美しい多肉植物の魅力とは?

目を引く色や形。多肉植物はその独特のフォルムで手にした人を魅了します。簡単に育てられて水やりも楽。オシャレな雑貨に寄せ植えして、お部屋のインテリアとして飾っても素敵です。「多肉女子」という女性も存在するらしい…。女性の心をがっちりとらえる、多肉植物の魅力とは?

多肉植物寄せ植え

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「多肉女子」という言葉をご存知でしょうか?
多肉女子とは、多肉植物の魅力のとりこになってしまった女性たちのことを指します。

多肉植物は、その独特のフォルムと、水色やピンクといった可愛らしいパステルトーンの色合いが、女性の心をとらえて離しません。

小さいものは、色とりどりに並べて販売されていて、まるで、おもちゃのような雰囲気。

「これが植物なの?」

多肉植物の世界は、一度目にしたら
「これ何?」
と興味をそそられること間違いなしなのです。

そして極めつけは値段の安さです。小さいものは100円ショップでも見かけます。
色々な種類を買える。並べてみるとショーケースに並んだお菓子の様ですごくかわいい!もっと欲しくなる!のです。

そのワクワクする気持ちが芽生えたら…あなたはもう「多肉女子」です。

まだ、多肉女子でないあなたのために、魅力あふれる多肉植物の、なるほど納得の可愛らしさをご紹介します。心にオアシスを求めている方!必見です。

女性の心をつかんで離さない多肉植物。その魅力の理由は、大きく4つにまとめられます。
これから解説していきますね。育て方の注意点も見ていきましょう。
あなたもお花屋さんの前を通った時に、ふと「多肉植物あるかな?」と思い出すことがあるかもしれません。

一般的に出回っている多肉植物では、金のなる木や、カランコエ、アロエ、ミセバヤ、グリーンネックレス・サンセベリアなどは家庭でもなじみが深いですね。多肉植物に分類される植物は、多種多様にあります。

最近では女性心をくすぐる多肉植物が、花屋の店先にちょこんと並んでいて、その可愛さと珍しさを目にすることが多くなりました。人気があるのは、葉が小さく、色や形が珍しい、手の平サイズのものです。目を引くポイントは、小さめの鉢に、パフェのように何種類も美味しそうに盛りつけられている所ではないでしょうか?

魅力その1 形

お花のような…?
何故、多肉植物は女の子たちの目を引きつけるのでしょうか?それは、まず形にあります。
ロゼット状と言われる葉の形がバラの花に似ている種類が人気です。

エケベリア
ミントグリーンのぷっくりした葉がロゼット状に重なって、バラを連想させる形です。
たくさん育ち、株が増え、葉っぱが群生するようになると、バラの花束を上からのぞいているようにも見え、美しいものです。
株が充実してくると、花が咲き始めます。花のようなロゼット状の葉っぱから花茎を伸ばして咲く花は、飛び回る蝶のようにも見えてきます。

魅力その2 パステルトーンの色合い

ゼリービーンズ……?
虹の玉や乙女心という品種の葉は、まるでゼリービーンズを思わせます。

色あいで変化を求めるなら、寒さを感じると紅葉する種類がおすすめです。元々の葉の色にもよりますが、パステルピンクやイエローに染まって、美しい変化を見せてくれます。植物を育てる上で表情が豊かな事は重要です。

様々な色の変化により興味が持続できて、育てる意義が増します。
日本人にとって、紅葉するという四季を感じさせてくれる植物は、身近に置いて育てる植物として最適なのです。

※美しく紅葉させるためには、日光を十分に当てましょう。

魅力その3 育てやすい

多肉植物は、多くの種類がアフリカ・メキシコ・マダガスカルといった乾燥地帯が原産です。
ところが、サボテンとは違い、真夏の直射日光を嫌います。レースのカーテン越し、または、半日陰で育てることが最適です。室内の窓際で真夏に直射日光が当たらない場所で育てるのが良いでしょう。

置き場所は、ほぼ、一般的な観葉植物と一緒です。
ベランダに置く際には、照り返しが予想以上に強いことに注意が必要です。鉢が小さいものに植えられている多肉植物は用土の少なく、細い根が傷みやすくなっています。極端に乾かしすぎも根を痛めてしまいます。

また、屋根がかかっているベランダは霜の降りる心配がないので、夜間に鉢が凍るほどの気温でなければベランダに置くことができる品種も多く、育てやすいのです。※小さい株は保護が必要です。

株を選ぶ時には、葉の色や艶が良い物、茎が徒長していない物を選びましょう。

水やりが肝心

水やりは、用土が完全に乾いてすぐ。が目安です。
一度植え替えをすると分かりますが、多肉植物は地上部の大きさに比べて根が少なく、水分をたくさん必要としません。用土が完全に乾いてしまっても、最初から葉や茎にたっぷり水分を含んでいるので、乾燥にはとても強いのです。

逆に、水のあげすぎが枯らしてしまう原因となります。

特に、多肉植物は、容器の下に穴が開いていない、おしゃれな雑貨に植えられていることもあり、水分が多すぎて腐ってしまうことがあります。水分が地中にありすぎると根が酸素不足になり、窒息してしまいます。水のあげすぎのほうに注意が必要です。

魅力その4 増やし方が簡単

葉差しと呼ばれる増やし方が一番簡単で、無菌の砂の上に葉をむしり取って置いておくだけで大丈夫です。いずれ根が出て砂の方に伸びていきます。

この時、水は必要ありません。葉の1枚から新しい小さな葉が出てきて地面に根が伸びてくる。地面に根が到着しそうになったら、霧吹きで水分を土を湿らす程度に与えていきましょう。根の量から考えても、少量しか水分は必要ありません。

普通の植物の様に種から増えるのではなく、葉で増やすことが出来ることに生命力の強さを感じます。ぽろっと取れた葉を株もとに置いておけば、気が付いた頃にはもう一株増えているということです。

もちろん挿し木も出来ます。ポイントは根が地面に伸びていくまで水をあげないこと。揺らさないこと。そして多肉植物に対する通常の水やりと同様に、水をあげすぎないこと。完全に乾いてから水分を与えることです。

充分に根が張ったのを確認したら、多肉植物専用の用土に植え替えをしましょう。ブリキの鉢や可愛い陶器の鉢などに寄せ植えすると部屋のインテリアとしても可愛いですよ。

多肉植物の根は細かく、地上部に比べて少ないので、通常の観葉植物より用土は少なめに、水はけを良くするのがポイントです。

お店で購入したばかりの多肉植物は、砂に植えられていることがありますが、砂は植え替え前の一時的な用土と考えて、多肉植物用の用土に植え替えると生育が良くなります。

ルーサー=バーバンクの偉業を超える試み

「ルーサーバーバンク」という人物名が付いた、トゲなしウチワサボテンがあります。
若い新芽は、人間にとっても食用になるようです。※味は微妙…のようです。
主に爬虫類などの食用に利用されています。

ルーサー=バーバンクは、アメリカ人で、園芸家。3000種類もの植物の品種改良を行った人物です。その中でも、このトゲなしウチワサボテンは有名です。

トゲのあるサボテンに
「ここは安全だから、もう、トゲを生やさなくていいんだよ。」
と、毎日、優しく語りかけたところ、トゲが無くなったそうです。

そういえば、多肉植物好きのスタッフ(女性)が、入荷した苗の前に座り込み、ぶつぶつ話しかけていたような…?
その横顔は幸せそうに微笑んでいたような?
そして、多肉植物を販売する時に、「この子達」という言葉を使って育て方を説明し、売れた時には、我が子の旅立ちを祝うような、満足げな眼差しでいたのを思い出します。

新しい品種は、ひそかに町の花屋に勤務する「多肉女子」からも生み出されるのかもしれません。

育てる上での注意点

多肉植物寄せ植え

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多肉植物を育てる上で大切なことは、やはり植物に対する「愛情」ではないでしょうか?

生き物に対する尊敬の念というか、大切に育てる気持ちがあれば、多肉植物はそれを感じ取り、すくすくと美しい姿を見せつけてくれることでしょう。

ただ、いくら大切で可愛いという気持ちがあっても、たまにその存在を忘れてしまうこともあります。
人間だもの……。
「あっ!そういえば多肉どうなってるんだろう?」
と突然思い出し、うっかり者の自分に恐れおののくこともあるでしょう。

多肉植物の良い所は、そんな時、葉がしぼんだりすることがありますが、じっと耐えて、あなたの更なる優しさを待ち続けてくれることなのです。

度を逸する高温の環境下に置いたり、氷点下に放置すると、それは一発で、「お別れ」することになってしまいます。水分が多いので、体の組織が破壊されてしまいます。

……枯れたら生き返りません。

結局、太陽の光で体を沸騰させてしまったり、寒さをあてて凍らせしてしまったりしなければ、けなげにじっと耐えてくれます。

アナタが、焼かれたり、水を一滴も飲ませてもらえなかったり、氷にされたらどうでしょう?
多肉植物も人間と同じ生き物だということを忘れてはいけません。
※寒さには意外に強いけれど、真夏の直射日光には注意!です。

室外でも育つたくましい多肉植物

花壇に植えられている多肉植物には、マツバボタンやマツバギクがあげられます。外気が2℃ほどまで耐えてくれます。関東では、鮮やかな色彩の花が咲いているのを見かけます。病害虫に強く、グランドカバーとしても育ちが良い様です。ベンケイソウなども植え込めます。ベンケイソウは多少の霜には耐えてくれるので、寒冷地以外では屋外で越冬できます。

室外で多肉植物を植え込むときのポイントは、水はけの良い用土に植え込むことです。養分はさほど必要としません。適度に水持ち良く、水はけが良くなるように調節して植え込みましょう。

また、多肉植物に分類される植物は、一般的に育てやすいものが多いことが特徴です。エゾミセバヤなどは花壇に植えて寒さに当てると、ミントグリーンの葉が秋に美しく紅葉してくれます。その後、エゾミセバヤは冬季に地上部が枯れますが、宿根草なので、春に可愛らしい新芽を伸ばしてくれますよ。

心のオアシス多肉植物

火祭り

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植物は「綺麗だね!」「可愛いね!」と言って水をあげると美しく育ちます。反対に悪く言ったりすると、本当に枯れてしまうのです。心が伝わるのですね。

多肉植物は水分を多く含みます。ぽってりした水分たっぷりの多肉植物は、アナタの言葉を聞いています。そして、あなた好みに姿・形を変えてくれるかもしれません…。

目を引きつけるキュートな色・フォルムに、ぜひ、声をかけてみてはいかがでしょうか?
朝一番に「多肉ちゃん」の顔を見たくなる毎日。おススメです!