キップリングがイギリスに求めた理想の風景
英国が誇る文豪であるラドヤード・キップリングはインドで生まれ、5歳で英国に帰国し教育を受け、パキスタンで職を得て詩人、作家への道を歩み出しました。
彼はパキスタンで過ごしたのちにインドへ渡り、再びイギリスへと帰国。そして作家としての名声を得て結婚するとともに妻とアメリカへと移り、そこで住まいを構えています。
義弟との諍いによりアメリカのメディアにプライバシーを晒されたキップリングはイギリスへの帰国を決意し、数年ののちにこのベイトマンズと出会います。
妻キャロラインとともにひと目でベイトマンズに恋に落ちたキップリング。国を超えて長い期間旅をし続けてきた彼にとって、ベイトマンズは心の中に描いてきた英国の原風景そのものだったのかもしれません。
彼はパキスタンで過ごしたのちにインドへ渡り、再びイギリスへと帰国。そして作家としての名声を得て結婚するとともに妻とアメリカへと移り、そこで住まいを構えています。
義弟との諍いによりアメリカのメディアにプライバシーを晒されたキップリングはイギリスへの帰国を決意し、数年ののちにこのベイトマンズと出会います。
妻キャロラインとともにひと目でベイトマンズに恋に落ちたキップリング。国を超えて長い期間旅をし続けてきた彼にとって、ベイトマンズは心の中に描いてきた英国の原風景そのものだったのかもしれません。
ベイトマンズとは
ベイトマンズはイギリスのイースト・サセックスのバーウォッシュにある17世紀のジャコビアン様式の邸宅です。
1634年にロンドンの商人であったウィリアム・ランガム氏によって建てられたと言われ、1687年から1715年まではウィールド地方の鉄器製造業者であるジョン・ブリットンが持ち主でした。
それからのベイトマンズの記録は教区の年代史に時折り登場するのみで詳細は分かってはおらず、その後は農場として、土地管理人の牧師によって管理されていたようです。
1902年にラドヤード・キップリングが当時の金額で9,300ポンドで購入した際は、邸宅とその他の建物、そして33エーカー(13.3ヘクタール)の土地、そして南西に200メートルほど離れた場所にある水車小屋を含んだものでした。
1634年にロンドンの商人であったウィリアム・ランガム氏によって建てられたと言われ、1687年から1715年まではウィールド地方の鉄器製造業者であるジョン・ブリットンが持ち主でした。
それからのベイトマンズの記録は教区の年代史に時折り登場するのみで詳細は分かってはおらず、その後は農場として、土地管理人の牧師によって管理されていたようです。
1902年にラドヤード・キップリングが当時の金額で9,300ポンドで購入した際は、邸宅とその他の建物、そして33エーカー(13.3ヘクタール)の土地、そして南西に200メートルほど離れた場所にある水車小屋を含んだものでした。
キップリングが購入した当時のベイトマンズはバスルームがなく、2階には水が流れていない状態でした。そんな荒れた状況だったこの家を、彼は家族が住みやすいように改築しています。
キップリングはこの地に住みだしてから近隣の敷地を購入し続け、最終的には120ヘクタールという広大な土地になりました。
東京ドームの大きさが約4.7ヘクタールと考えると、この土地の広大さを想像して頂けるのではないでしょうか。
キップリングはこの地に住みだしてから近隣の敷地を購入し続け、最終的には120ヘクタールという広大な土地になりました。
東京ドームの大きさが約4.7ヘクタールと考えると、この土地の広大さを想像して頂けるのではないでしょうか。
ベイトマンズ・ガーデンの魅力
ベイトマンズに滞在して驚くことは、文豪の住んでいた邸宅がそのまま残されているというだけでなく、この敷地内にあるガーデンや果樹園の素晴らしさです。
キップリングが残したレイアウトとデザインを大切にしながらも現代のエッセンスを取り入れた植栽とエレガントなカラーリング。そしてとてもきめ細かい手入れがされているのも必見です。
キップリングが残したレイアウトとデザインを大切にしながらも現代のエッセンスを取り入れた植栽とエレガントなカラーリング。そしてとてもきめ細かい手入れがされているのも必見です。
ベイトマンズが有名なのは、もちろんノーベル文学賞を受賞し、36もの言語に翻訳されている児童文学の名作『ジャングルブック』の作者が住んでいた家、というのが一番の理由なのですが、ガーデンファンの方であればきっと感動するに違いないのがこの庭園です。
庭園自体のサイズは約12エーカー、およそ5ヘクタールともちろん規模としては大きなものなのですが、この敷地の広さと比例するとガーデンにはそこまでスペースを割いていないのが分かります。しかしその中にはきらきらと輝く宝石のような美しいガーデンが存在しているのです。
庭園自体のサイズは約12エーカー、およそ5ヘクタールともちろん規模としては大きなものなのですが、この敷地の広さと比例するとガーデンにはそこまでスペースを割いていないのが分かります。しかしその中にはきらきらと輝く宝石のような美しいガーデンが存在しているのです。
ベイトマンズはイングリッシュガーデンとしては他の著名な庭園に比べ、まだその名を知られていないからか、あるいは敷地がとても広いせいなのか、来場者もそこまで多いと感じられませんでした。
シーズン中には大変混雑することもあるイングリッシュガーデンですが、ベイトマンズでなら花を眺めながらゆっくりとした時間を過ごせると思います。
シーズン中には大変混雑することもあるイングリッシュガーデンですが、ベイトマンズでなら花を眺めながらゆっくりとした時間を過ごせると思います。
ベイトマンズ・ガーデンへ
ベイトマンズは広い駐車場の一番奥にチケットオフィスがあり、その左手には高いレンガの塀が見えます。
この塀の向こう側にガーデンと邸宅、そして広大な敷地があるレイアウトとなっており、駐車場に降り立った時点ではその全貌を伺い知ることはできません。
けれど敷地内部に足を踏み入れた瞬間、目の前にはあっと驚くような雄大な景色が広がります。ベイトマンズの土地は緩やかな傾斜を描いており、上部にあたる入り口からその風景を眺めることができるのです。
エントランスからなだらかな坂を下って降りて行くと、右手にはハーブボーダー、そして左手には果樹園とベジタブル・ガーデンが目に入ります。
この塀の向こう側にガーデンと邸宅、そして広大な敷地があるレイアウトとなっており、駐車場に降り立った時点ではその全貌を伺い知ることはできません。
けれど敷地内部に足を踏み入れた瞬間、目の前にはあっと驚くような雄大な景色が広がります。ベイトマンズの土地は緩やかな傾斜を描いており、上部にあたる入り口からその風景を眺めることができるのです。
エントランスからなだらかな坂を下って降りて行くと、右手にはハーブボーダー、そして左手には果樹園とベジタブル・ガーデンが目に入ります。
ハーブボーダーは1980年代に植えられましたが、当時のものはあまり残っておらず、現在では今の時代に合わせて植栽し直されているそうです。
果樹園にはりんごや洋梨、マルメロなどたくさんの果樹が植えられ、多くは第二次世界大戦の初めに植えられたものだそう。
またここには小さなグリーンハウスとコールドフレームがあり、このエリアで採れる花は邸宅で飾られ、そして野菜や果実はカフェで提供されています。
果樹園にはりんごや洋梨、マルメロなどたくさんの果樹が植えられ、多くは第二次世界大戦の初めに植えられたものだそう。
またここには小さなグリーンハウスとコールドフレームがあり、このエリアで採れる花は邸宅で飾られ、そして野菜や果実はカフェで提供されています。
洋梨の小道
果樹園の一番奥に当たる場所、そしてグリーンハウスの隣には洋梨の小道があります。エレガントな曲線を描いたアイアンフレームでできたアーチは、キップリングによってデザインされたものだそう。
しっかりと絡み合ったアイアンと洋梨の樹木は2007年に一度解体され、フレームを修復した後で再度洋梨を植栽しています。
アイアンフレームの足元では夏はゼラニウムが、秋にはクロッカスが咲くそうで、洋梨が実る季節には、このエリアを美しく彩っているのでしょう。
しっかりと絡み合ったアイアンと洋梨の樹木は2007年に一度解体され、フレームを修復した後で再度洋梨を植栽しています。
アイアンフレームの足元では夏はゼラニウムが、秋にはクロッカスが咲くそうで、洋梨が実る季節には、このエリアを美しく彩っているのでしょう。
マルベリー・ガーデン
ガーデンファンの方であればきっと心を奪われるに違いないエリアであるのが、マルベリー・ガーデンです。もともとは牛を飼育するために囲っていたこのエリアを、キップリング自身が設計し直したものが、マルベリー・ガーデンとなります。
ここは高いレンガの塀で囲まれた中央に芝生が、そしてその周囲に小道があり、そして塀の前には奥行きのある花壇が配置されている、非常にシンプルなレイアウトとなっています。
ここは高いレンガの塀で囲まれた中央に芝生が、そしてその周囲に小道があり、そして塀の前には奥行きのある花壇が配置されている、非常にシンプルなレイアウトとなっています。
ベイトマンズがナショナル・トラストの管理下となった後、1970年代にこのレイアウトと植栽は大きな変化を遂げました。
当時ナショナル・トラストのガーデンアドバイザーであり、著名な作家でもあるグラハム・スチュアート・トーマスは、この場所を草花と樹木を混ぜ合わせたデザインにしています。
当時ナショナル・トラストのガーデンアドバイザーであり、著名な作家でもあるグラハム・スチュアート・トーマスは、この場所を草花と樹木を混ぜ合わせたデザインにしています。
現在ではキップリングのオリジナルデザインへ近づくように再度変更されているそうで、直線を活かしたとてもスッキリとした印象です。
マルベリー・ガーデンの片側はカフェとなっており、休憩をしながらこの優雅で美しい庭園を堪能することができるようになっています。
マルベリー・ガーデンの片側はカフェとなっており、休憩をしながらこの優雅で美しい庭園を堪能することができるようになっています。
マルベリー・ガーデンのレイアウトはとてもシンプルなものですが、それがこの場所の素晴らしい植栽を活かしているのが分かります。
色彩はフェミニンな印象のやわらかいものをメインとし、ところどころにハッとするようなリーフや、メリハリの利いたカラーをポイントに使い、素朴でありながらも非常に洗練されたイメージでした。
色彩はフェミニンな印象のやわらかいものをメインとし、ところどころにハッとするようなリーフや、メリハリの利いたカラーをポイントに使い、素朴でありながらも非常に洗練されたイメージでした。
実際のところ、ベイトマンズの庭園は敷地こそ広大であるものの、花が植えられている個所だけを見ると、他のイングリッシュガーデンに比べ、そこまで大きいサイズではありません。
しかしクラシカルなレイアウトに現代的なセンスを存分に取り入れた植栽は陶然となるほど魅力的で、カラーリングや高低のバランスなど、たくさん勉強になる点がありました。
しかしクラシカルなレイアウトに現代的なセンスを存分に取り入れた植栽は陶然となるほど魅力的で、カラーリングや高低のバランスなど、たくさん勉強になる点がありました。
ベイトマンズで特に感動した点は、植物の手入れが本当に素晴らしかったことです。
シーズン中は休みなくオープンしているイングリッシュガーデンも多々あり、忙しいせいなのか、あるいは人材不足のせいなのか、枯れた花がそのままになっていたりと、手入れが追いついていない庭園を見かけることも。
そんな中、ベイトマンズのガーデンは細かいところまで手を抜かない、しっかりとしたケアがなされているのが印象的でした。滞在した季節には、ここ数年イギリスのガーデンでは大人気であるダリアがとても美しく咲き誇っていました。
シーズン中は休みなくオープンしているイングリッシュガーデンも多々あり、忙しいせいなのか、あるいは人材不足のせいなのか、枯れた花がそのままになっていたりと、手入れが追いついていない庭園を見かけることも。
そんな中、ベイトマンズのガーデンは細かいところまで手を抜かない、しっかりとしたケアがなされているのが印象的でした。滞在した季節には、ここ数年イギリスのガーデンでは大人気であるダリアがとても美しく咲き誇っていました。
リリー・ポンド
ラドヤード・キップリングは1907年に、イギリス人としては初めて、そして最年少でノーベル文学賞を受賞しています。
その時に賞金であった7,700ポンドを使い、ベイトマンズの邸宅の前方に『ユリの池』と呼ばれるリリー・ポンドとローズ・ガーデンを設計しています。
キップリングがこのベイトマンズの家屋と敷地を購入した際に支払った金額が9,300ポンドだったのですから、彼がガーデンに費やしたものは膨大な金額であったと言えるでしょう。
その時に賞金であった7,700ポンドを使い、ベイトマンズの邸宅の前方に『ユリの池』と呼ばれるリリー・ポンドとローズ・ガーデンを設計しています。
キップリングがこのベイトマンズの家屋と敷地を購入した際に支払った金額が9,300ポンドだったのですから、彼がガーデンに費やしたものは膨大な金額であったと言えるでしょう。
この池は彼の子どもたちが幼い頃は泳ぐこともできたそうで、またキップリングが息子のジョンとこの池でボートを漕いでいる写真も残されています。
売れっ子作家として常に他人の目に晒されていたキップリングが、静寂と平安を求め、この場所で子どもたちと庭で遊ぶことが楽しみであったのが分かります。
売れっ子作家として常に他人の目に晒されていたキップリングが、静寂と平安を求め、この場所で子どもたちと庭で遊ぶことが楽しみであったのが分かります。
ローズ・ガーデン
リリー・ポンドのすぐそばに配置されているのがローズ・ガーデンです。キップリングの時代に植えられていたオリジナルのバラたちは徐々に弱り、2007年に植え替えられたそう。
周囲を垣根で囲まれ、中央に噴水を設けられたローズ・ガーデンでは、フロリバンダ種の薄いピンク色が可憐なベティ・プライヤーとバレンタイン・ハート、そしてあざやかな赤い色彩のフレンシャムが美しく咲き誇っていました。
噴水の水は次にご紹介するワイルド・ガーデンの先にある、クラシカルな水車小屋より重力によって供給されています。
また、この池に泳ぐ鯉は、ウィンストン・チャーチルの終の棲家であるチャートウェルより贈られたものだそうです。リリー・ポンドで魚の姿を眺めることができましたが、同じ品種なのかどうかは分かりませんでした。
チャートウェルもチャーチルの住まいとしてだけでなく、やはりガーデンとしても有名な場所なので、その繋がりでこの土地にやって来たのだろうかと想像してしまいました。
チャートウェルもチャーチルの住まいとしてだけでなく、やはりガーデンとしても有名な場所なので、その繋がりでこの土地にやって来たのだろうかと想像してしまいました。
ワイルド・ガーデン
リリー・ポンド、そしてローズ・ガーデンの脇に作られたスプリング・ボーダーズと呼ばれる小道を通り抜けると、道はワイルド・ガーデンへと続きます。
かつてはキップリングが造ったテニスコートがあったというこのエリアは、邸宅の周りに存在する美しく区分けされた庭園とは異なり、今ではさまざまな低木や草花が植えられた野趣あふれるガーデンとなっています。
かつてはキップリングが造ったテニスコートがあったというこのエリアは、邸宅の周りに存在する美しく区分けされた庭園とは異なり、今ではさまざまな低木や草花が植えられた野趣あふれるガーデンとなっています。
ワイルド・ガーデンの周囲は緑の静寂に包まれ、辺りはとてものどかな雰囲気で、まさにイギリスの田舎そのものといった光景を楽しむことができるでしょう。
10マイル(約16キロ)ほどのダッドウェル川に架けられた橋を超えてさらに奥へと進むと、キップリングがこの場所を購入したときから存在する水車小屋が見えてきます。
10マイル(約16キロ)ほどのダッドウェル川に架けられた橋を超えてさらに奥へと進むと、キップリングがこの場所を購入したときから存在する水車小屋が見えてきます。
パーク・ミル ー 水車小屋 ー
キップリングは水車小屋のある土地に住む、という発想をとても好んでいたようです。
またそれだけではなく、電気の供給がままならないキップリングが暮らしていた時代には、この水車小屋はベイトマンズでなくてはならない存在だったのです。
またそれだけではなく、電気の供給がままならないキップリングが暮らしていた時代には、この水車小屋はベイトマンズでなくてはならない存在だったのです。
およそ1750年に建てられたというこの水車小屋は1830年代に拡張されたものを、キップリングは車輪を取り除き、電気を起こすためにタービンを設置しています。
この働きにより家族が住む邸宅へ、60ワットの電球を10本点灯させるのに充分な電力を供給してくれたのです。
水車小屋は1975年にナショナル・トラストによって修復され、ダッドウェル川からの水によって動き、今は小麦を挽いて小麦粉を作っているらしく、この小麦粉はショップで購入することができるそうです。
何度でも訪れたい場所、ベイトマンズ
キップリングが暮らしていた時代には、料理人を始めとして多くの使用人がいた他、ガーデンのためにヘッド・ガーデナーと4~5名の庭師が働いていました。
ナショナル・トラストの管理下となった現在では、ヘッド・ガーデナーのレン・バーナモントと2人のフルタイム・ガーデナー、1人のパートタイム・ガーデナーと地所管理人、そしておよそ25名のボランティアチームによりこの庭園と敷地がケアされているそうです。
ナショナル・トラストの管理下となった現在では、ヘッド・ガーデナーのレン・バーナモントと2人のフルタイム・ガーデナー、1人のパートタイム・ガーデナーと地所管理人、そしておよそ25名のボランティアチームによりこの庭園と敷地がケアされているそうです。
残念ながらキップリングの死後、ガーデンに関連する書類は殆ど残されておらず、植栽に関する詳細もあまり分かっていないそうです。庭園にはパルテール式のフォーマルなガーデンもあったそうですが、こちらは現存していません。
しかしながらベイトマンズでは、できる限りキップリングが設計したオリジナルのレイアウトを保ちつつ、そこへ現代的なエッセンスをふんだんに取り入れており、昔と変わらぬ風景の中にそれが見事に溶け込んでいる印象でした。
特にマルベリー・ガーデンとベジタブル・ガーデンの植栽はどれほど見ていても飽きることがないほど素晴らしく、来年はどのようなガーデンになっているんだろう?と、期待せずにはいられないほど。
何度でも滞在したいと思わせるベイトマンズの庭園は、きっとリピートするに違いない場所のひとつになりました。
しかしながらベイトマンズでは、できる限りキップリングが設計したオリジナルのレイアウトを保ちつつ、そこへ現代的なエッセンスをふんだんに取り入れており、昔と変わらぬ風景の中にそれが見事に溶け込んでいる印象でした。
特にマルベリー・ガーデンとベジタブル・ガーデンの植栽はどれほど見ていても飽きることがないほど素晴らしく、来年はどのようなガーデンになっているんだろう?と、期待せずにはいられないほど。
何度でも滞在したいと思わせるベイトマンズの庭園は、きっとリピートするに違いない場所のひとつになりました。
若くして才能を発揮し、多くの作品を発表し、そして富と名誉、すべて手に入れたかのように思えるラドヤード・キップリング。
しかしVol.1 でご紹介したように、二人の子どもを亡くすという辛い経験を経て、決して順風満帆とは言えない晩年でもありました。
しかしこのベイトマンズで過ごす静かで穏やかな時間が、きっと彼にとっては慰めであったことだろうと思います。
しかしVol.1 でご紹介したように、二人の子どもを亡くすという辛い経験を経て、決して順風満帆とは言えない晩年でもありました。
しかしこのベイトマンズで過ごす静かで穏やかな時間が、きっと彼にとっては慰めであったことだろうと思います。
インド、イギリス、アメリカと多くの国に住んだラドヤード・キップリングがようやく手にした安住の地であり、心の平安と安らぎの場所であったこのベイトマンズに訪れてみませんか?
『ジャングルブック』が大好きだったという方や英国文学ファンの方、そしてガーデンを愛する方も、きっと満足できる場所だと思います。
『ジャングルブック』が大好きだったという方や英国文学ファンの方、そしてガーデンを愛する方も、きっと満足できる場所だと思います。
ベイトマンズへの行き方
交通公共機関を使いベイトマンズへ行く場合には、最寄りの駅はEtchingham 駅となります。ロンドンからはチャリング・クロス駅、もしくはキャノン・ストリート駅から乗車し、所要時間は約1時間20分ほど。
Etchingham 駅からベイトマンズまでは約3マイル、約4.8キロとなります。Etchingham 駅にはタクシー乗り場はありませんので、予めタクシー会社で往復の予約を入れることをお忘れなく。
Etchingham 駅からベイトマンズまでは約3マイル、約4.8キロとなります。Etchingham 駅にはタクシー乗り場はありませんので、予めタクシー会社で往復の予約を入れることをお忘れなく。
なお、時間が合うようであればEtchingham 駅より331番のバスに40分ほど乗車、Burwash, Bateman's Lane で下車してから徒歩10分ほどでベイトマンズに到着する方法もあります。(2018年の情報です)
オープン時間、入場料など詳しい情報は下記のウェブサイトを参考にしてくださいね。
オープン時間、入場料など詳しい情報は下記のウェブサイトを参考にしてくださいね。
Bateman's | National Trust
Visit the National Trust's 17th century Jacobean house, Bateman’s in East Sussex, sanctuary to writer Rudyard Kipling.