ランタナ(七変化)の育て方。花が終わったあとの切り戻し方法や花の増やし方

夏にたくさんの花を咲かすランタナ。あまりの成長度合いに驚く方もいるのではないでしょうか。地植えにするとグランドカバーになるほど横に大きく育ちます。また、鉢植えにしても枝や葉・花がボリュームを出していくのでとても見ごたえがあります。初心者でも簡単に育てられるので、ランタナのかわいい花を楽しんでいきましょう。

夏にたくさん花を咲かせるランタナの魅力とは

ランタナの魅力といえば、夏の暑い時期に咲きほこる花の数でしょう。日当たりのよい場所で、適度な栄養を与え、毎日水やりをおこなえば数多くの花を咲かせます。花の色も豊富で、ピンク、オレンジ・イエローというように鮮やかな色合いですので、夏のお庭をにぎやかにさせてくれます。

まずは、花の魅力を知るためにランタナの種類を紹介します。

ランタナの種類

ランタナの種類は、全部で150種類以上あるといわれています。ランタナの代表的な2つの種類について紹介します。

・ランタナ・カマラ
熱帯・亜熱帯アメリカの原産で、オレンジ・ピンク・イエローなど多くの色があります。別名七変化といわれ、その名の通り花の色の変化を楽しませてくれます。

・コバノランタナ
ブラジル・ウルグアイの原産で、地面を隠すように枝が広がっていくほふく性の花です。色は単色でつた性なので、壁をはうように育てることもできます。花が咲く時期も長く、花つきもよいです。

ランタナはなぜ「七変化」といわれるの?

ランタナの花は色が多く、オレンジ・ピンク・黄色・白・赤などがあります。ランタナ・カマラは、育てていくと色が変わっていくものもあります。最初は、白色の花を咲かせていたものが、ピンク色に変化したり、ピンク色のつぼみが育っていくとオレンジとピンクが混ざったような別の色に変わり、少しずつ花の色が変わっていく様を楽しむこともできます。

一つの花から、ピンク・イエロー・オレンジとバランスよく咲くことから、ランタナが咲くことでお庭やベランダを色鮮やかにしてくれます。

黄色からオレンジに変わる品種を育ててみました。

庭で育てたランタナ

苗をもらい、鉢に植えました。最初は小さなポットにいれていたのですが、大きくなってきたので鉢に植え替えました。しばらくはまったく花が咲かなかったので、もしかしたら今年は花が咲かないのかもと思っていましたが、見事に花は咲きほこりました。

あまりにも咲きすぎて枝が密集し見苦しくなったので、枝をかなり切りましたが、写真のようにまた大きく育ち、花をたくさん咲かせています。この写真のときはちょうど8月の末ですが、まだまだ花を咲かせそうな雰囲気です。

ランタナに向いている環境とは

ランタナはとても育てやすい花ですが、一年草扱いされることもあるほどで、手入れをおこたると枯れてしまい、翌年鮮やかな花を見ることができないこともあります。ランタナを手に入れたときから、ランタナにあった手入れをおこなっていきましょう。

苗の選び方

根元がしっかりとしていて、葉の色が濃い緑で大きいものを選びます。花が散っていても、すぐに花を咲かせるので問題ありません。

苗の植え方

苗はポットから抜き、根についた土をほぐします。固くなっている場合、切れないようにほぐすことが大切です。花が咲く時期になると、根がどんどん広がるので、鉢は大きめのものを選びましょう。地植えの場合、30センチ離します。鉢植えは7号鉢位にしておきます。

向いている土

ホームセンターで販売している一般的な培養土で育ちます。水はけのよい土が向いているため、赤玉土・腐葉土などが含まれている土が適しています。夏の間に根もかなり大きくなるので、土は毎年変えるようにしましょう。

日当たり

日当たりのよい場所を好みます。夏は暑くなりすぎることがあるので、直射日光に注意しましょう。冬の寒い季節が苦手なので、冷える日は家の中に入れるようにしましょう。

水やりや肥料の与え方

春から夏にかけては、鉢の土が乾いたらしっかりと水を与えます。夏は花をたくさん咲かせるため、できれば朝晩水をあげるようにします。水やりで注意するのは、涼しい時間にあげるということです。昼の暑い時間に水をあげると熱湯になってしまい、花が枯れてしまいます。一方、冬はあまり水を控えめにしておきましょう。

春から夏にかけて成長する時期は、固形の肥料を与えておきます。夏の間は月に1~2回、液体の肥料を与えるようにします。

病害虫の予防法

ランタナは他の植物に比べて、病気になりにくく害虫もあまりつきません。水さえきちんとあげていれば、枯れることも少ない育てやすい植物です。ただし、虫がつくことはあるので、気になる方は殺虫剤などを使うとよいでしょう。

季節ごとのお手入れ方法

春は種や挿し木を育てる時期

春は、種や苗を植える時期です。去年ランタナを育てている場合は、残した種や、切った枝を土に植えてみましょう。温かい時期に植えると簡単に大きくなります。

夏は花をたくさん咲かせる時期

5月から9月は花をたくさん咲かせます。花が咲いた後そのままにしておくと種になってしまうので、咲き終わった花はできるだけその都度枝を切っておきましょう。何度でも花を咲かせることができます。夏は成長がとても早いので、枝が伸びすぎて見栄えが悪くなります。適度に、枝を切ってせん定すると花を長く楽しむことができます。

秋は切り戻しの時期

花が咲き終わったら、切り戻しをおこなっておきます。これをおこなっておくだけで、翌年の花の付き方や成長度合いが違ってきます。

冬は来年のためにメンテナンスをする時期

ランタナは寒い季節が苦手です。冬にそのまま植えていると枯れてしまうため、一年草扱いされるほどです。雪が降る位寒い時期は、鉢の場合家に入れておきます。庭に植えている場合は、寒くなる前に鉢に植え替えておきます。また、冬の間に枯れた葉や茎をせん定しておきましょう。

ランタナを増やす方法

挿し木をする

ランタナは挿し木をすると、別の苗をつくることができます。花が咲く5月~9月の時期に枝を切ります。そのまま土に植えてもいいのですが、液体肥料を薄めた水に挿し木を入れてから植えると育ちやすくなります。最初は小さな鉢でも大丈夫ですが、育ってきたら大きめの鉢に植え替えます。上手く育つと、一ヶ月ほどで根がでてきます。

種を取っておく

花が咲き終わると、緑色のつぼみのようなものに変わります。これが黒くなると種になります。翌年まで種をおいておき、植えるとまた育てることができます。

短く切り戻す方法

ランタナは成長が早いので、枝や根が育ちすぎることがあります。翌年きれいに花を咲かせるためにも、花が咲く時期が終わったら切り戻しをしておきましょう。花が咲き終わると、種がつきやすいので種が必要なければ、早めに切り戻しておきます。

思い切って秋に根元までせん定しても、春になるとすぐにわき芽がでてきます。短く切っておけば、翌年もきれいに葉や花が育ちます。

ランタナはいろんな色の花を楽しむことができ、簡単に大きく育つ

一般的な花は春から夏にかけて、病気や害虫などで枯れてしまうこともあります。しかし、このランタナは水やりを行っていれば、枯れることは少ない植物です。ホームセンターに行くと、春から夏にかけてランタナの苗をよく見かけますが、花がついていないこともあります。

それは農場から花を輸送する段階で、花が落ちているだけということもあります。少しでも花がついていれば、植え替えるとすぐに花をたくさん咲かせますので、苗も無理に花がついているものを選ばなくてもいいでしょう。

いろんな色があるので、それぞれの色のランタナを楽しんでみてはいかがでしょうか。