【聖クリスマスの花】ポインセチアの魅力を120%楽しめる育て方ガイド

ポインセチアといえばクリスマスの花!クリスマスが近くなると、さまざまな種類のポインセチアが店頭に並びます。赤やピンクのポインセチアが可愛くて、やっぱり今年も買っちゃった!でも管理が難しい…。そんなお悩みがある人へ、ポインセチアの育て方や基礎知識を紹介します。

ポインセチアってどんな花?

【原産地】 メキシコ西部・中央アメリカ
【開花期】 10~3月頃まで
【葉の色】 赤・ピンク・白・黄緑

ポインセチアは、クリスマスシーズン(11~12月頃)になると店頭に並び始める植物です。赤い葉っぱが華やかな植物ですが、近年は品種改良が進み、ピンクや白のポインセチアも生産されています。

あまり知られていないかもしれませんが、ポインセチアは高さが2~3mくらいまで成長する「常緑性の低木」です。

ポインセチアの育て方

ポインセチアを元気に育てるためには、やっておかなければいけない「大切な作業」があります。丁寧に作業をしていれば、すくすくと元気に育ってくれるため、あとあとの管理は楽です。枯れてしまってから「しまった!」と後悔しないように、まずは基本的な作業内容を確認していきましょう。

1、元気に育つ土づくり

ポインセチアを育てるために、一番大切な作業が「元気に育つ土づくり」です。ポインセチアが成長するのに必要な「土台」となる部分なので、土づくりは手を抜かないようにしましょう。

【土の配合】
・赤玉土(中粒)5:腐葉土3:ピートモス2

自分で配合した土を使うのがベストですが、「配合するのはちょっと大変」という人は、市販されている観葉植物用・花用・野菜用の培養土を使っても問題ありません。

ただし、市販されている培養土を使う場合は、購入するときに袋をチェックしてください。袋のうち側に水滴が多くついているものは、湿気が多いのでおススメしません。ポインセチアは湿気が苦手ですので、できるだけ質のよい培養土を購入してください。

2、水やりのタイミング

ポインセチアの生育期は4~10月で、11~3月頃は休眠期になります。休眠している時期の水やりは控えめにして、生育が活発な時期には水をたっぷりと与えるようにしましょう。

【ポインセチアの生育期】4~10月頃
・水やりのタイミング
土の表面が乾いていたら、株もとから静かに水やりをします。しっかりと吸水させるためには、鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。

【ポインセチアの休眠期】11~3月頃
・水やりのタイミング
土が乾いて3~5日くらいを目安に水やりをします。3月頃になると新芽が付き始めますが、この時期はほぼ水を吸収しません。休眠期に水やりをしすぎると根腐れしますので、じゅうぶん気を付けましょう。

3、追加の肥料の与え方

ポインセチアに肥料を与える場合は、「液体肥料」と「固形肥料」を使い分けます。肥料は生育期に与えますから、ポインセチアの場合は4~10月頃がベストタイミングです。基本的に、ゆっくりと吸収される「緩効性固形肥料」を月2回ほど与え、吸水スピードが早い「即効性液体肥料」は月1回ほど与えます。

休眠期は肥料を吸収しませんので、与える必要はありません。

ポインセチアの管理「3つのコツ」

ポインセチアを育てるには「3つのコツ」があります。植物をじょうずに育てる基本的な知識なので、「3つのコツ」をしっかり抑えておきましょう。

1、室温は10度以上が理想的

クリスマスシーズンがちょうど開花時期のポインセチアですが、実は冬の寒さは苦手な植物です。室温は10度以上ある場所でなければ、なかなかうまく育ってくれません。1日の室温差が、急激に変化しない場所に置くのが理想的です。できるだけ日光が当たる、暖かい場所で管理しましょう。

2、日光に当てるようにする

ポインセチアを元気に育てるには、日光に当てるようにします。日かげに置いたままだと、葉っぱにハリがなくなり、じょじょに元気がなくなります。最悪の場合、葉っぱが落ちるだけでなく枯れてしまうこともあるので、できるだけ日当りのよい場所に置きましょう。

3、乾燥気味くらいがGOOD

ポインセチアは、湿気が苦手です。枯れないようにと思い、水を与えすぎると根腐れを起こし枯れてしまう原因になります。ポインセチアの原産地はメキシコ西部。少しくらい乾燥気味に育てても、それほど問題はありません。冬は乾燥するからといって、ついつい水を与えすぎないようにしましょう。

植え替え時期には選定が必要

ポインセチアを育てていたら、じょじょに葉っぱが落ちてしまい「木」だけになった……。と、ガッカリする人がいますが、ポインセチアは1年に1度は植え替えをする必要があります。

・ポインセチアの植え替え時期
4~5月頃が適期です。そして、植え替え時期に一緒にやって欲しいのが剪定です。剪定をすれば、葉っぱが落ちて木だけがニョキニョキと伸びることもありません。

・ポインセチアの剪定方法
株もとから10~15㎝の高さまで、バッサリと切り落とします。剪定方法はこれだけですから、とても簡単ですよね!遅い時期に剪定をすると、新しく成長するはずの「わき芽」が付きません。次のシーズンも、こんもりとした株に成長させるためには、できるだけ早いタイミングで、植え替えと選定をしましょう。

葉が赤くならないときは短日処理をする

赤い葉のポインセチアなのに、なかなか赤くならないことがあります。そういった場合は、「短日処理」という方法をすれば、ポインセチアの葉を赤くすることができます。短日処理とは、ある程度日光に当ててから強制的に日光を遮断するテクニックです。植物が「冬になった」と勘違いして、葉を紅葉させてくれます。

ポインセチアの葉を赤くする短日処理方法
1、大きめの段ボール箱などを使って、鉢ごとすっぽりと隠し、日光を完全にシャットアウトします。
2、室内の蛍光灯の光をシャットアウトしたいため、夕方17時頃~翌朝7頃まで段ボール箱などを被せて暗くします。
3、葉を赤くしたい時期の2ヵ月くらい前から、毎日短日処理をします。
※赤い葉を長期間たのしみたい場合は、9月中旬くらいから短日処理をするとよいでしょう。

葉が落ちる・枯れる原因と復活方法

ポインセチアを育てたことがある人なら、1度は経験したことがあるかもしれない「葉落ち」。葉っぱがパラパラと落ちてしまう原因は、基本が低すぎたり日光不足だったりすることが考えられます。冬はどうしても低温になるため、室温が10度を下回らないように工夫することが大切です。できるだけ日当たりがよく、暖かい場所に移動させましょう。

また、水をやりすぎると根腐れしますから、葉っぱが落ちたり枯れたりする原因になります。根腐れをしてしまうと復活させるのは難しいので、水のやりすぎにはじゅうぶん注意しましょう。元気な葉っぱがパラパラと落ちる場合は、「根腐れかも!」のサインです。まだ茎が元気なら、水やりを控え気味にして様子をみましょう。

また、葉っぱがカサカサになった状態で葉落ちする場合は、水枯れを起こしているサイン。気が付いた時点で、早急に株元からたっぷりと水を与えれば復活します。

ポインセチアって地植えできるの?

ポインセチアの地植えは、残念ながら難しいです。ポインセチアの生育に適した温度は10度以上。冬の気温は10度以下になってしまうため、地植えに適した植物とは言えません。ポインセチアは、鉢植えにして室内で観賞するものとして管理しましょう。

ポインセチアを元気に育てるために

ポインセチアの育て方のコツは、「室温」「日光」「水やり」の3点セットでしたね。どれかひとつ欠けても、元気に育ってくれません。基本的な管理をしていれば、毎シーズンきれいな赤い葉を見せてくれます。手入れは簡単ですので、お気に入りのポインセチアを購入したら、ぜひ大切に育ててみましょう!