春の庭に欠かせないパンジー・ビオラの楽しみ方や育て方

春といえば、パンジーやビオラの花を植えるという人も多いですよね。園芸店でもお手頃な価格で販売されており、簡単に育てられることから、ガーデニング初心者でも多くの方が育てているのを見かけます。でも、簡単に育てられるというのはわかっているけれど、いつもと少し違う楽しみ方をしたい方もいるのでは?今回は育て方だけでなく、楽しみ方も一緒に紹介していきます。

パンジーとビオラの違い

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そもそもパンジーとビオラの違いを知っていますか?見た目がとても似ていることから、違いがわからないという方も多いかもしれません。パンジーとビオラの違いは、花の大きさといわれています。パンジーは花の大きさが5cm以上のものを呼び、ビオラはそれよりも小さい花を指しています。ただし、品種によってはパンジーでも花の小さなものもあり、パンジーとビオラの違いは見た目だけでは、見分けにくいようです。

パンジーとビオラをバランスよく植える方法

パンジーとビオラを買ったものの、どうしたらうまく植えられるのか知りたい!という方もいるでしょう。そんな方に、基本的な植え方を紹介します。

チューリップなど背の高い花と植える

チューリップのように、高い位置に花が咲き根元の花や葉が少ない植物の周りには、背の低いパンジーやビオラを周りに植えるといいでしょう。特に、植木鉢に植える場合は高低差をつけるとバランスがよく見えます。その他にも、スイセンなどの球根で植える植物も向いています。

キンギョソウなどボリュームのある花と植える

キンギョソウのように、花がまとまって咲く花と、パンジー・ビオラを一緒に植えるとそれぞれの変化を楽しむことができます。キンギョソウは花が小さいので、ビオラよりもパンジーのように大きい花が向いています。その他にも、ストックなどもお花全体にボリュームを出したいときは、一緒に植えるといいでしょう。

小さな鉢に植える

パンジーとビオラを一緒に植えるとバランスが悪くなります。どちらも同じような高さの花なので、メリハリがなくなるからです。パンジーとビオラだけを植えたい場合は、それぞれ小さな鉢に詰めるように植えるといいでしょう。成長すると花にボリュームを出すことができます。

ビオラ・パンジーだけを植えて大きく育てる方法

園芸店で販売している苗は小さなものですが、うまく手入れをすれば、大きく育てることも可能です。

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摘芯をおこなう

伸びすぎている茎を切り取ることを摘芯といいます。10月頃に植えたパンジー・ビオラは、12月頃に摘芯をおこなうのがベストです。全体的に小さな苗や少ししか育っていない苗は摘芯不要です。少し伸びすぎてると感じる茎があれば、ハサミで株元から2~3節上あたりを切ります。できるだけ天気のよい晴れの日の午前中に行うようにしましょう。その日は、水や肥料を与えると、また伸びすぎてしまうことがあります。

地植えに植えたあと鉢に植え替える

植木鉢に苗だけを植えてみても、なかなかボリュームがでません。植木鉢いっぱいに花を咲かせたい場合は、地植えで一度大きく育てた後、そのまま鉢に植え替えます。ただし花が咲いている間はできるだけ根の部分を触らないようにしましょう。環境が変わると一気に枯れてしまうことがあります。

切り花にしても楽しめる

パンジー・ビオラを楽しむ方法は、土に植えるだけではありません。成長すると花が増えすぎてしまったり、茎の長さがバラバラになったりすることもあります。そのようなときは、切り花にしてみましょう。小さな小瓶に入れてみたり、外国の新聞紙に包んで花束にしてみてはどうでしょうか。友達にプレゼントしても喜ばれます。

切り花を長く楽しむ方法

花を切ったあとは、お手入れをしておかないとすぐに枯れてしまいます。できるだけ長く切り花を楽しんでいける方法を紹介します。

・茎を切ったあと、すぐに水につける。液体の栄養剤を薄めるのも効果的。
・茎は、斜めに切ると水の吸収がよくなる
・清潔で切れやすいハサミを使う。古いハサミを使うと、病気にかかりやすくなり、切れ味が悪いので、茎の断面がつぶれてしまう。
・水はできるだけ毎日変える

パンジー・ビオラの育て方

苗の選び方

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パンジー・ビオラの苗は、9月頃から売りに出されます。できれば、11月の少し寒くなった時期位からの花がおすすめです。あまり暖かい時期に苗を買うと、成長が早く茎が伸び過ぎてしまいます。園芸店で苗を選ぶときは、まずポットごと手に取ってみましょう。ずっしりと重さがあり、茎が伸びすぎておらず、葉の部分が黄色くなっていないものを選びます。また虫食いにも注意しましょう。

植え方

パンジー・ビオラに向いている土は、水はけがよく、通気性がよいものです。できるだけ新しい土を使用するようにしましょう。市販の培養土でも大丈夫ですが、土によってはうまく育たない場合があります。庭に直接植える場合は、あらかじめよく耕しておき、堆肥や腐葉土をまぜておきましょう。土が酸性に傾いている場合は、苦土石灰を入れておくとよいでしょう。酸性かどうか調べるには、ホームセンターで調べる土壌酸度測定液などを販売しています。

水やりの方法

水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり与えるようにしましょう。植木鉢の場合、土が乾きやすいのでこまめな水やりが必要です。ただし、2月、3月など少し寒い時期は、夕方に水をあげると凍ってしまうことがあります。天気のいい暖かい日の朝に水やりをするようにしましょう。

日当たり

パンジー・ビオラは日当たりのよい場所を好みます。日光が少ないと花の数が少なくなり、茎だけ伸びすぎてしまうことがあります。直射日光ではなく、半日程度日光が当たる場所に植えておきましょう。

肥料の与え方

肥料は植える前に土に混ぜておきます。粒状の肥料は、長い間ゆっくりと溶けていくのでおすすめです。寒い時期は必要ありませんが、暖かくなったら液体肥料を定期的に与えるようにしましょう。肥料の与えすぎは根を傷める原因になるので注意が必要です。

花が枯れたり、変色した葉は摘芯をする

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5月を過ぎると花が終わりに近づき、花の数が少なくなったり、丸くなったりします。このような状態になったら、花をつみとりましょう。花をつけたままにしておくと、種ができ他の花の栄養を奪います。来年も咲かせたい場合は、種をある程度とっておきその他の花は、種にならないように早めに摘み取っておくことが必要です。また、黄色くなった葉も早めにつみとっておきましょう。そのままにしておくと、カビや病気の原因にもなります。

形が崩れてきたら切り戻しをする

秋に植えたパンジー・ビオラは5月頃まで咲きます。日ごろから手入れをしていないと茎が伸びきってしまい形が崩れていきます。伸びすぎてしまう原因は、狭い場所に植え過ぎた場合や、日光が足りない場合です。少しでも形が崩れてきたら、切り戻しをしておきましょう。暖かくなってから切り戻しをおこなうと、花が咲くまで時間がかかりすぎてしまいます。

挿し芽をすると株を増やすことができる

伸びすぎた茎は、別の清潔な土に植え替えると挿し芽で株を増やすことができます。挿し芽は、10月頃におこないます。

挿し芽を植える方法
1. 茎を切る
2. 花やつぼみを摘み取る
3. 下の方の葉を摘み取る
4. 土に穴をあけ、挿しこむ
5. 土を根に被せ、根元を手で固める
6. 水やりをする

植えた直後は、少し日光が当たる日陰におきます。根が安定してきたら日当たりのよい場所に移動しましょう。2週間ほどすると、少しずつ根が出始めます。

初心者はパンジー・ビオラから始めてみよう

これから初めて花を育てる方も、今まで育てたことがある方も、いつもとは違った楽しみ方でパンジー・ビオラを植えてみませんか?園芸店でよく販売されており、お手頃価格で手に入ることから、気軽に始めることができます。もしうまく育てることができたら、写真に撮ってSNSで友達と楽しむのもいいですね。