LEDライト(室内照明)での栽培にトライ!

室内のインテリア用としてLEDライト(室内照明)での栽培を実験してみました。

LED栽培に親しもう!

<LEDによる栽培>

最近、LEDライトを使った、ちょっとした栽培が流行しています。そんな流れに乗ろう! という安易な発想から、今回これに挑戦してみました。いえ、ウラ課題の本音は別のところにあります。当邸宅は廊下を挟んで北側と南側に洋間があり、北側が事実上、倉庫のような、未使用の空き部屋になっています。

結構、広い部屋なのですが、一日中、一年中あまり日が当たらず、植物の栽培には向いていないので、緑も一切置いていません。でももし、ここで、大量の植物栽培ができたなら・・・。ものによっては、畑で作るくらいの量が作付け可能なので、自給自足も夢でないと・・・。

そこで、まず、その先陣として、同様に、いや、それ以上に全く光の入らない玄関で、「インテリア感覚のオシャレ感ある」ガーデニングに挑戦しました。

<LED照明用ニンジン>

写真は、ホームセンターで購入した棚にLEDを取り付けたものです。植物は、ニンジンで、毎回恒例のロックウールブロック(高炉スラグと数種の岩石を高温で焼き、綿状にしたものを立方体にかためたもの)で育てました。コップにメラミンスポンジを入れ、株を固定しています。さらにハイポネックスの養液を満たすといった構造になっています。

ご覧の様にLEDライト自体は見た目には明るいのですがじっさいは、一週間、二週間と経つうちにだんだんニンジンの葉の元気がなくなってくる様子が見て取れました。残念ながら植物側としては明るさが足りないようです。

<LEDをダブルに>

そこで、LEDライトを2つに増強してみました。さらに鉢に下駄を履かせ、ニンジンの葉がギリギリのところまでLEDライトに近づくようにセッティングしました。結果として、まだ、十分ではありませんが、見た目には、衰えてゆくスピードが、劇的に遅くなったようです。とはいえ、まだ若干足りないと言っている気がします。

まずは種! ニンジンの育て方

オリジナルの方法で、挑戦!

<発芽、発根の様子>

写真は、オリジナルの方法でいろいろな種の発芽、発根を試みたものです。残念ながら、当時、まだ正確に記録を残すという習慣がなかったため、どれが何の種か分かりません。区画ごとに違う種であることは間違いありませんが、ニンジンは、右の上3つのどれか(あるいは全部)だと思われます。

簡単にこのシステムを紹介します。仕切り版が外せる小物入れの容器に吸水性の高いふきんのようなものを適当なサイズに切って敷いています。その各区画ごとに種を蒔き、水を十分に湿らせて蓋をし、これをタンス等暗いところに置きます。

正確なデータは残っていませんが、写真は、セットして一週間程度の状態です。それぞれの種から発芽、発根が観察できて楽しいですね。「湿らせたティッシュで種を包み、発芽、発根させる」という昔からの伝統的な手法があるので、それをヒントに実践してみました。

ちなみに、「仕切り」は不要かと思い、取ってしまった版も実践したところ、ほとんどの種は発芽しませんでした。これも推測ですが、仕切り板があることによって、各部屋の湿度が高く保たれ、発芽、発根を促進したのかもしれません。

<吸水性の高いふきんのようなもの>

実は、この方法、大きな欠点が一つあります。それは、発芽、発根したあと、種の種類にもよるのですが、黄色い「吸水性の高いふきんのようなもの」に根が刺さってしまい、とれなくなってしまうということです。

この後の工程として育苗ポット(ロックウールブロック(「高炉スラグと数種の岩石を高温で焼き、綿状にしたものを直方体に固めたもの))に移すので、根を傷めないように慎重に外すのですが、文字通り「しっかり根を張る」ものもあり、根がちぎれてしまって、せっかく芽が出た苗をだめになってしまうというケースも多々ありました。ちなみに、この致命的な欠点ゆえ、この方式はこれで最後となりました。

一般的なニンジンの基本事項を抑えよう! 

<ニンジンの葉>

今回は、観葉を主目的としているため、葉の形が繊細でかつ、特徴的で「観葉に向く」と判断し、「ニンジン」で、やってみました。ここで、栽培の基本について押さえておきましょう。今回は「時なし五寸」という、春まき、夏まきに適するという栽培品種を使ってみました。

理由は、当然室内栽培ですので、まず、いわゆる季節を選ばないもの(時なし)、で、今回は、収穫して食べるのが目的ではなく、鑑賞用、つまり観葉植物として育てるつもりなので、小柄(五寸)なものをチョイスしてみました。

<発芽までの日数>
5-14日。結構幅があります。ということは、冬場(今回のパターン)だと日数が掛かると考えた方がいいようです(過去にニンジンではありませんでしたが、2週間、芽が出なかったので捨ててしまったものがありました。落ち着いて行動しましょう)。

<地温の発芽適温>
15-25度。小松菜(20-30度)などと比べると、ニンジンの方が低めのようです。芽が出るのに時間が掛かるが、比較的低い温度(地温)でも発芽するということを指しています。

<生育適温>
20度前後。こちらも低めです。まき時の表を見ると、寒冷地で4-5月、収穫が8-10月となっていますが、温暖地では、蒔き時が1-3月(トンネルあり)収穫が5月下旬-7月初め、暖地に至っては、蒔き時が8-9月と、11-1月、収穫が11-6月となっていて、収穫期が夏の暑い時期を避けている様に設定されているようです。

通常の育て方(地植え)を見てみよう!

<ほかの鉢(ナスとカブ)も添えてみた>

空き容器に入れたナスとカブも並べてみた。逆にオシャレでなくて、貧乏臭くなってしまい、やめた(笑い)。
一般的「時なし五寸」の育て方(種袋の説明書より編集抜粋)

<種まき>
1m幅の畝に条間20cm(つまり、4ライン作るということ)で筋蒔きし、薄く覆土。発芽までは十分に水を与えます。発芽後は、間引きを実施しつつ、本葉5-6枚で株幅10cmにします。

<栽培管理>
1 平方メートルあたり、苦土石灰 100g(酸性を嫌うということ) 、完熟たい肥 2kg と有機配合肥料100g を施します。最終間引き後と、種まき80-85日ごろ、追肥を行うのがポイントです。

<収穫>
種まき後、110-120日で収穫可能です。目安は重さ 200gです。注意点として、熱い時期は、取り遅れると根が割れやすくなります(だから夏の暑い時期を収穫期にしないように「蒔き時」を調整しているということらしい・・・)。

光源(LED、その他)について考えてみましょう

<LEDの菜園(ニンジン)遠景>

植物栽培の光源は、LEDが鉄則・・・と思っていたのですが、調べてみると、必ずしも、そうではないようです。園芸用としては主に「電球タイプ」「蛍光灯タイプ」「LED」と3種類あり、それぞれ特徴があります。

<電球タイプ>
3種の中で最も強い光を得ることができます。成長期用と開花期用があり、その名のとおり、使い分けができるようです。強い光量を得られることから、オールマイティに様々な植物育成に対応できますが、発熱も多く、火災等も配慮が必要と思われます。また、超低消費電力なLEDと比べると、電気代も掛かります(倍位)。発熱防止用にファンの設置?なども必要となり、あまり、室内ガーデニングには向かず、本格的なプロ向けです。

<蛍光灯>
優しい光を放つため、飲食店などで人気があります。ただし、強い光量は得にくく、葉物野菜やハーブ類までが栽培の限界と言われています。つまり、トマトや苺、ナスなどは、花を咲かせるところまでの補助的な使い方に限定されます。

<LED>
上記2種の特徴からもわかるとおり、室内で菜根類を育てるのには、このLEDが最適といえます。発熱がほとんどなく、夜間、無人でも使用可能ですし、光量は申し分ないとまではいきませんが、そこそこ得られます。コスト面、安全面などから、植物工場でもこのLEDライトがよく使われています。ただし、欠点として、

まとめ

LEDを始めとする人工的な光による栽培は、日々進化しており、LED以外でも育てるやり方が(プロ向けのものがほとんどですが)自分の想像以上に多く出回っていることに驚きました。予想はしていましたが、野菜類として、必要な光量を得るのは大変なことであり、相応な設備が必要となるようです。

とはいえ、今後も動向をさぐりつつ、予算やアイディアを捻出しつつ、色々、実験していきたいと考えています。今回の経験も無駄ではなかったと自負しています。