冬のうちにやっておきたい庭仕事とは?冬の庭を明るくする植物も紹介

冬になると、夏に咲いていた花が散ってしまい、庭は一面緑一色になります。しかし、冬に咲く植物を植えれば見ごたえのある庭をつくることも可能です。また春夏に植物を育てるためには、秋冬の手入れはとても大切です。冬の間にやっておきたい手入れ方法を紹介しますので、参考にしてください。

冬が来る前の寒さ対策とは

夏が終わり秋になると、あっというまに寒い季節が近づきます。少し冷えてきたと感じたら、今すぐ植物の寒さ対策を行っておきましょう。寒さ対策といっても、とても手のかかることは必要ありません。来年もきれいな緑や花を咲かせるために、できることから始めていきましょう。

11月から始めておきたい庭仕事

11月に入ったら冬の防寒対策を行っておきましょう。最低限おこなっておきたいことを紹介します。

寒さに弱い植物は家の中に入れる

冬が苦手な熱帯性の植物は、冬の間だけ鉢に植え替え、家の中で育てます。難しい場合は、枝を切り挿し芽にする方法もあります。熱帯性ではない植物でも寒さに弱いものは、鉢に植え替え、雪や霜がかからない場所に移動しておきます。

霜除けをする

それほど寒さに弱くない植物であれば、不織布・ビニールで霜除けをします。ホームセンターで販売しているのでうまく利用していきましょう。

地面を保護しておく

地面はわら・腐葉土・ビートモスなどで保護しておきます。庭に植えている熱帯性の木は、鉢に植え替えて家に入れておいた方がいいでしょう。

地面に直接鉢やプランターをおかない

夏と同じように、冬も地面に直接鉢植えを置くと地面から温度が伝わり冷え切ってしまいます。そのまま放置すると凍ることもあるので注意しましょう。冬の間だけでも、鉢の下に台を置いたり、麻袋で保護するのもよいでしょう。

種類別による植物のお手入れ方法

植物の種類別にお手入れ方法を紹介します。冬の間の手入れがその後の成長を左右します。

一年草

一年草の場合、一度花が咲いたあと種をつけて枯れていきます。花が咲く時期が終わり、種をつけたら植物を掘り起こして処分しましょう。種が残っていれば、また来年花を育てることができます。また、秋や冬に咲く花は鉢植えにし、軒下に移動しておきます。

多年草

多年草は毎年花を咲かせますが、11月頃から手入れをしておかないと枯れてしまいます。寒さに弱い植物と強い植物に分けて管理しておきましょう。しかし、あまりにも早く暖かい場所に移動すると逆に弱くなることもあります。冬になっても暖かい日や天気のいい日は外に出しておくことも必要です。

秋に植えた植物は、寒くなる前に丈夫に育てることも大切です。根がしっかりして、茎が太くなるように早めのうちから育てておきましょう。

球根

チューリップ・ヒアシンス・スイセンなどの球根は10月から11月くらいが植え頃です。庭に植えておくと春にはきれいな花を咲かせます。球根は、鉢植えや水だけでも育てられます。鉢植えするときは、球根を詰めて植えると花にボリュームがでます。

球根が便利なのは、植えっぱなしにしていても毎年花を咲かせることです。ただしいつまでもそのままにしておくと、水はけが悪くなったり、栄養が足りなくなり枯れてしまいます。何年かに一度は土を入れ替えるなど植え替えをすることも必要です。

多肉植物

多肉植物は、夏に育つものが多いと思われるかもしれませんが、それぞれの季節に育ちやすい種類があります。夏型・春秋型・冬型とわかれているのを知らない方も多いでしょう。冬になると夏型の場合は、ゆっくりと育つかもしくは成長が止まります。冬であっても暖かい場所で日光の当たる場所におきます。

春秋型は特に育つ時期です。外の風通しの良い場所におきます。寒い日は暖かい場所に移動しましょう。冬型は、一番成長します。外に雨風がしのげる場所か、冷たい風が当たらない場所に置きます。冬型でも寒い日は、家の中にいれておきます。

観葉植物

観葉植物は、寒さに弱い植物が多いので家の中でも比較的暖かい場所に置いておきましょう。ただし、暖房が強い部屋は乾燥するので植物が枯れてしまう可能性があります。適度に部屋を加湿することも忘れないようにしましょう。

観葉植物は、窓辺に置く方が多いですが、冬は日光量も少ないので直射日光でも大丈夫です。日光量が少ない場合は、蛍光灯などの人工的な光でも補うことができます。

ハーブ

ハーブは寒さに強いものもありますが、冬の寒い時期は植物に応じて対処が必要です。過湿に弱いので必要以上に水をあげないようにしましょう。ゼラニウムやミントなどは、この時期に鉢植えに植え替え家の中に入れておきます。ハーブも日光を好みますので、窓辺などで育てましょう。

樹木

樹木の場合、移動できないので寒さや乾燥から守る防寒対策は大切です。寒さが厳しくなる前に、不織布などで枝を巻いておきます。土の表面にもマルチングを行うといいでしょう。マルチングとは、土を保護するものです。わらや腐葉土、木材チップなどで保護すると寒さを抑えることができます。

果実のなる樹木

みかん・イチジクなどの果実がつく時期は、この時期の手入れにより翌年実がどれだけつくかに差がつきます。来年実をつかせるために、枝や根に養分を蓄えながらじっくりと育っています。その果実に合わせた、冬の手入れ方法を調べておきましょう。実がつかなかった年は、水やりや栄養が足りなかった可能性が考えられます。

鉢やコンテナで育てる野菜

冬に育つキャベツ・白菜・大根などは12月でも収穫できるものもたくさんあります。特に気温が下がると、栄養価が高くなりおいしくなります。しかし、気温が低くなりすぎると枯れてしまうことがあります。昼の暖かい時間はいいですが、夜や雪が降る時間は少し寒さがしのげる場所に移動しましょう。水やりも控えめにするのがコツです。

不織布をプランターにかけると寒さを抑えることができます。風通しをすることも大切なので、専用のものを使うようにしましょう。

冬に向いている花の種類

冬のお庭は、なんとなく緑が多く寂しい雰囲気になりがちです。少しでも庭を明るくするために、いくつか植物を紹介しますので、庭の色どりに添えてみましょう。

葉ボタン

冬に育てやすく、ボリュームのある植物といえば葉ボタンを思い浮かべる人も多いでしょう。小さなものから40cmくらいまでの大きさになるものなど、お庭のすき間を埋めてくれる植物です。色は赤や白があるので、緑とのバランスを考えながら植えるといいでしょう。暖かくなるととう立ちがはじまり、上に茎をのばし花を咲かせます。

マンリョウ

赤い実をつけるマンリョウは、観賞用の植物で地植えだけでなく鉢植えでも冬によくみかけます。葉の光沢がある長細い形で、硬くて頑丈なのものが特徴です。まだら模様が入ったものもあり、赤い実だけでなく、葉の色も楽しむことができます。

南天

南天は秋から冬にかけて葉が赤くなり、実をつけます。南天はいくつかの株を近くに植えると実をつけやすくなります。葉も実も赤いので、お庭の色どりを明るくさせます。条件がよければ比較的育てやすい植物です。

冬に備えてしっかり寒さ対策を

植物の種類によれば、寒くなれば枯れてしまうものもあります。しかし、寒さ対策をしていれば翌年も十分に育つものもたくさんあります。冬は、どうしても緑が多く暗くなりがちですが、冬にしか育てたない葉ボタンなど、その季節にあった植物を植えて楽しんでいきましょう。