夏に収穫できるブルーベリーの育て方。来年もうまく実をつける方法も紹介

ブルーベリーは、家でも育てやすく他の植物に比べて害虫がつきにくいのが特徴です。ブルーベリーだけを植えてもいいですが、一緒に食べられる野菜やハーブを植えると、さらにかわいい寄せ植えをつくることができます。見ても食べても楽しめるブルーベリーを育ててみましょう。

ブルーベリーは簡単に育てられる果物

ブルーベリーは春に花を咲かせ、夏になるとたくさんの実をつける果物です。スーパーなどでよく見かける方も多いと思いますが、実際に育ててみたいという方もいるのではないでしょうか。土の選び方、水のやり方、剪定などをきちんとすれば、簡単に育てることができる果物です。小さな花を咲かせ、実をつけ大きく育っていく様子は見ているだけで楽しくなります。その上、おいしさという喜びを与えてくれるブルーベリーをぜひ育ててみましょう。

ブルーベリーの種類

ベリーといえば、ブルーベリーを思い浮かべる方が多いですが、たくさんの種類があります。ブルーベリーの中でも、いくつか種類があり、大きくわけると「ハイブッシュ系」「ラビットアイ系」「サザンブッシュ系」になります。
・ハイブッシュ系
収穫は6月~8月上旬。古くから栽培された種類で、実が大粒でおいしい品種の多い。土は酸性土に植えないと上手く育たないことがある。
・ラビットアイ系
収穫は7月中旬~9月中旬。名前の通り、ウサギの目のように赤くなるのが特徴。高温や乾燥でも育ち、土も選ばない。
・サザンブッシュ系
収穫は6~8月上旬。暖かい場所ではよく育つが、寒い場所が苦手なので冬の管理が大切。

ブルーベリーの苗の選び方

ブルーベリーの苗を選ぶときは以下の点をチェックしておきましょう。苗の選び方によって実の付き方が変わっていきます。

・主幹が太くてつやがよいもの
 幹がやぶれたり、でこぼこしているものは避ける。
・短い間隔で大きい芽がたくさんついている
 大きくてかたい芽がついているものは、暖かくなると葉や実が大きく育つ。
・根がしっかりとしている
 こまかい根がついているもの。根をゆらしても動かないものを選ぶ。

ブルーベリーは植木鉢でも育てられる

ブルーベリーは地植えを想像する方もいますが、植木鉢でも育てることができます。夏は特に通気性や保水性、水はけが大切なので、土選びや水やりには特に注意が必要です。植木鉢で育てる場合、ブルーベリーだけではなく、シュガーパインやペチュニアまたはハーブなどと一緒に植えてもいいでしょう。食べられるものばかり集めて植えると、食べる楽しみもできます。

ブルーベリーの植え方

簡単に育てることができるブルーベリーの植え方を紹介します。

ブルーベリーの苗

用意するもの

今回は、ブルーベリーとハーブを寄せ植えします。ハーブと寄せ植えすることでさらに見た目がよくなります。またどちらも食べられるものなので、安心して寄せ植えすることができます。
用意するもの
・ブルーベリー
・ミント
・オレガノ
・鉢底石
・ピートモス
・培養土
・道具(スコップ・軍手等)

培養土とピートモスを混ぜる

植木鉢に鉢底石を入れ、その上に培養土とピートモスを同じ分量だけ入れ混ぜます。

ブルーベリーを植える

高低差をつけるために、ブルーベリーを鉢の後ろの方に植えます。根元にピートモスと培養土が混ざった土をしっかりといれます。

ブルーベリーとハーブを寄せ植えする

手前にハーブを植えます。ハーブの部分は、培養土を入れ根元をしっかりとするために土を固めます。土の乾燥を防ぐために、土の上にパークチップをいれるようにしましょう。また買ってきた苗でも、真夏の場合弱っていることがあるので、枝や葉をチェックし枯れている部分は取り除いておくとよいでしょう。今回は、ブルーベリーを一本しか植えていませんが、もう一本別の鉢に植えて近くにおいてください。

実をつけるためにやっておきたいこととは

水やりと土づくりが大切

ブルーベリーの品種でハイブッシュ系の場合、酸性土を好みます。そのため、普通の培養土では実がつかないことがあります。特にブルーベリーの場合、水はけがよく、通気性のあるものを好みます。また、有機質を含んでいる土を選び、病原菌や害虫などに注意することも必要です。

小さなコンテナに植える場合、ブルーベリー専用の土がおすすめです。土を酸性にするにはピートモスを使うのですが、通気性や保水性を保つために、腐葉土などを一緒に入れるようにします。実をたくさんつけるには、土づくりと水やりは特に大切なので、注意しておきましょう。

苗はふたつ用意し人口授粉させる

ブルーベリーは、苗がひとつでも花は咲きますが、実がつきません。昆虫が授粉してくれるといいのですが、昆虫の少ない地域では人工授粉が必要です。苗も、同じ品種ではなくラビットアイ系とハイブッシュ系のように違う苗を用意しましょう。

花が咲いたら二つを近づけて、授粉させます。耳かきやブラシなどの先に花粉をつけ、お互いの花につけるようにします。この授粉がないと実はつきません。

夏の終わりか、冬の間に剪定をしておく

夏の実をつけたあとか、12月~1月の間に剪定をおこなっておきます。剪定とは、多くの実をつけるために不要な枝を切り、花がたくさんつくように準備しておくものです。枯れた枝や弱っている枝、混みあった場所に生えている枝などカットしておきます。最終的には幹を5~6本残すようにします。

有機物をマルチングする

ブルーベリーは菌類から栄養をもらいながら育ちます。その菌類を育てるためには、有機物をブルーベリーの根元にマルチングするとよく育つといわれています。ブルーベリーは根が浅い位置に育ってしまうと乾燥してしまいます。

乾燥、病原菌、雑草などから守るためにもマルチングは必要です。マルチングは、バークチップや木材チップが向いています。もみ殻でもいいのですが、風で飛んでしまう可能性があります。

ブルーベリーの増やし方

冬の間に剪定した枝は捨てずにそのまま残しておきます。20cmくらいに切った枝を、ビニール袋に入れて冷蔵庫に保管します。春になったら冷蔵庫から取り出し、枝の下の部分を斜めにきり土に植えます。

最初は、小さなビニール製のポットにひとつずつ植えるようにします。しばらくすると芽が出始め、6~7月には根が出ます。大きくなれば、植木鉢やコンテナなどに植え替えましょう。

ブルーベリーはどの地域でも育てることができる

ブルーベリーは大きく分けて3種類あるということがわかりました。ブルーベリーは日本中どこでも育てることができますが、地域に合わせて種類を選ぶことが大切です。例えば、寒さが苦手なサザンブッシュ系、暖かい場所で育てやすいラビット系は関東から九州までの地域が向いています。一方寒い場所でも育つハイブッシュ系は、北海道・東北地方に向いています。それぞれブルーベリーの特徴を知って、育てていきましょう。