ガーデングッズやエクステリアで簡単に。立体感のある庭作りのススメ

庭にいろいろな植物を植えたのに、全体を見渡すとなぜか単調に見えることはありませんか?それは、もしかすると立体感が足りないのかもしれません。そんな時は、アーチやトレリス、ガーデンチェアなどのエクステリアグッズを足してみるのがおすすめです。庭の広さやデザインに合わせて取り入れてみましょう。

庭を立体的に見せるために取り入れたいもの

植物だけを植えた庭。それはそれで美しいのですが、どうしても平面的になりがちです。例えば、シンボルツリーなど、高木を植えると空間に高さが出て単調さがなくなります。同様に、アーチやラティス、フェンスなどの構造物を取り入れると、庭に立体感が生まれます。庭の骨格がしっかりしていると、冬場の花や葉が少ない季節も庭が寂しくなりすぎません。

たくさんの花がメインの庭でも、これらのエクステリアが見せ場を作る役目を果たしてくれます。
ベンチやガーデンテーブルなど、フォーカルポイントになるアイテムを置くのもおすすめです。ポイントになるものがあることで、そこに視線が集まり、ガーデン全体が引き締まって見えるのです。

エクステリアにおすすめの素材は木やアイアン、天然石、レンガなど。自然素材を使うと年月とともに風合いも増し、長く楽しむことができます。せっかくでしたら、初期費用は多少かかっても、そのような素材でできたものを使ってみましょう。

つる植物を絡ませて立体感を出すアーチやパーゴラ

もし、つるバラなどのつる植物を育てたければ、アーチやパーゴラを設置してみましょう。このような構造物の高さを利用することで、高木を植えなくても庭に立体感が生まれ、花の咲く時期には華やかさを演出することができます。

つるバラやハゴロモジャスミン、ハニーサックルなど、つる植物は好きなものを1~2種類セレクトしましょう。アーチの左右の足元に一株ずつ植えると両サイドから上に向かって育つので、きれいなアーチになります。

ただ、勢いよく伸びる生育旺盛なつるバラを植えてしまうと、アーチに収まりきらなくなることも。家の壁などにシュートを誘引するか、シュートが長く伸びすぎない品種を選ぶと良いでしょう。

「アーチやパーゴラの設置は大変なのでは?」と思われるかもしれませんが、簡単に設置できるタイプを選べば問題ありません。置くだけのタイプや地面に金具を挿して固定するタイプなどがあり、設置場所に合わせて金具を選ぶことができるものもあります。

アイアン製のアーチ

アイアン製は木製よりもエレガントでおしゃれな雰囲気。アンティーク調の塗装が施されているものは、シャービーな雰囲気にしたいときにもぴったりです。アーチ本体が装飾性の高いデザインのものを選べば、植物がまだ小さい間や花や葉がない季節、アーチだけでも庭のアクセントになり素敵です。

木製のアーチやパーゴラ

木製のアーチやパーゴラはアイアン製よりもナチュラルな雰囲気で、どのような庭や建物にも合うのが魅力です。大型のものも多いので、庭の大きさを考えて、無理なく設置できるサイズを選びましょう。
アーチやパーゴラの側面には、ハンギングバスケットなどを飾ることもできます。

殺風景な庭もナチュラルでぬくもりある雰囲気になるラティス

アーチを設置するほどスペースがない場合や、壁に沿ってつる植物を誘引したい場合、目隠しに使いたい場合などにおすすめなのが、ラティスフェンスやトレリスプランターなどです。
ちなみに、ラティスもトレリスも「格子状」という意味。ラティスは木の板を格子状に組んだガーデン用の柵、トレリスは植物を絡ませることができるようになっているもの全般を指して使うことが多いようです。

ラティスフェンス

マンションのベランダや家の壁、味気ない塀沿いにラティスフェンスを設置すると、おしゃれで温かみのある雰囲気にすることができます。コンクリートやブロック塀沿いの無機質な印象を大きく変えることができてとても便利。また、通風を確保しながらほどよく目隠しをしたいという時にもおすすめです。格子状になっているため圧迫感が少なく、取り付けも簡単。ハンギングバスケットを飾るための土台にもなります。

ハンギングバスケットなどを吊るしたり、仕切りや目隠しのためのフェンスとして使ったりする場合は、安全性を考えて枠の厚みがしっかりとした丈夫なものを選びましょう。

トレリス

植物を這わせるために設置するトレリスは、鉢に挿して使うものや塀などに取り付けて使うものなど、形も使い方もさまざまです。鉢植えを置いたけれど、なんとなく物足りないというときに設置してもいいですね。クレマチスなどをトレリスに這わせ、足元にボリュームのある草花を植える寄せ植えもおすすめです。

ラティスとプランターが一体になったトレリスプランターは、植物を植えたプランターが重しになるので、単独で置くこともでき、簡単に動かせて設置の手間も必要ありません。ちょっとした目隠しなどに利用してみましょう。

スペースがあればぜひ!憧れのガゼボ

庭が広ければぜひ作ってみたいのがガゼボ。屋根と柱がある、西洋風のあずまやのことです。ガーデンチェアやテーブルを置いて、花の咲く庭でティータイムなんて憧れますよね。

ガゼボはかなり大型なので、庭のスペースに余裕がある場合に限られますが、庭にこのような構造物があるとガーデンデザインもしやすくなります。フォーカルポイントになるので、その周辺に宿根草などを植えこんで見せ場を作ったり、ガゼボまでの小道を作って両側にボーダーガーデンのような植栽を作ったり。ポイントになるものがあると、それを中心に植栽や他の部分のデザインを考えることができるのもメリットです。

庭の雰囲気を左右するフェンス

庭の境界壁として使用されるのが塀やフェンス、生垣です。境界壁は庭の中でも大きなスペースを占めるので、デザインによって庭全体の雰囲気もガラッと変わります。中でもフェンスは主に目隠しや仕切りとして使用し、塀に比べると設置も簡単。生垣のように手入れの手間もかかりません。

ウッドフェンス

よく使われるのは木製フェンスです。
ボーダータイプのフェンスはモダンな雰囲気にもナチュラルな雰囲気にも自由自在。例えば、和モダンの建物には木製連格子のデザインがよく合います。ほどよい透け感があり光と風を通しながら視線を遮ることができるので、人通りの多い道路側のフェンスにもおすすめです。

海外のカントリー調の庭でよく目にするピケットフェンスは、庭を明るくおしゃれにしてくれる優れもの。ナチュラルな雰囲気が植物を引き立てます。つるバラなどを這わせてもいいですし、ハーブなどとも相性抜群。フェンス高を低くすれば庭の中の仕切りとしても使えます。

白や水色のピケットフェンスは明るい雰囲気なので、北欧スタイルの庭にもぴったり。ブラウンやダークグリーンなどを選べばナチュラルで落ち着いた雰囲気になります。庭がちょっと殺風景だと感じる場合や、植物の背景がひまひとつ…という場合に使ってみてもよいでしょう。

アイアンフェンス

木製フェンスよりもエレガントな雰囲気になるのがアイアンフェンス。シャービーな雑貨や繊細な雰囲気の植物にもおすすめです。
フェンス自体が美しくデザインされている装飾性の高いものも多く、設置するだけで庭の雰囲気もアップします。ただ、アイアンフェンスには目隠しの効果はほとんどありません。植物を這わせたり、隙間から草花があふれ出たりするように植栽と組み合わせて使うとよいでしょう。

フォーカルポイントとしても。ベンチやテーブル&チェア

イングリッシュガーデンなどでよく使われている木製のベンチ。植栽に囲まれた場所に置いたベンチは、庭のフォーカルポイントにもなります。ベンチの周りを植栽で囲んだり、パーゴラの下に置いたりするのがおすすめ。レンガの塀で囲われたコーナーなどに置くと、隠れ家的なスペースを作れます。

ガーデンテーブル&チェアも、スペースがあれば置いてみたいアイテムです。庭でゆっくりお茶を飲んだりくつろいだり。テーブルとチェアがあれば、ガーデンを生活の場として使うことができます。木製やアイアン製、パラソルを設置できるタイプやグランピング向きのタイプなど、さまざまなデザインがあるのでお気に入りを見つけましょう。

ベンチと同様、おしゃれなアイアン製の椅子とテーブルなどは、庭に物語性が生まれてフォーカルポイントにもなり、芝生の庭や草花中心の庭を立体的に見せるのに一役かってくれます。

その他のおすすめアイテム

背の高い鉢

平面的な庭を立体的に見せたいときに使ってみたいのが、背の高い大きめの鉢。植物と馴染みやすく、鉢だけでも絵になるテラコッタや木の素材のものがおすすめです。

花も木を植えられる大きさのものはフォーカルポイントとして置いてもよいでしょう。2つの鉢を左右シンメトリーに並べるとフォーマルな印象になるので、庭をランクアップさせることもできます。

大きめの鉢に似合うのは、オリーブなど高さのある木やボリュームのある花。寄せ植えも素敵ですが、1種類の花をあふれるように植えるのもいいですね。

ガーデンライト

光の効果で庭を立体的に見せる方法もあります。ソーラータイプのガーデンライトは設置も簡単。光と影の効果で夜の庭が立体的に浮かび上がります。

ウッドデッキ

ガーデンチェアやテーブルを置いて、アウトドアリビングとしても使えるウッドデッキ。庭に一段高い部分ができて立体感が生まれます。
リビングからの掃き出し窓の前に設置すれば、庭と家の中をゆるやかにつなげる役目も果たします。ウッドデッキやレンガ敷きのポーチのような構造物があるとガーデンデザインもしやすいものです。

ハンギングバスケット

フェンスや塀が丸見えで殺風景というときは、ハンギングバスケットで目線の高さに植物を持ってきましょう。リビングとフェンスまでが近くて植栽スペースがないような場合にも、ハンギングバスケットで緑を取り入れることができます。
好きな雑貨などを一緒に下げてみてもいいですね。ハンギングバスケットは、庭を立体的に美しく見せるために簡単にできて効果的な方法です。
ガーデニングでは植物と構造物やガーデンアイテムを上手く組み合わせることで、より魅力的な庭を作ることができます。ただ、いろいろとモノを置きすぎるのもごちゃごちゃ見えるもと。庭の広さや雰囲気に合わせて、ポイントになる場所に効果的に取り入れてみましょう。