いと思います。ハワイアン・モチーフによく使われているのを見かけますね。モンステラは、このエキゾチックで個性的な葉の形から観葉植物として根強い人気があるんです。

そもそもモンステラとは、どんな植物なんでしょうか?原産地は熱帯アメリカの南メキシコからコロンビアにかけての熱帯雨林です。薄暗いジャングルの中で育つ植物で、サトイモ科モンステラ属に分類される半つる性植物です。

モンステラ・・・名前の由来

名前はラテン語の「monstrum」から来ています。これは「奇形」という意味で英語の「monster」の語源となった言葉だそうで、葉っぱの形からそう名付けられたとのことです。

ちなみに英語ではSwiss cheese plant と呼ばれます。スイスのチーズのように穴が開いていることから付いた名前です。

モンステラの品種

モンステラは全世界で20~30種類ありますが、日本でよく出回っているのは次の3品種です。
・モンステラ・デリシオーサ

モンステラ・デリシオーサ

代表的な品種で、一番大きくなります。原産地では5m以上になりますが、日本で鉢植えで育てる場合はせいぜい3m止まりくらいでしょう。草丈が大きくなると葉っぱも大きくなり、1mくらいのものもあります。熱帯植物ですが寒さにも強くて丈夫で育てやすいです。

地植えで大きく育つとカラーに似た白い花が咲き、大きな実を付けることがあります。デリシオーサという名前はその実の美味しさから付いたものですが、シュウ酸カルシウムを多く含むためかなりえぐ味があります。
・モンステラ・アンダソニー

ヒメモンステラという名称で知られる品種です。デリシオーサとくらべると全体的に小ぶりで、中型のモンステラに分類されます。サイズ的に扱いやすいのでよく流通しているようです。葉っぱの形は左右非対称。耐寒性はデリシオーサほどは無いので冬場は暖かくして育ててください。
・マドカズラ

マドカズラ

窓のような穴が開いた独特な葉を持つ小型のモンステラです。とても丈夫で強い耐陰性があるため、室内のどの部屋にも置けます。ただし直射日光には弱いので注意してください。

成長とともに変わっていく葉の柄

モンステラ・デリシオーサなどは成長とともに葉の切れ込みも変化していきます。くるくると巻いた新しい葉が出てくると「次はどんな葉になるんだろう?」とワクワクするのもモンステラを育てる楽しみでもあります。

わが家のモンステラ・デリシオーサで葉の変化を見てみましょう。

モンステラ・デリシオーサ

最初、切れ込みが無い葉が数枚出て、次に左右に1~2つの切れ込みが入るようになります。

モンステラ・デリシオーサ

成長ととも葉も大きくなり、切れ込みの数も増えます。これで葉の大きさが30cmくらいです。

モンステラ・デリシオーサ

草丈も1mを超え、葉の大きさも50cmくらいになるとこれくらい切れ込みが入ります。

さらに育つと最終的には葉の両端の切れ込みの他に中央付近に穴が開いてきます。ここまでくると葉の大きさも1m近いです。

体を支える気根

上の写真を見てください。何やらモンステラの茎から根のようなものが下に向かってたくさん生えてきているのがおわかりでしょう?これは気根というものです。

気根とは、茎から空気中に出す根のこと。モンステラはこれを使って自らが倒れないように支えたり、他の植物に着生したりするんです。

土の中の栄養を吸う根ではないので、もし目障りなら切っても差し支えありません。その場合は倒れないように支柱なとで支えてください。

ハワイアン・モチーフとしても人気

モンステラの葉はハワイアン・キルトやジュエリーなどのハワイアン・モチーフによく使われていますよね。

成長すると切れ込みが入り穴が開くモンステラは、そこから光が差し込む様子から「希望の光を導くもの」、また葉によく雫がついていることから「水が湧き出るもの」など幸運の象徴として取り扱われています。

開運植物として飾る人も多い

風水的にもモンステラを家の中に飾るのはいいようです。

元々植物は邪気を払って気の流れをよくするとされています。中でもモンステラは特に金運アップに効果があるとか。お店などに置いてあるのをよく見かけるのはそのためです。

モンステラは丈夫で育てやすく、耐陰性や耐陰性に優れているため、お家の気のなるところに置いて運気をアップさせるのもいいかもしれませんね。

モンステラの育て方

熱帯植物であるモンステラ。実際に育てるにはどんなことに注意すればいいんでしょう?各項目ごとに説明していきましょう。

なおモンステラは切ったりすると白い汁が出ます。これはシュウ酸カルシウムで皮膚につくとかぶれたりします。取り扱いには注意してください。

置き場所の条件

まずはモンステラが好む生育条件を説明します。モンステラの生育に最適の気温は20~30℃。ジャングルの中で生育する植物なので湿度が高くてレースのカーテン越しくらいの遮光された明るさを好みます。

とは言え耐陰性があるのでこれより暗い場所でも育ちますが、日差しが足りないと徒長してしまいます。週に3回くらい明るい場所に数時間置くとだいぶ違ってきます。
気温が高い時期なら屋外の日陰で育てることもできますよ。ただし直射日光は葉焼けを起こすので避けてください。

寒さについても熱帯植物のわりに耐寒性があるので、もちろん暖かい場所がよく育ちますが最低でも5℃を下回らないようなら大丈夫です。

なので、リビングやキッチンはもちろん、ちょっと暗めの寝室や気温の低い玄関にも置くことができます。

水やりは?

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりあげてください。用土の過湿は根腐れを起こすので禁物です。乾燥には強いので、やや乾かし気味でも育ちます。またあまり大きくしたくない場合もやや乾かし気味に管理するといいですよ。

冬場、室温が低い場合は活動が緩慢になるのであまり水を必要としなくなります。この場合は土の表面が乾いて2~3日待って水をあげてください。

ただし葉水は毎日やったほうがいいです。葉の乾燥を防ぐだけでなく、ホコリなどの汚れを落としたりハダニなどの害虫が付くのを予防できます。

肥料のやり方

肥料は植え付けの際に土に混ぜ込んでありますので特に必要としません。はやく成長させたい場合は5~9月の間に液肥か置き肥をあげてください。

病害虫対策

モンステラは病害虫は少ない方ですが、それでもハダニやカイガラムシの被害にあうことがあります。

ハダニは乾燥すると発生しやすくなります。風通しを良くして葉水を毎日やることでかなり防げますよ。それでも発生したら市販の薬剤を使って駆除しましょう。

カイガラムシは夏場によく発生します。薬剤ではなかなか駆除できないので、葉や茎に付着しているのを見つけたらブラシやヘラで残らずこそぎ落としてください。放置するとすごい勢いで増えたり、すす病を発症したりします。日頃から株の状態をよく観察してください。

仕立て直しと植え替え

モンステラは成長がとても早い植物です。なので育てている途中で鉢に根が回ってしまったり、茂りすぎたり丈が大きくなりすぎたりすることもあると思います。そのような場合は植え替えや剪定、場合によっては仕立て直しを行ってください。

まず植え替えのやり方を説明します。成長期である5~9月に一回り大きい鉢に植え替えます。古い鉢から抜いて根をほぐし、腐ったり傷んでいる根を消毒したハサミなどでカットしてから新しい鉢に植え替えましょう。鉢には鉢底の石などを入れ、その上に市販の観葉植物の土を入れます。

もし、株をこれ以上大きくしたくない場合は、鉢サイズはそのままで、根を整理して新しい用土に植え替えてください。

植え替えと同時に行ってもらいたいのが剪定や仕立て直しです。古い葉や必要ない葉を付け根から切って形を整えて風通しを良くするとともに、場合によっては株分けをしましょう。

増やし方

モンステラ 茎押し カットイメージ

モンステラは成長期なら簡単に挿し木で増やせます。とは言え、茎ならどこでもいいというわけではなく、必ず気根が生える節の部分をつけてください。

上の写真で説明しましょう。まずピンクの線でカットします。線と線の間に節があるのがわかりますか? ここから気根が生えてきます。次に紫の線で葉を切ります。こうしてできた茎を土に植えればOKです。

発根して新芽が出てくるまで、乾かさないように管理してください。

新年にモンステラを迎えて運気を上げよう

いかがでしたか?

モンステラはとても絵になる観葉植物。お部屋をオシャレに飾ってくれます。またとても丈夫な観葉植物なので、他の植物では難しい玄関や洗面所でも育てることができます。

新しい年に個性的なモンステラをお迎えしてみませんか?